竹心の魚族に乾杯

Have you ever seen mythos?
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母乳とグルタミン

2010年01月01日 20時59分05秒 | 兵法書・鍛練編
昨年は拙ブログにお付き合いいただきありがとうございます。
本年もよろしくお願いします。

今日は釣りはお休みです。


さて、近頃なんでも、母乳の中にはグルタミン酸が豊富に含まれていて、この味を赤ちゃんが最初に覚えるのだという、まことしやかな風説が流布しておりまして、人間が生まれて最初に覚える味がうま味なんだという人も現れてきております。
このまま行くと粉ミルクにグルタミン酸Naを入れようとするお母さんたちが現れてきそうで、ちょっと怖い気がしますね。

だいたいの食品(というか生きものは全部そうなのですが)は、グルタミンとグルタミン酸が一定の割合で共存しているわけです。で、組織が生きている限り、グルタミンが少なくなればグルタミンが新たに作られ、グルタミン酸が少なくなれば今度はグルタミン酸が作られるというふうに常にバランスが保たれているわけです。

ですから、まあ、母乳や牛乳の場合もこれらと同じでして、母乳にグルタミン酸が豊富だというのなら、当然グルタミンの方も豊富だろうと、そういうことが言えるわけです。
で、これまでグルタミンの量についてほとんど調べられてこなかったのは、グルタミンが非常に不安定な物質で、調べる方法がなかったということに尽きるんじゃないでしょうかね~。現時点で最も普及している分析方法だと、グルタミンもグルタミン酸も区別されず、まとめて測定されてしまうという欠点があるんだそうです。

前にも書きましたが、グルタミン酸からグルタミンを作る際にはATPという物質が必要なのですが、グルタミンからグルタミン酸への変換にはATPは必要ないそうです(ATPと言うと筋肉とか脳とか眼とかの一般的な活動に必要なエネルギーで、ATPが必要でない活動はというと毛髪が伸びるのとか、食べ物が腐敗したり、牛乳からヨーグルトができるような限られた活動ですね)。
ですからこのグルタミンとグルタミン酸のバランスが崩れる状況というのは、例えば何らかの理由で血液が肺から送られてこなくなった時とか、そういう状況だろうということが分かるわけでして、新鮮な魚よりもちょっと時間の経った魚の方がグルタミン酸が豊富、つまり「旨い」ということになるわけです。
一方で新鮮なもの例えば生きているエビなどをそのまま皮をむいて食べると甘く感じます。グルコースやグルタミンなど「甘い」物質がモロに残っているからです。

牛乳はどうかというと、牛乳は搾ってからだいぶ時間が経っておりますし、しかも熱処理されておりますので、グルタミン酸がかなり多くなっているでしょうね~。


そんなわけで、赤ちゃんが母乳を飲んで「旨い」という味覚を発達させるという話しですが、やっぱりちょっと変かな?という気がします。

このグルタミン、あまりの壊れやすさのせいで現代人のほとんどの人が不足しているわけですが、打ち身・打撲・ねんざ・筋肉痛・外傷・火傷から術後のリハビリまで、どんな怪我でも回復が早まりますので、ぜひお試しを。

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