最近は「女はみかけが10割」とか「人はみかけが9割」とかいう本が出回ってるので、つい「人は見かけによらない」という昔からの定説を忘れてしまっていた。
いちおう本屋さんで創刊号は手にとった記憶があるのだが、「私向きの雑誌じゃない」と見限り、戻してしまったのだ。たまたまその号は、合わなかっただけなのかもしれない。それとも今回だけは、ハマり過ぎているのかもしれない。
なんの話かと言えば『yom yom(ヨム ヨム)』である。パンダの名前ではない。雑誌のタイトルである。
しかもこの雑誌、にくたらしいことに、表紙は読書するパンダのイラストと、タイトルと、年月しかない。号数や出版社さえない。この雑誌はペーパーバック仕様で、しかも『小説新潮』並に分厚いので、背表紙に号数と出版社(とタイトルと読書するパンダのイラスト)が記載されている。一体何が掲載されているのか、表からはさっぱりわからない。
おしゃれでかわいい見かけを装ってはいるものの、付き合ってみたら残念な結果に終わるのではないか? という疑念たっぷりの、怪しい表紙である。堅牢な本より、むしろマンガ雑誌の形態やペーパーバック仕様のほうが、読むのが目的!という、本の本来の意味が感じられて好もしいのだが、このスタイリッシュで怪しい表紙に、すっかり騙されてしまい、遠巻きにしていた。
この膠着状態を打破してくれたのが、蕃茄山人(右にリンクあり)の12月6日の日記である。以下引用。
風の噂に聞いていたかのだがとうとう発売になった。新潮社の雑誌「yom yom」12月号である。
三浦しをんさんの連載「三浦しをんの『ふむふむ』」というのがある。三浦さんによるインタビュー連載のようだ。
その今月のインタビュイーが女流義太夫三味線の鶴澤寛也師匠なのだ。すごく面白い記事。
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私は実は、少し知っている。「臈たけた」と表現するのが
ふさわしい美貌の持ち主である寛也さんが、本当は爆裂&
毒舌な性格をしていることを・・・・!(本文より)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
これが読みたいばかりに、やっと買い物のついでに書店を覗き、少し端が折れたチョット悲しい状態の、残り1冊を購入した。ま、きれいなピンピンの本を買ったとしても、ぞんざいな私の扱いでは、これと同様の、あるいはそれ以上に悲しい形態になるであろうから、結果的には同じである。
で、この短い記事を1週間もかけてやっと今日読了した。『yom yom』全部ではなく、『三浦しをんの「ふむふむ」』をだ。
どんだけ~??という声が聞こえるが、この雑誌は車中限定で、子どものお迎えの待ち時間にのみ読んでいる。しかもずいぶんな暗がりで、いろんな角度を探り、いかにしてわずかでも明るい角度にもっていくかを模索しつつ読むものだからそんなにもかかったのだ。
いや~、面白かった! 女流義太夫三味線・鶴澤寛也師匠は、やくざっぽくいうなら「ふてぇやつ!」、時代劇風にいうなら「剛の者」もしくは「肉を切らせて骨を斬る」という一筋縄ではいかなさが、たまらなく、いい!
しかも三浦さんの質問には的を得た、正直な発言でサービス精神も思う存分発揮され、まことに「ふむふむ」なのだった。
私のツボは「あんた、黙ってれば京人形みたいなのになあ」と言われた時の、寛也師匠の切り返し! 何回読んでも、笑います~。
それ以外にも、辛酸なめ子さんのエッセイ「お茶会女修行」、岸本佐知子さんの「カブトムシ日記」、その岸本さんへの敬愛を込めた豊崎由美さんのブックガイド。まさに宝石箱のような文月G誌でありました。
ご紹介ありがとうございました、蕃茄さん♪
いちおう本屋さんで創刊号は手にとった記憶があるのだが、「私向きの雑誌じゃない」と見限り、戻してしまったのだ。たまたまその号は、合わなかっただけなのかもしれない。それとも今回だけは、ハマり過ぎているのかもしれない。
なんの話かと言えば『yom yom(ヨム ヨム)』である。パンダの名前ではない。雑誌のタイトルである。
しかもこの雑誌、にくたらしいことに、表紙は読書するパンダのイラストと、タイトルと、年月しかない。号数や出版社さえない。この雑誌はペーパーバック仕様で、しかも『小説新潮』並に分厚いので、背表紙に号数と出版社(とタイトルと読書するパンダのイラスト)が記載されている。一体何が掲載されているのか、表からはさっぱりわからない。
おしゃれでかわいい見かけを装ってはいるものの、付き合ってみたら残念な結果に終わるのではないか? という疑念たっぷりの、怪しい表紙である。堅牢な本より、むしろマンガ雑誌の形態やペーパーバック仕様のほうが、読むのが目的!という、本の本来の意味が感じられて好もしいのだが、このスタイリッシュで怪しい表紙に、すっかり騙されてしまい、遠巻きにしていた。
この膠着状態を打破してくれたのが、蕃茄山人(右にリンクあり)の12月6日の日記である。以下引用。
風の噂に聞いていたかのだがとうとう発売になった。新潮社の雑誌「yom yom」12月号である。
三浦しをんさんの連載「三浦しをんの『ふむふむ』」というのがある。三浦さんによるインタビュー連載のようだ。
その今月のインタビュイーが女流義太夫三味線の鶴澤寛也師匠なのだ。すごく面白い記事。
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私は実は、少し知っている。「臈たけた」と表現するのが
ふさわしい美貌の持ち主である寛也さんが、本当は爆裂&
毒舌な性格をしていることを・・・・!(本文より)
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これが読みたいばかりに、やっと買い物のついでに書店を覗き、少し端が折れたチョット悲しい状態の、残り1冊を購入した。ま、きれいなピンピンの本を買ったとしても、ぞんざいな私の扱いでは、これと同様の、あるいはそれ以上に悲しい形態になるであろうから、結果的には同じである。
で、この短い記事を1週間もかけてやっと今日読了した。『yom yom』全部ではなく、『三浦しをんの「ふむふむ」』をだ。
どんだけ~??という声が聞こえるが、この雑誌は車中限定で、子どものお迎えの待ち時間にのみ読んでいる。しかもずいぶんな暗がりで、いろんな角度を探り、いかにしてわずかでも明るい角度にもっていくかを模索しつつ読むものだからそんなにもかかったのだ。
いや~、面白かった! 女流義太夫三味線・鶴澤寛也師匠は、やくざっぽくいうなら「ふてぇやつ!」、時代劇風にいうなら「剛の者」もしくは「肉を切らせて骨を斬る」という一筋縄ではいかなさが、たまらなく、いい!
しかも三浦さんの質問には的を得た、正直な発言でサービス精神も思う存分発揮され、まことに「ふむふむ」なのだった。
私のツボは「あんた、黙ってれば京人形みたいなのになあ」と言われた時の、寛也師匠の切り返し! 何回読んでも、笑います~。
それ以外にも、辛酸なめ子さんのエッセイ「お茶会女修行」、岸本佐知子さんの「カブトムシ日記」、その岸本さんへの敬愛を込めた豊崎由美さんのブックガイド。まさに宝石箱のような文月G誌でありました。
ご紹介ありがとうございました、蕃茄さん♪
ぜひ長生きして人間国宝になって欲しいです。
インタビューの感じからは、スケールの大きい広々としたイメージがあります。ただならない大物感が漂っていました。人間国宝になられる日まで、私たちも長生きしなくちゃね(笑)