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戻ってきたサンバ練習場

2009-12-15 | サンバ
 カーニバル2010の曲の決勝の日が、サントスFC応援団のサンバチーム、トルシーダ・ジョーベンの練習場と決別の日となってしまいました。
 
 選曲会で選ばれたのは、私たち家族の15年来のサンバ仲間、マホンの曲でした。マホンはここ数年、毎年のように自分で曲を作って、ジョーベンやスペシャル・グループのサンバチーム、モシダージ・アレグレの選曲会に曲を出していたのですが、泣かず飛ばず。

 マホンは、ここ2年、私のバテリア(打楽器)の先生で、カイシャ(スネアドラム)の叩き方を一から教えてくれている人であり、夫のモシダージのタンボリン仲間であり、苦楽を共にしているサンビスタ(サンバ人)です。

 マホンの曲が、カーニバル2010の曲に決まった! と発表された瞬間、彼は舞台上で大泣きに泣きました。

「自分の曲で、アニェンビーをパレードするのがずっと夢だった。応援してくれた皆、ありがとう!」。
 そして「今日でこのクアドラ(練習場)とお別れだけど、雨が降っても、どんな天気でも、外で練習しよう!」とマイクでみんなに叫びました。

 マホンのこの言葉は、私の胸に強く響きました。

 あれから3カ月。大雨で、これではスピーカーがずぶぬれになって練習できない、とわかっていても、とにかく練習には行って、みんなで、屋台の軒先でひしめき合いながら、早く雨やまないかなと待ったものです。それが、門が固く閉ざされた、いつもの練習場のまん前だけに、悔しい思いをしていました。

 ですが、先週の練習の前日。朗報が入りました。
 チームの会長が、サンパウロ市から、練習場の使用許可の文書を受け取ったというのです。使用期限は、2010のカーニバルまで、と期限付きではありますが、ここで再び練習もできるし、山車制作もできるのです。

 名誉会長がチームの旗を持ち、みんなで拍手をしながら「♪ ここが我らの地、我らの場所 楽しみを分かち合おう ♪」と去年のサンバを歌い、3カ月ぶりに、練習場に戻ったのです。

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