昨年の9月、農作物を食い荒らす猿対策として、ダチョウを助っ人に頼み、放し飼いにする作戦を展開した新聞記事を紹介した。我が家で大変話題になった記事である。
本日、その新聞記事の「その後の結果」と「今年の改訂版ダチョウ・プロジェクト」が掲載されていたので、ぜひ報告したい。中日新聞の見出しは『ダチョウ今度こそ、サル撃退を』『ブドウ園に4羽放す』
まず見出しからわかる通り、昨年の「ダチョウ大作戦」は失敗だったことを正直に告白されている。
そもそもダチョウに白羽の矢がたったのは、目にしたものを追いかけ、羽を広げて威嚇する習性を利用しようという目論みだった。が、いかんせん、ダチョウたちは新しい環境に慣れずおとなしいままで、その間、みすみす葡萄4千房がサルたちの略奪のほしいままになったそうなのだ。
ところでこれは単なる獣害被害対策ではない。獣害に家畜を利用する研究の一環であり、実験であり、プロジェクトなのである。研究者たちは歯噛みして悔しがったことだろうが、研究者たるもの、失敗から多くを学ぶものなのである。失敗から学んだ成果は今年、「秘策」となり結実する、はずなのである。
まず、作戦は昨年より1ヶ月早めた。ブドウが実るまでに、ダチョウを新しい環境に慣れさせるためである。さらに飼育面積を2倍にし、ダチョウの行動範囲を広げ、サルの警戒心を高める効果を狙った。
一番のコダワリは、オスとメスの割合である。オス1羽に対し、メスは3羽の「一夫多妻制」を導入し、野生の状態に近づけたのである。
これによって、オスはメスを守るために奮起し、メスも「正妻の座」を争って興奮し大奥状態になるそうだ。人為的に確執を作られてしまうダチョウたちなのである。
しかも「卵を産めば、昼夜交替で見守り続けるのでは」という守銭奴のようなガメツい期待までされているのだ。ダチョウたちには、少々可哀想な気もする。しかしこれはあくまで机上の理論なのだ。
現に研究取りまとめの方は「先は読めない」と、昨年の皮算用を踏まえて、実に用心深い発言をされているではないか。
ダチョウはすでに観光農園に連れ込まれているが、正式な研究開始は7月より。ビデオカメラで定点観測し、最適な羽数や柵の形状なども探るらしい。研究は地道な作業よりなるのである。
しかし、ダチョウの活用はサル退治のみにあらず! 人間は「食肉や卵、工剣iへの活用も目指している」のである。ダチョウにとっては、なんと悪辣な人間どもであろうか!
「人間のためにブドウを盗み食いするサルを追っ払ってやる(かもしれない)恩人(鳥)に向かって、なんたることを!」とダチョウたちが怒るのは時間の問題であろう。彼らが人間の悪だくみを漏れ聞いていないことを、ひたすら祈っている。
あ、もしかしたら、昨年の失敗は人間の悪だくみをしっかりお見通しだったダチョウたちの嫌がらせだったのかも?
本日、その新聞記事の「その後の結果」と「今年の改訂版ダチョウ・プロジェクト」が掲載されていたので、ぜひ報告したい。中日新聞の見出しは『ダチョウ今度こそ、サル撃退を』『ブドウ園に4羽放す』
まず見出しからわかる通り、昨年の「ダチョウ大作戦」は失敗だったことを正直に告白されている。
そもそもダチョウに白羽の矢がたったのは、目にしたものを追いかけ、羽を広げて威嚇する習性を利用しようという目論みだった。が、いかんせん、ダチョウたちは新しい環境に慣れずおとなしいままで、その間、みすみす葡萄4千房がサルたちの略奪のほしいままになったそうなのだ。
ところでこれは単なる獣害被害対策ではない。獣害に家畜を利用する研究の一環であり、実験であり、プロジェクトなのである。研究者たちは歯噛みして悔しがったことだろうが、研究者たるもの、失敗から多くを学ぶものなのである。失敗から学んだ成果は今年、「秘策」となり結実する、はずなのである。
まず、作戦は昨年より1ヶ月早めた。ブドウが実るまでに、ダチョウを新しい環境に慣れさせるためである。さらに飼育面積を2倍にし、ダチョウの行動範囲を広げ、サルの警戒心を高める効果を狙った。
一番のコダワリは、オスとメスの割合である。オス1羽に対し、メスは3羽の「一夫多妻制」を導入し、野生の状態に近づけたのである。
これによって、オスはメスを守るために奮起し、メスも「正妻の座」を争って興奮し大奥状態になるそうだ。人為的に確執を作られてしまうダチョウたちなのである。
しかも「卵を産めば、昼夜交替で見守り続けるのでは」という守銭奴のようなガメツい期待までされているのだ。ダチョウたちには、少々可哀想な気もする。しかしこれはあくまで机上の理論なのだ。
現に研究取りまとめの方は「先は読めない」と、昨年の皮算用を踏まえて、実に用心深い発言をされているではないか。
ダチョウはすでに観光農園に連れ込まれているが、正式な研究開始は7月より。ビデオカメラで定点観測し、最適な羽数や柵の形状なども探るらしい。研究は地道な作業よりなるのである。
しかし、ダチョウの活用はサル退治のみにあらず! 人間は「食肉や卵、工剣iへの活用も目指している」のである。ダチョウにとっては、なんと悪辣な人間どもであろうか!
「人間のためにブドウを盗み食いするサルを追っ払ってやる(かもしれない)恩人(鳥)に向かって、なんたることを!」とダチョウたちが怒るのは時間の問題であろう。彼らが人間の悪だくみを漏れ聞いていないことを、ひたすら祈っている。
あ、もしかしたら、昨年の失敗は人間の悪だくみをしっかりお見通しだったダチョウたちの嫌がらせだったのかも?
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