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政府予測は過大 1~3月期における関電の電力需給を検証する

2012年05月24日 20時58分29秒 | 社会全般
エネ庁や経産省官僚にとって、電力が問題なく供給されると非常に困る人たちが出てくるのでしょうか。
もしも供給が足りる、ということになってしまうと、原発を動かすという大義名分は完全に失われるからだ。なので、いっそ「大停電にでもなればいい」と思っている人がでかねない状況も考えられうるわけです。某議員もそのような発言をしていたようです(ネット記事で見かけた)。

ここで、政府の見解―実際には霞が関の資料作成や数字作りをやってる官僚の見解だろう―の検証を試みたいと思います。

当初、電力不足になると言っていたわけである。
>http://www.meti.go.jp/setsuden/pdf/touki01.pdf

これによれば、約10%もの不足になる、ということだった(11月時点)。

◎関電管内
    需要    供給    不足
12月   2545    2563
1月   2665    2477  ▲7.1%
2月   2665    2412  ▲9.5%
3月   2459    2265  ▲7.9%
(単位:万kW)

ところが、現実にはどうであったか?

>http://mainichi.jp/select/news/20120324k0000m020111000c.html
(以下に引用)

関西電力:冬の節電要請、問題なく終了
毎日新聞 2012年03月23日 22時48分
 関西電力は23日、昨年12月19日から実施してきた「昨冬比10%以上」の節電要請を大規模停電など電力不足になることなく終了した。原発が全停止したものの、需要に対する供給余力(予備率)が10%以下となったのは5日間で、5%未満はなかった。関電は期間中の節電効果は約5%(約120万キロワット)だったと発表した。4月の電力需給の見通しは3.4%の余力を既に確保したという。

=======

この記事から分かることは、
・条件1:期間12/19~3/22
・条件2:85日/90日で予備率10%以上※
・条件3:予備率5%未満はゼロ
・条件4:節電効果は約120万kW(約5%相当)
である。
(※5/25訂正 予備率90%は書き間違いでした、需要が90%以下です、お詫びして訂正いたします)


政府予測から見ても、関電の1~3月期の供給力はざっと2400~2500万kWであったと考える。条件4に適合し易いし、2400万kWというのが標準的な発電量水準であると思われる。

①供給量を2400万kWと仮定した場合
条件2から、85日間では、発電量の90%以下で済んだ、即ち2160万kW以下だった、ということが判る。政府需要量(2665万)との乖離は505万kWとなり、供給力2400万の21%もの極めて過大な需要を見込んでいたことになる。事前の不足予想が7~10%だったのに、これをゼロに戻したばかりかプラス10%以上の余力が残されていた。
予備率5%が最小であったとして、2280万kWの需要だったことになる。

②供給量を2500万kWと仮定した場合
政府予測ではこの水準は不可能であるはずだが、まあ一応。
85日間で2250万kW以下だった(条件2)。95%で2375万kW。節電効果120万kWは4.8%相当ということになる。そんなに大幅に違いはない。
政府予測需要との乖離は415万kW(16.6%過大)。最大需要と看做した2375万とでも290万kWも違う。

ここまでで判ることは、節約分が120万kWあったとしても、政府予測通りならマイナスになるはずだった。供給不足の水準が7~10%もあったのに、現実には殆ど(94.4%)が90%以下しか需要がなかった。予測は全然ハズレか、出鱈目、半分”脅し”も込み、ということですかな(笑)。

政府の見通しは、最大電力量だから、平均的な水準ではない、とか言い訳するかもしれない。確かに、そういう言い分があるかもしれない。

実際、最大電力量を見ると、次のようになっていた。
12月   2404
1月   2447
2月   2578

政府予測が全然違う、ということでもないかもしれない。が、供給力がこれでマックスだったかというと、やや疑問もある。揚水発電がかなり少ないから、だ。
他にも、不利な条件はいくつかあったのに、それでも需給は問題なく経過した、ということだ。その不利な要因を挙げていこう。


