「新刊ニュース」という小さな月刊誌を本屋さんでもらって読んでいた事があった。本屋さんのレジ台に「ご自由におもちかえりください」状態で置いてあることもあるので見た人も多いと思う。トーハンという本の問屋さんが出しているこの「新刊ニュース」が、私と伊坂幸太郎氏との運命の出会いの場だった。
「新刊ニュース」の冒頭は作家さんへのインタビューが掲載されているが、『重力ピエロ』を出した直後くらいの伊坂幸太郎氏へのインタビュー記事を読んでピンときた。「きっと私好みの人だ」。大当たりだった。
職場の図書室でもこの本は入れる事ができたので、機会あるごとに面出しして密かに人目につくように努めた。
『重力ピエロ』も『アヒルと鴨のコインロッカー』も『チルドレン』も『陽気なギャングが地球を回す』もとても面白かったし、気に入ったにも関わらず、全面降伏には至らなかった。私の中でストンと気持ちよく落ちる読後感はなぜかなく、残念ながら、なにかがひっかかったままだった。
彼の『死神の精度』が今回直木賞候補になった。死神は本人大まじめだけど、なにしろ人間の世界にうとい。ついズレた言葉をいって相手にギャグだと思われ笑われたり、激怒されたりする。おかげで読後3日間思い出し笑いをして、周りから胡散臭がられた。おまけに悲しさと切なさと温かさと感動で、3日間こっそり思い出し泣きをして、目を腫らしてしまった。『死神の精度』で私の中の伊坂幸太郎氏はブレイクし、ストンと気持ちよく胸に落ちた。ぜひ、この作品で直木賞をとっていただきたいと個人的に応援してます。
ただちょっと滋賀県出身つながりで、書評を読んだだけの段階で未読なのに気になってしょうがない姫野カオルコさんの『ハルカ・エイティ』も捨てがたい気がして困っています。これも私好みのにおいが・・・。
「新刊ニュース」の冒頭は作家さんへのインタビューが掲載されているが、『重力ピエロ』を出した直後くらいの伊坂幸太郎氏へのインタビュー記事を読んでピンときた。「きっと私好みの人だ」。大当たりだった。
職場の図書室でもこの本は入れる事ができたので、機会あるごとに面出しして密かに人目につくように努めた。
『重力ピエロ』も『アヒルと鴨のコインロッカー』も『チルドレン』も『陽気なギャングが地球を回す』もとても面白かったし、気に入ったにも関わらず、全面降伏には至らなかった。私の中でストンと気持ちよく落ちる読後感はなぜかなく、残念ながら、なにかがひっかかったままだった。
彼の『死神の精度』が今回直木賞候補になった。死神は本人大まじめだけど、なにしろ人間の世界にうとい。ついズレた言葉をいって相手にギャグだと思われ笑われたり、激怒されたりする。おかげで読後3日間思い出し笑いをして、周りから胡散臭がられた。おまけに悲しさと切なさと温かさと感動で、3日間こっそり思い出し泣きをして、目を腫らしてしまった。『死神の精度』で私の中の伊坂幸太郎氏はブレイクし、ストンと気持ちよく胸に落ちた。ぜひ、この作品で直木賞をとっていただきたいと個人的に応援してます。
ただちょっと滋賀県出身つながりで、書評を読んだだけの段階で未読なのに気になってしょうがない姫野カオルコさんの『ハルカ・エイティ』も捨てがたい気がして困っています。これも私好みのにおいが・・・。