高尾山“6号路”に咲いている「キバナノショウキラン(黄花の鐘馗蘭)」。ラン科ショウキラン属の多年性菌従属栄養植物で日本固有種。6~7月に太い花茎を伸ばし淡黄色の多肉質の花を数個咲かせる。黄色い花の姿を鍾馗(しょうき=中国に伝わる魔除けの神様)の顔に見立てて名付けられている。花は直径約2センチで長い柄があり同属のショウキランと比べて花被片があまり開かない。この日のお目当ての花のひとつで去年見た場所では見つからなかったが今年は新しい場所で見つかった。多年草だが神出鬼没ではある。
ウコギ科(←チドメグサ科・セリ科)チドメグサ属の「オオチドメ(大血止)」。各地の山野に普通に生育する多年草で匍匐茎が地面を這って拡がり群落を作る。葉は直径15~25ミリの円形で浅く7~9裂している。6~8月で花茎が葉より高く立ち上がり先端に直径3~4ミリの花序を出す。ひとつの花の直径は2ミリほど。花弁は5枚で雄蕊は5本ある。
長沼公園“霧降の道”に生えている「ヤエドクダミ(八重毒溜)」。ドクダミ科ドクダミ属の多年草で花弁のように見える総苞片が八重咲のように見えることからこう呼んでいる。ここでは5年前に群生を見ていたが直後に全て刈られてしまった。その後、数年は現れなかったがこの日ここで数株の花を見掛けた。残っていた地下茎で復活したようだ。“霧降の道”を更に下っていくと斜面の補強工事を終えた辺りにヤエドクダミが咲いていたがそちらはどうやら工事後に植栽されたもののようだ。