1)出水率が低かった

水力発電の発電量に大きく影響すると考えられるのが、この数値だ。非常に大雑把に説明すると、多ければ水が多く流れるから沢山発電でき、逆に少ないと発電量が減るよ、というものである。平年値との比較で算出されているものと思うが、正確には定義を知らないので詳しい人に聞いて。
で、出水率ですが、1月は86.7%、2月は98.8%で、2月はほぼ平年並みでしたが1月はかなり少なかった、ということです。
年平均だと、1995~2010年のうち、90%以下になったのは、わずか2回(01年と05年)しかありません。結構、珍しいかもしれません(ただ毎月の数値だともっと変動幅が大きくなるかもしれず、一概には言えないのかもしれないが)。
要するに、水力発電は1月が特に条件が悪かった、ということです。それでも、需給は満たされていた、ということ。


2)揚水発電量は少なかった

最大の発電量が判らないのですが、日ごとのデータを出してもらわないとよく分からないのですね。けれども、月次の発電量(MWh)での比較は可能です。
22年度と23年度で比較してみました。
23年12月の発電量(MWh)を100とした場合の、各月の発電量の相対値は次のようになっていました。

   22年度  23年度
12月   471   100
1月   346   184
2月   194   341
合計  1011   625

需給が厳しいと言われていた今年の方が、揚水発電による発電量は少なかった、ということです。どうしてかといえば、夜間にエアコンガンガンだったから余剰電力が少なくて発電できなかった、とかではなく、単純に「足りてたから」だろうね。揚水発電を利用する必要性は乏しかった、ということ。


3)動いていたのは高浜3号のみ

高浜2号が11月下旬に、12月中旬には大飯2号と美浜2号(2つで132.6万kW)が停止した。2月20日まで稼働していたのが高浜3号(87万kW)だけだった。予備率からすると、この高浜3号の有無はあまり大勢に影響はなかったであろう。勿論安全率を考えれば、余裕は大きいにこしたことはない。
けれども、2400万kWの10%予備率240万kWが存在していた期間(94.4%)を考えると、87万kWがなかったとしても、絶対的な供給力不足を招いたとは思われない。


4)九電の新大分火力の緊急停止

火力の突発的な事故や停止があったらどうするんだ、という懸念は、こうした事実を見れば理解できるものです。実際、2月に発生したこの停止によって、九電管内は予備率が3%切るかどうかというギリギリの水準まで接近した、と報じらていたように記憶しています。
この時、関電、中国や四国電力などからの応援融通によって、九電の窮地を救うことになったわけです。240万kWもの融通を実行できた、ということでした。現場の方々は、それはもう冷や汗ものだったとは思いますよ。こうした事態を乗り切るのは、容易ではないはずですから。気持ちも判ります。
ただ、関電管内の需給だけを言うなら、この事態が発生したのに緊急で融通できた、というのが事実だ、ということです。政府予測で10%近いマイナス水準であったはずの関電が、九電に緊急で回せる供給余力はあった、ということを言っているのです。
恐らく、2月の最大発電量となった2578万kWというのは、この緊急融通後に発生したのではないかと推測しています。この応援の結果、予備率が5%近くまで低下した、ということだったろうということです。政府予測に最も近づいたのは、この時だったのではないかと。



こうした不利な状況下にあっても、政府の予測は見事に外れました。
節電意識を高めさせるには、厳しく脅かすことが効果があるかもしれず(大丈夫と言ってしまうと油断しやすくなるかもしれないから)、意図的に過大な数字を出しているということなのかもしれません。
が、普通は説明をする際の数字の前提だとか、実務上ではこのように乗り切るよ、というのを正確に説明するはずで、どの程度の安全率を見込むから、この程度のギャップが出るんだよ、といったことを言うのが当たり前でしょう。そうした説明をすることなく、足りないと脅かしてやれば、原発を動かすことに同意するだろう、という安易な目論見がありありと滲み出ているようにしか感じられないわけである。
万が一、足りません、停電でした、なんてことになったら大変だから、責任取れないから、余計に安全性重視で数字を出そうとする気持ちにもなるだろうから、まあ、全く判らないではありませんがね。

