呼び方は知らんのだが、上図のように結べる紙の条件をもとめてみた。
単に数字遊びをした結果のメモ書きなので、説明はかなり不親切だが、いくらかご容赦願いたい。
正方形の紙の1辺:a
正方形の紙の厚さ:h
とする紙を用意し、それをn枚重なるように同じ向きに折って短冊状にする。
紙の長辺:a
紙の短辺:a/n
紙の厚さ:hn
そのとき、最終形態で5角形になっている部分の1辺をxとすると、
x = a/sin(72°)
になっている。
短冊状の紙を中に通して組み立てていくと、右側と左側では中にくぐっている長さが少し異なる。
くぐっている代表長さをx'とすると、
x' = a{1/sin(72°)+1/tan(72°)}
になる。
紙は5角形になっている部分を4回通るので、紙の厚みが0ならばトータル長さは4x'になる。
しかし紙には厚みがある。
2段分折り返すところが2箇所、3段分折り返すところが1箇所あるので、トータル長さは厚みに対して(2+2+3)倍増える。
また、折り返した所は厚みがあれば外側にふくれる。
外側にふくれるところは3箇所あり、厚みの半分だけ長さが伸びたとすると、トータル長さは厚みに対して3/2倍増える。
よって5角形になっている部分の全長は
length = 4x' + (2+2+3)×hn + 3/2×hn
となるが、紙の長辺の長さはaなので
a ≧ length
は満たさなければならない。
これを分解すると
a ≧ 5.506a/n + 8.5hn
になる。
変形させると
8.5hn^2 - an + 5.506a ≦ 0
になる。
2次方程式の解の公式を使うと、等号のときのnの解は
n = (a±√(a^2-187.2ah))/(17h)
になる。
2次方程式の解の公式なんて日常生活で何の役に立つんだと良く言われるわけだが、こうやってアタマをひねって遊ぶのには使えるわけだ(笑)。
かろうじて結べる条件はnの解が実数になる場合であり、つまり
a(a-187.2h) ≧ 0
のときになる。
正方形の長さが0というのは解にならないので、現実的には
a = 187.2h
がとりうる最小の条件。
つまり、この結びを成功させたければ、紙の厚みは正方形の1辺の187.2分の一以下のものを用意しなければ折れないということだ。
思ったよりけっこう薄いものが必要になるらしい。
そのときの最適重ね枚数nは
n = a/(17h) = 11.01
となる。
最悪条件のときには11枚重ねるのがいいらしい。
短冊状に折った紙の断面のアスペクト比を見てみる。
幅はa/n、厚みはhnなので、その比は
幅/厚 = (a/n)/(hn) = (187.2h/11.01)/(11.01h) = 1.544
になる。
直感的には割と正方形に近くなるくらいまで折ったほうが条件が悪くても作りやすいような気がするわけで、それとさほど違いはないようだ。
ちなみに1.544の1.544乗はほぼ2になるが、だからといって何か意味があるわけではない。