5/20の朝日新聞千葉版を見て驚きました。「太宰ゆかり 100年旅館終章」と言う記事が載っていたのです。私は一時期日本の上海と言われた船橋のレトロな風景に魅せられ、何度も船橋を撮影に行きました。中でも湊町辺りの光景が好きでした。
ここには高層ビルに囲まれ、100年も続く玉川旅館があったからです。当ブログにも昨年9月に「ぶらっと船橋 玉川旅館」という記事をUPしました。(ここで使用した写真は全て昨年9月に撮影したものです。)
旅館の入り口の看板には、昔子どもの頃、逆さクラゲといった温泉マークが描かれています。何時もこの古風な旅館に似合わないと思いながらシャッターを切っていました。玉川旅館は昭和10年頃、太宰治が宿泊し、小説を執筆したという由緒ある割烹旅館です。
この旅館は大正10年(1921年)の創業。楼閣風の木造建築で、2階建ての本館は昭和16年(1941年)の建築。第一別館(1953年建築)と第二別館(1958年建築)の3館は国の登録有形文化財です。
ここの木造建築を見て思ったのジブリの「千と千尋の神隠し」に出て来る巨大な遊郭です。一説には台湾の九分辺りの建物と言われていますが、私はこの作品を思い出すたび、ここが浮かんできます。
新聞によると今年の4/30で閉館したとの由。新型コロナの影響もあり維持できなくなったようですが残念です。6月から取り壊し、出来ればその前にもう一度撮影が出来ればと思います。