よって、今年の夏の需給にしても、足りるから大丈夫、といった甘さは捨てるべきで、厳しい決意のもとに、原発に引導を渡すべく、さらなる節電やピークカット対策を積み上げてゆくことは必須だ。
冬期間の需給に余裕があったのは、気候要因もあるのかもしれないが、全体的に節電意識が高まったお陰かもしれず、ここで気を緩めることなく、更なる省エネを推進することが大事だ。使わなければ、値上げ分を吸収できるようになるかもしれないし。値上げ問題については、いずれ書くかも。


結論としては、政府予測はほぼハズレ、というか、わざと過大に出されている、と見るべきであろう。
夏の需給についても、過大に出されているはずだ。

今夏の予測について、その真偽を確かめる術を一般国民は持っていない。データをわざと調べ難くしているし。一般人には、見せたくない情報というのがかなりある、ということでは。



The Economist誌に捧ぐ「原発レクイエム」

2012年05月23日 07時06分08秒 | 社会全般
合理的かつ論理的思考を持つ英国人からすると、日本の原発離れを奇異に感じるのも無理はない。東日本大震災という未曽有の災害に恐怖し、福島原発事故の惨状を目の当たりにしては、日本人が尻込みするようになったという印象を持たれることは仕方がないことだ。
けれども、日本国民の大多数が短絡的で感情的だから、こうした選択をするようになったのではないはずだ。恐怖に戦いて、原発を止めたいと言い出したわけではない、ということである。寧ろ熟慮の末、選び出されたものであろう。


日本国内において、福島原発事故直後に「現在稼働中の原発を今すぐ止めろ」という声は殆ど目立たなかった。大丈夫なのか、という心配の声はあったかもしれないが、もう一度点検せよ、ということはあっても、動いている原発をすぐ止めろ、ということにはならなかった、ということである。あれほどの事故を見ても、自分たちの周りにある原発を止めようとしていた人は少数派であったろう。
事故から2カ月ほど経過した5月になってようやく浜岡原発を止めるべし、ということになったわけだが、あれとて国民が大騒ぎしたので唐突に止められたわけではなかった。停止直後の政府内部(確か参与の民間人だった)の情報として、「米軍からの要請」ということが実しやかに語られた。それくらい意外だった、ということなのである。一般国民の願いとして止められたわけではなかった。今年になって、「ガス抜き」として止めただけ、という高官のコメントが報じられもした。一般大衆が大騒ぎをして、大規模デモをやったり暴動を起こしたりして止めさせたものではなかった、ということである。


2011年5月7日の読売新聞社説では、浜岡原発停止という菅総理の要請を受け入れるよう、中部電力を説得していた。つまり、一般国民から止めろと騒いだのではなく、マスコミや政府は率先して「止めよう」とした、ということである。理由は、巨大地震への対策が万全ではないから、ということだ。まことに正しい。その通りなのだ。これは感情論などから発生したものではなく、論理的思考によって選び出された結論なのだ、ということである。

同じく、読売社説は、次のように述べていた。
正常に運転している原子炉について政府が停止を求めるのは極めて異例だ。だが、浜岡原発は首都圏まで直線で180キロ・メートルの近距離にある。日本の大動脈である東海道新幹線や東名高速道にも近い。運転中に事故を起こし放射性物質が放出される事態になれば、日本全体がマヒしかねない。静岡県や周辺自治体も、早急な安全性の向上を求めていた。中部電力は首相の要請を受け入れるべきだ。

そう、「180kmの近距離にある」と言っている。「運転中に事故を起こし放射性物質が放出される事態になれば、日本全体がマヒしかねない」と言っているのである。
現在再稼働問題で揺れる大飯原発はどうであろうか。
京都からどれくらいか。大阪市はどれほどの場所にあるのか。名古屋はどうなのだろうか。名古屋まで120km、大阪や神戸まで100km、京都や滋賀は80km圏内にすっぽり入ってしまう。それほどの近距離にある、ということだ。180kmの浜岡原発でマヒしかねないのなら、大飯はどうして同じように言わないのだろうか?


