教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

アニソンの歌声の資質

2010-11-23 00:00:02 | オタネタ全般

http://www.star-driver.net/character/kitanomiko.html



2010年において自分の心に最も浸透したアニソンは何だろうか?

もちろん各人いろいろあるだろう。
わたしはAngel Beats!OPテーマ「My Soul, Your Beats!」を挙げたい。
かなりベタなので、あえて取り上げるほどのものでもないかもしれない。

しかし!

ベタではないものでもう1つ挙げたいものがある。
STAR DRIVER 輝きのタクトのプレ戦闘シーンで使われるサカナちゃんの歌「モノクローム」(戸松遥 氏)である。



モノクロームは一風変わっている。
戦闘シーンへの導入にもかかわらず、実に穏やかな神々しさを伴った歌となっている。
それはまるで、ファンタジー系RPGにおいてラスボスの真の姿が神だったと判明したときの、戦闘の熱狂をその神々しさが打ち勝ったときに流れるBGMさながらである。
そういった曲はまさに神曲と呼ばれるにふさわしいものがある。

なぜそのような穏やかな神々しさを伴っているのか?

それには理由がある。
この歌は無伴奏かつ独唱なのだ。
(たしかこういうのをアカペラって言うんだっけ?)



無伴奏独唱の歌を成功させるのはかなり難しかろう。
それもそのはずJ-POPでそんなものがもてはやされたためしは恐らく一度もない。
ちょっと考えればすぐわかることだが、J-POPのほとんどはBGMがうるさいほどにぎやかでなければ売り物にしてはならないかのような作りになっているではないか。

それに比べればクラシックのほうがだいぶマシだ。
クラシックなら独奏は決して少なくはない。

なぜこのような違いが生まれるのか?

1つ仮定がある。
それは、人間の声というものの楽器としての資質が、楽器の音色に劣るからではなかろうか。

紅白歌合戦でも見てみればいい。
紅白では歌い手のBGMはCDに録音されている歌よりもずっと音量を抑えている。
したがって歌い手の資質の優劣が出てしまいやすい。
中には思いのほかガッカリするほどヘタなヤツらがいるのに気付くだろう。
こうなってしまう理由はBGMがうるさいのでごまかしているからに他ならない。

ごまかしを拭い去り、真の歌い手の実力を測るにはどうすれば良いのか?

その1つはもちろん、アカペラであろう。



アカペラが似合う歌い手は少ない。
たしかに歌う上での技巧的な意味合いにおいてのうまいヘタが直に現れてしまうからという理由もある。

しかし!

最も重要なのは、声の楽器としての資質ではなかろうか?
ただ声を聞くだけで心地よくなるような、そんな優れた声が必要なのではなかろうか?

たとえばアイドルマスターというギャルゲーを見てみよう。
アイマスはキャラの歌声が売りの1つである。

しかしその中にあって、アカペラでもうまくいく者は全員ではない。
どんなに歌がうまくても、先天的に声の資質が別格でなければそれは成功させることはできないのだ。



これは楽器に例えればすぐわかる。

学校で配られるプラスチック製のリコーダーはプロが吹いてもまともな音色など出やしない。
木製リコーダーとの音色の違いは天と地ほどの開きがある。
プラスチック製のリコーダーの音色を聞いてそれで感動してプロを目指すなんて言うヤツは絶対いないはずだ。

本格オーディオのスピーカーでもそうだ。
スピーカーをどんなに頑丈に作っても絶対に振動は排除しきれない。
ならばエンクロージャーは響きの良い材料で作るしかない。
響きの良い材料というと木材以外に考えられない。
だから木材で作ったスピーカーとそうではないものの音色の美しさの間には大きな隔たりが常にある。

楽器やオーディオ製品でさえこれだけ大きな違いが現れるのだから、声で違いが出ないはずがなかろう!



2010年においてそれを聞けるアニメはわたしの知る限り1つしかない。
STAR DRIVER 輝きのタクトのサカナちゃんの歌「モノクローム」だけである。
意外にそれを知られていないのは残念だ。



追伸:

そういえば第8話でサカナちゃん脱走したような。
さすがに第9話以降は出てこないなんてことは・・・。