花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

タイミング

2024年05月29日 | 環境システム科
今年FLORAが間借りしている水耕温室。
主役のトマトがずいぶん大きくなってきました。
よく見ると青い実がたくさんついています。
装置はDFT。たくさんの養液に根を浸す栽培法です。
さて先月、東京のTV取材を受けましたが、またオファーが来ています。
全国版のテレビで、実は昨年の秋にもミスト栽培の取材依頼がありました。
しかし時は秋。もう寒いので栽培はとっくに終わっていて
テレビ局にも、出たがりのメンバーにも要望に応えることはできませんでした。
そこで今回はリベンジと行きたいところですが、
今回もうまく行きそうにもありません。
なぜならゴールデンウィーク明けにほとんどを収穫してしまったのです。
まさにbad timingです。装置はまだ残っていますが、
栽培されているのはほんのちょっぴり。
現在、販売用に育てる苗を植え付けていますが、
これで求める映像が撮れるのでしょうか。
来週、オンラインでメンバーとテレビ局の打ち合わせがありますが
またボツになる可能性大。相性が悪いようです。
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未成熟の技術

2024年05月28日 | 研究
ミスト栽培に取り組んでいる今年のFLORA HUNTERS。
本拠地にはたくさんの水耕栽培装置が転がっています。
どれもまだ整備すると使えるものばかりです。
これは2021年、初代FLORA HUNTERSが使ったもので6角形。
実は真ん中の突起部がポンプで養液を吸い上げ、
中で四方八方にシャワーのように植物の根に吹きかけているのです。
つまりこの栽培も根が剥き出し。噴霧水耕、エアロポニックなのです。
先日も外国製の装置を紹介しましたが、
よく探すとこのように温室にはたくさんありました。
どうやらFLORAはTEAM FLORA PHOTONICS時代から
噴霧水耕に縁があったようです。
しかし今年FLORAが取り組んでいる栽培と決定的違うのは
どれもみんなスプリンクラー方式。よくノズルが詰まっていました。
そういえば市販されている水耕装置はたくさんありますが
ミスト方式というのはありません。
つまり細かいミストで噴霧するというのは本当に新しい発想のようです。
ということはまだきちんとしたノウハウが確立されていない未成熟の技術。
彼らはFLORA流の技術確立を目指しています。
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新フォーメーション

2024年05月28日 | 研究
これが2年生のFLORA HUNTERSのオールメンバー。
なんとたった3人しかいません。
園芸科学科時代のTEAM FLORA PHOTONICSで
4人しかいない時がありましたが、それより少ない過去最少です。
活動は受賞を目指して行なっているわけではありませんが
この4人しかいない年が受賞数も15年間の活動の中でも最少でした。
なぜなら研究数が少ないのでFLORAお得意の波状攻撃ができないからです。
さてこの日はミニハクサイの収穫と分析が行われました。
左端で重量や長さ、葉の色などを計測。
計測が終わったハクサイは右端に移動し、潰され
糖度や硝酸態窒素量の分析が行われます。
サンプルは14もあるうえ、短縮授業のためスピードが必要。
そこで左右の机で測定されたデータは、即座に中央の男子に報告され
ホワイトボードに記入するという新しいフォーメーションを組みました。
3年生でも収穫などのビッグイベントではこのように連携して行いますが
それでも7人もいるので、他のメンバーは別の実験も行えます。
しかしたった3人しかいない2年生はそういきません。
極端にいうと自分の研究ができるのは課題研究の3回に1回。
どうするFLORA!
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手応えあり

2024年05月27日 | 研究
何をすり潰しているのでしょう。
実はハクサイ。2年生のFLORA男子が
土肥実験室で水耕栽培しているミニハクサイなんです。
彼の試験区は全部で9つ。そのうち7つの試験区から
2株ずつサンプルを集め、それぞれの糖度と
硝酸態窒素の含有量を測定するのです。
つまりすり潰すハクサイは全部で14株。手が疲れてしまいそうです。
ハクサイはアンモニア態窒素が苦手。
したがって硝酸態窒素の形態の肥料を与えるとよく育ちます。
しかし硝酸態窒素があまり多いと健康を害することがわかっています。
そこでまずは一般的な水耕栽培用の肥料で育てたものを分析。
やはり高い数値が出ました。次にアンモニア態窒素だけで栽培した区は
なんと3分の1しかありません。大成功といいたいところですが小さいのです。
硝酸態窒素が多い区は大きく育ちますが、植物体の硝酸態窒素の濃度が高く
糖度は低い。硝酸態窒素が少ない区は濃度は低く糖度もあるのですが育たない。
なかなか難しいものです。でも彼はこの育たない区に
ちょっと工夫をした特別な区も作っていました。
最後にそちらを分析すると硝酸態窒素濃度は半分。
少し小さいのですが、そんなに遜色はありません。
この結果を受けて次なるアイデアを話し合いたいと思います。
一発で成功しないところが課題研究の楽しさ。果たして次の一手は?
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風呂好きFLORA

2024年05月27日 | 環境システム科
馴化温室で作業をしている3年生のFLORA HUNTERS。
彼らは水冷水耕栽培に挑戦している2人です。
この日はとても暑く、温室内はさらに高温。
湿度のないサウナという感じです。
作業を開始してまもなく、我慢できないのか
とうとう上のシャツを脱いでしまうメンバーもいます。
こんな中で栽培しているのは冷涼な気候を好むレタス。
生育適温は18∼23℃と低く、 25℃以上では玉肥大が抑制され
30℃以上では 生育が阻害され正常な結球をしません。
彼らが選択したのは結球しないリーフレタスですが、この猛暑は辛いはずです。
やはり基準となる一般的な水耕栽培では葉がぐったりしています。
しかし彼らの水冷水耕栽培では順調に生育。
周囲を水で覆われているだけでなく、気化熱で気温が下がるので
水を冷やさなくても今のところは健全に育っているようです。
かつてFLORAは酷寒の真冬に養液だけを温める露天風呂栽培、
真夏に養液を強制的に冷やす氷風呂栽培に挑戦しました。
さらに現在はミスト栽培をしていますが、こちらは考えてみるとサウナ栽培です。
彼らの栽培は、どれにも属さないプールのような水風呂栽培。
でも直接入ることなく間接的に栽培室の壁を冷やす特殊なお風呂です。
このようにFLORAは代々風呂がお好きなようです。
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