私に釣りを教えてくれた父が天国へと旅立った。
釣りが上手いと評判だった父。
釣りの面白さ、ポイント、状況に合わせた釣り方。
ある時、父は人に思ったように釣果をあげるにはどうするか話していた。
「データが命。記録を取りなさい。」
と。
ターゲットはその時期に合わせて多種多様。
春のミズイカ、夏のネリゴ、秋のカワハギ、冬のメバル。
おかげで私もそこそこに釣りが楽しめるようになった。
初七日も終わって最初の日曜日、兄と釣りに出かけた。
8月11日から降り続いた雨の影響で、二枚潮の様子。
ベイトフィッシュとしていてほしいイワシがいない。
アジゴも数が少ない。
残暑が厳しく、梅雨明けのような空。
そんな中、きっちりとブリを。
ほしいのはサワラだったり、ハガツオだったり、カンパチなのだがしょうがない。
こちらは雲仙普賢岳。
同じく積雲が低く綿菓子のように垂れこめる。
そろそろ正午になり納竿か?
という頃になりやっと私に。
天国の父が息子2人に喧嘩しないように1匹ずつ釣らせてくれたのだろうと思っている。
魚を締めて血抜きをするこのナイフも持っていたが大き過ぎて使えなかった。
いつも使っていたナイフで脳締めしたら2匹めで、刃先が折れた。
脳締め、血抜き、冷やし込みが上手くできており、刺身がおそろしいほどゴリゴリの食感。熟成させてもよかったかな。