いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

このような発想だから、削減なのでは(笑)

2011年02月04日 21時31分41秒 | 防衛問題
まあ、これが陸自ではなくて、別の農業でも道路事業でも新幹線でもいいのだが、似たり寄ったりという風にしか見えない。

わずか数時間で日本は中国に占領されるぞ 守りに強い陸自を削るとは、新防衛大綱の大失態 JBpress(日本ビジネスプレス)


笑う。
「わずか数時間で日本は中国に占領される」のだそうです。
幹部が幹部なら、それも実行可能ということでしょうかね。だったら何の為の陸自なんだよ。
腹が痛いわ。


旧陸軍がどのようにして、愚かな道を突き進んだのか、というのは、こういう言説を見ると想像ができるかもしれない。
しかも、提示している例というのが、極めて幼稚なものばかり。

例えばこんなの。

・小規模の部隊が潜入し、必要とする島に旗を立ててしまえばおしまい
→陣取りゲームでもやってるんですか?そんなに簡単なら、陸自以下の戦力しかないどこの国でも狙えるんじゃ?

・大東亜戦争時における島嶼作戦で、日本陸・海軍地上部隊は、艦砲、航空戦力まで含めれば数十倍から数百倍の米軍を相手に数週間、時に数カ月間にわたって防御戦闘を継続した。
→その殆どが玉砕、即ちほぼ全員死亡でしたが?それを日本全土でやるつもりですか?日本国民に全部死ね、と?


アフガンの例にしても、国家間のがっぷり四つに組んだ戦争ではあるまいに。
海空戦力なんて、アフガン戦争では関係ないだけ。陸上戦闘しかないから、だろが。それも、非正規戦力との。
陸自は非正規ではない。正規戦力。


要するに、論者は自分に都合よくな話の筋を組み立てているだけに過ぎず、正確な記述でも何でもない上に、不利な部分には目を向けないという典型的な「○○を守ろうとする論者」のタイプに過ぎない。これが、冒頭で述べたことの意味である。○○に入るのは、農業だろうと、道路(特定財源)だろうと、新幹線整備だろうと、同じようなものだということ。

こういう論者が簡単に蔓延れる、ということ自体が、陸自擁護論者たちのレベルを表しているだろう。
もっと大局を考えることができる人間というものが、いかに少ないか、そういう発想を持たない人間が担当しているからこそ、かつてのような失敗をしてしまったのだ、ということにも考えが及ばないのであろう。こういう人間が指導的立場にある時には、多くの部下を無駄死にさせ、玉砕させるような立案を平気で行い、ひいては日本国民に多大の犠牲を強いるという結果を招くであろう。力一杯戦えた彼らは、それで満足できるのかもしれないが。

そういうのに巻き込まれる側にとっては、超大迷惑、である。



愚鈍というのは、本当に死ななけりゃ治らないのかもしれない。
歴史から学ぶというのも、何をどのように見るのか、ということによって、意味が異なるのだ。

愚か者の目を通して見ると、事実は歪んでしまうのである。
例えば「香車のスズメ刺し」作戦が成功して勝利した将棋があったら、「スズメ刺し作戦を捨てるとは何ごとか」としか考えることができない、ということである。それは、その局面で適していただけであって、今自分の目の前の盤面で最善かどうか、有効なのかどうか、ということを「考えることができない」ということである。根本的に、「考えることができない」という事態が何を意味するのかが自覚されない、ということが真に困ることなのであり、一番厄介で改善困難な問題なのである。そういう幹部が雁首を揃えている場合、大変な事態を招くことになるわけである。


はっきり言って、鎌倉武士たちの方が賢いように思う。
命懸けだったからなのかもしれないけど。

愚かな幹部だと、まあ負けるわな、多分。