Kちゃんは土曜日の学習発表会の代休なので、彼女が前々から行きたがっていた大阪の「なんばグランド花月」(NGK)へ。『吉本新喜劇』が、それも大好きな辻本茂雄さんhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BE%BB%E6%9C%AC%E8%8C%82%E9%9B%84の出る舞台が見られるとうきうき。関西人の私も、実はNGKは初めてで、わくわく。
まずお土産をざっと見るも、キャラクター商品がほとんどで、これぞというのは見当たらず。しいていえば「関西弁(標準語の訳付き)のれん」かな。他に「なんばタコヤキレンジャー」(うろ覚えなので「タコヤキ」じゃなかったかも。「・・・レンジャー」というのは鮮明なんだけどな)という地方キャラクター?のキーホルダーかストラップかの商品に、心を動かされるも、そんな私の心を鋭く見透かし「私こんなん買うの、嫌やからね!」と娘に釘を刺され断念。
が、まさか月曜日の午前からの回が、こんなに一杯だとは・・・。行列について、やっと立ち見で入場。甘い見通しに呆然。が、テレビでいつも見る「緞帳」を目にして、「ああ花月にきたなあ!」と感慨を深める母と子。
まず『吉本新喜劇』からスタート。洋食屋さんが舞台で、例のごとくモノトーンのアーガイル模様のスーツを着たやくざ役の辻本が子分と一緒に、借金の取り立てに登場。が、子分の突っ込みがあさっての方を向いて意味不明なので、困惑する兄貴、辻本。「そういう突っ込みされても、わしどうしたらええか、わからへんやろ?」 この繰り返し。さんざん「突っ込み」指導をした後、ふと素の表情で「おまえな、深い溜息つくの、やめてくれる?」。もうどこからが演技でどこからが素なのかわからないままに笑いの渦。彼の繊細でシャープなセンスは、私たち母娘を釘づけにした。
新喜劇が終わり、演芸に移る。漫才と落語家さんの噺が少し(落語をするほどの持ち時間はなし)。個人的には桂小枝師匠の話芸や所作に感心し、「ケツカッチン」(初めて見た!)と「B&B」(20年ぶりに見たような。あの頃よりはるかに面白かった!)の漫才がツボにはまってしまい、少しあきれた顔のKちゃんの横で、文字通り「腹をかかえ」たり「身をよじったり」して笑ってしまった。疾走するスタンダードな笑いが好きなんだな、私は。
「コメディNo1」の枠のないしゃべりと身体を使う不思議な舞台には芸の年輪を見た思い。もう「うまい」とか「おもろい」とかの次元を越えた飄々とした世界が出現していた。初めて「ええやん、『コメディNo1』って」と思った。
「今いくよくるよ」は貫禄。アクシデントでずるずる落ちて行くスカートをひっぱりあげながら、それをしっかりネタにしていた。安定感。
3時間弱が、意外なくらい早く終わった。ということは、なかなかに楽しんだということかな。やっぱりテレビとは全然別物。客席いじりも、和やかで可笑しい。テレビのお笑いは観ていてどこか痛々しいところもあるけれど、生はどこか温かい。ほっとしました。
それと芸人さんから発する「熱」みたいのが、とても落差があってびっくり。メジャーな人が必ずしもいいという訳でもない。舞台って面白い。
NGKを出た後、すぐ向かいの「ジュンク堂書店」で辻惟雄・著『奇想の系譜』『奇想の図譜』(ちくま学芸文庫)を買って帰る。読めるかどうかはわからないけれど、このところ辻さんの本の書評が目についてしょうがなく、どうも本に呼ばれている気がして。伊藤若冲さんも若い時から好きだし、思い切って。Kちゃんがいたので、今日も「ちくま文庫」の棚だけに絞った。おかげで4時半に帰宅。
都会の本屋さんは知らない本が山のようにあって、どきどきしながら店内を徘徊するはめに・・・。もしも今日ひとりで時間があったら、うっとりと店内を徘徊し続け、きっと帰宅は夜になった事でしょう。
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2 コメント
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- Unknown (koyataeru)
- 2006-02-23 00:02:33
- 吉本!!4年ほど前に、家族で行きました。私は当然「関西TV」で育ったので、松註V喜劇と吉本とヤングオーオー(これは毎日TV?)で育ちました。吉本のあの不思議なエネルギーに子供の頃圧唐ウれてました。結婚した当初何が苦労って「笑いのツボ」が違ったことでした。こればっかりは、仕方がない。
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- Unknown (紙魚子)
- 2006-02-23 20:55:30
- 松註V喜劇! それもまた、懐かしい。みてましたよぉ~。土曜日のお昼には必ず吉本新喜劇を見るという私の子ども時代の習慣が、しっかり娘に受け継がれています。そしてまた「お母さんが、吉本でツボにはまりすぎてひとりで笑うので、私は恥ずかしかった・・・」と作文のネタにされてしまいました。
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