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パナソニックの所得隠し報道

2010年08月02日 15時38分49秒 | 経済関連
んー、何か特別な意図とか、思惑みたいなものとか、何かあるんだろうか?
単なる報道、ということなのかもしれませんが。

パナソニック220億円申告漏れ 所得隠しも7億円(産経新聞) - Yahoo!ニュース

(以下に一部引用)

総合家電メーカー「パナソニック」(大阪府門真市)が大阪国税局の税務調査を受け、平成21年3月期までの5年間で、海外子会社との取引などをめぐり、総額約220億円の申告漏れを指摘されていたことが1日、分かった。このうち約7億円は仮装・隠蔽(いんぺい)を伴う所得隠しと判断されたが、赤字と相殺された関係で重加算税は課されなかった。過少申告加算税を含め数億円を追徴課税(更正処分)されたとみられる。

 関係者によると、パナソニックは海外子会社との取引をめぐり、通常の取引と比べて不当に安い価格で自社製品を輸出していた。この点について国税局は、価格の引き下げは子会社に対する不当な利益供与にあたり、価格差は「子会社への寄付金に当たる」として所得隠しと認定した。

(中略)

パナソニックは20年3月期までの数年間でも、取引先にリベートをプールし利益調整を図ったとして、約1億5千万円の所得隠しを指摘され、約6千万円を追徴課税されている。

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正しく申告しなければならない、というのはその通り。だけど、所得隠しとか大袈裟に言うほどの額かというと、全然そうは思わないけど。

正確な財務データが手元にないので5年間の数字がどうなのかは不明ですが、ざっとの数字で考えてみましょうか。

過去3年の数字の平均から推測して、過去5年間で連結売上高40兆円、営業利益1兆円という水準でしょうか。そうすると、申告漏れ220億円と利益隠しとされた7億円は、どのくらいに当たるのか、ということです。


申告漏れ220億円は、売上高比で、220/400000ですので、①11/20000=0.055%。
営業利益比では、220/10000ですので、②2.2%。

所得隠しの7億円は、売上高比では③7/400000=0.00175%。
営業利益比で、④7/10000=0.07%。


7億円が多いか少ないかと言われたら、それは一般人からすると多額ではありますけれども、全体の割合としてはかなり少ないかな、ということだろうと思います。
一般人レベルで考えると、①の水準であれば、年収400万円の人の全出納関係を調査したところ、年間2200円の収入を隠していた、というようなことで、5年間合計で2000万円のうち、僅かに11000円の区分を間違えた、といったようなことと同じなのです。自分ちの奥さんが家計管理を完璧にやっているとしたって、年間で2200円くらいなら間違いだって十分あり得るんじゃないかな、と。

③のレベルになると、これはもうかなり少ない。5年総額2000万円の収入のうち、350円分だからね。うっかり、チョコを買ってしまったとかいう程度の、ほんの少しですから。それくらいなら、チョロまかしていることもあり得るかもな、と。


申告漏れ指摘の220億円にしても、額は大きいのは確かですが、間違いをゼロにするのはかなり難しいかもしれないので、ある程度は仕方がないのでは。
所得隠しを1億円とか7億円とか言われても、本当に悪質ということでもない限りは、そんなに取り立てて言うべきことでもないような。

そりゃ、事務は完璧に正確にやってもらった方がいいとは思いますけれども、それは難しい部分もあるのでは、と。

むしろ、思いのほか間違いは少ないんだね、と感じました。