奥高尾“もみじ台北巻き道”の“逆沢作業道”分岐近くの道に白い小さな蝶形花がたくさん落ちているがこれは「フジキ(藤木)」のようだ。見上げても良くわからないが時々雪のようにハラハラと花が落ちてくる。少し離れて見上げると特徴的な羽状複葉が一番高いところに拡がっている。フジキはマメ科フジキ属の落葉高木で数年に一度開花する。今年は大戸緑地“権現谷”や城山で開花を確認しているが、どうやら当たり年のようだ。
大戸緑地“雪の里”で見られる「ユクノキ」。マメ科フジキ属の落葉高木で関東地方以西の山地などに稀に生える。樹高は15~20メートルで6~7月に枝先に円錐花序を出し長さ2~3センチの白い蝶形花を多数咲かせる。花期には高い枝から白い花弁がヒラヒラと舞い落ち樹の下は真っ白な絨毯になっている。牧野富太郎博士は『ユクノキは秩父地方の方言でおそらく花の白さを雪に譬えたのだろう』と述べている。ユクノキの漢字は不明だが、牧野博士の説明からおそらく“雪の木”ということなのだろう。ユクノキやフジキは数年に一度開花するが、ここでは2021年、2022年には開花を見たが昨年は開花しなかった。
野津田公園“上の原ススキ野原”で見られる「ケンポナシ(玄圃梨)」。クロウメモドキ科ケンポナシ属の落葉高木で全国各地の山地に分布している。樹高は10~20メートルで6~7月に集散花序を出し直径7~8ミリの淡黄緑色の花を多数咲かせる。5枚の花弁は開花後は後方に反り返る。果実は秋に熟すが核果にはほとんど果肉が無く果柄が肉質に肥大化する。この果柄はナシのような食感になり甘味がある。