先週の日曜日、サンボマスターのライブ前に2本の映画の2本目の映画は、「リトル・リチャード アイ・アム・エヴリシング」でした。
この映画も音楽モノのドキュメンタリー映画だったので、観ることに。そうは言ってもリトル・リチャードのことは知らなかったけど。
予告を観ると、ロックの創始者といった感じ。かなり前のアーティストになるのだが、それでいてメイクしてるし、
パフォーマンスにも、古さを感じない感じが短い時間でも伝わってくる。ということでかなり期待度が高かった。
当日は、昨日紹介した「MONTEREY POP モンタレー・ポップ」 と連続上映だったので、自分のように両方続けて観ている人が結構多くいました。
内容は、ロックンロールの創始者のひとり、リトル・リチャードの知られざる真実と素顔に迫ったドキュメンタリー。
1955年、デビュー曲「トゥッティ・フルッティ」の大ヒットで彗星のように音楽シーンに現れた
黒人アーティスト、リトル・リチャード。反権力志向の若者たちの心をつかんでヒット曲を連発するも
突然引退を宣言し、5年間にわたる“教会への回帰”を経て、復帰後はイギリスツアーを通じて無名時代の
ビートルズやローリング・ストーンズに決定的な影響を与えていく。当時のアメリカでは南部を中心に
人種差別が激しく、さらに彼はゲイを公言する性的マイノリティーでもあり、陽気なキャラクターを
演じつつも壊れやすい繊細な魂をもつ人物だった。
差別と偏見、時代と流行、信仰と音楽活動など、さまざまな狭間の中で苦悩し闘い抜いた彼の魂の軌跡を、
本人および親族・関係者、識者の証言や豊富なアーカイブ映像、さらにミック・ジャガー、ポール・マッカートニーら
著名ミュージシャンの証言映像を通してひも解いていく。
いや~、期待以上に良かったですね。まずリトル・リチャードのことは知らなかったのですが、映画の中で表面的なことだけでなく、
内面的なことまでしっかりと描かれているので、理解しやすいですね。差別の激しい時代に黒人でゲイであること公表し、
生きていくことがどれだけ大変だったのか・・・。また、自分がオリジナルなのに、白人が模倣し摂取し自分達のモノのように
しようとしていくことに怒り、不当な扱いにも怒り、しかしそれをユーモラスに表現してしまうところが性格なんでしょうね。
破天荒な性格のようで、実は教会に小さい頃から通っていた影響か信仰心もあつく神への畏怖の念を持っていたようですね。
それが、年を重ねるうちに積み重なって、一時教会への傾倒に繋がるのか。まあ自分への不当な評価やでたらめな契約による
生活困窮等も重なっていったせいもあるかもしれない。そうしたもろもろと戦いながらの彼の生き方が凄い。本当にロックだ。
アーティストとしても、プレスリー、ビートルズ、ローリングストーンズ、デビット・ボウイ等そうそうたるアーティストに
実際に会って影響を与えている。そして受けた側も彼をちゃんとリスペクトしているし。本当に素晴らしいアーティストであり人間。
周りの人達に凄い気を使う人間だったようで、ファミリーとして付き合っていく感じだったようですね。