重要なことは、日本は基礎的条件が違う、ということだ。アメリカやロシアなどとは比較にならないほどに、日本は小さい、ということである。重大な原発事故が起こった国はこの3つだが、日本だけがとりわけ小さく狭いのである。土地を放棄して遠くに離れればどうにかなる、という問題ではないのだ。原発からの絶対距離、これが圧倒的に近すぎる、ということだ。土地が非常に狭い。人口密集地域や主要な都市までの距離が近すぎる、ということなのである。これは決定的な弱点である。

もう一つ、日本は自然災害がよく発生する、ということがある。特に、今回の福島原発の事故を惹起した、大規模地震である。
昨年、核大国であるところの英国で、地震発生という大事件が起こったことは記憶に新しい。ブラックプールで発生した地震で死亡者が出たからだ。日本の事故後だったこともあって、大々的に報じられていたはずであろう。その大地震とは、何とM2.2だった。英国で大騒ぎになる地震とは、そのレベルであるということだ。

裏を返せば、英国にある原発の危険性というのは、日本のそれとは比較にならないということである。アメリカやイギリスにある原子炉が地震被害によって事故がもたらされる、という危険性は、日本と比べるとはるかに小さい、ということである。日本ではM3以上の地震発生回数は、1996~2005年の10年間の平均で年間5110回である。M3以下で大騒ぎになる英国とは、桁外れに多い、ということだ。平均で1日当たり14回もの地震が発生する、ということである。イタリアでもM6クラスで大地震という報道がつい最近あったが、日本での平均は年間約20回である。平均回数は、恐らく東日本大震災後に大幅に増加していることだろう。


つまり、M2.2程度の地震でさえ大騒ぎする英国とは比較にならないくらいに、日本は条件が厳しいということだ。基礎的条件が異なる、というのはそういう意味である。
これまでの日本の原発の歴史というのは、工学の粋を集めたものだった。原子炉技術ばかりでなく、これを支える土木、建築、材料、電気などといった広範な技術力の結晶だった。それが地震大国日本での原発稼働を可能にしてきた、ということである。先人たちは、圧倒的に不利な条件下でも原子炉稼働を可能にする挑戦を続けてきた、ということだ。その精神と技術力は、日本の原子力を支えてきた根幹だったはずだ。結果として、幸運にも大規模事故には見舞われずに済んできたのである。

しかし、時代と共に、先人たちの偉大さは失われていった。苛酷な条件下での、絶対に事故を起こしてはならないという、厳しさや緊張感は失われていったのだ。次第に芽生えたのは、慢心だった。その油断が、今回の事故を生んだと言ってもいい。


現在、日本で原発再稼働に疑問を感じている最大の理由は、多分「原発が怖いから」といった漠然とした直情よりも、信頼感の喪失によるものだろう。原発を管理・運用・監督する者たちへの、疑念である。多くの国民を欺いてきたことを知るに至り、「彼らは信用できない」という結論に達したが故に、今の状況を生んでいるということだ。地震大国日本で、彼らには原子炉を任せられない、という合理的判断が生じた、ということである。


事故に際して、どうしていいか判らない、という人たちが原子炉を預かっているということを知ってしまった。そして今も、「どうすればいいか知っている」人間が国民の前に登場して、理路整然と説明することが一度たりともないのである。こんな国が他にあるのだろうか。国民の目には、誰一人、「どうすればいいか知っている」という人が見えてこない、ということだ。


恐らく、原子炉ばかりではなく、核ミサイルも管理している英国においては、日本のような無様な姿を晒すことはないのであろう。だからこそ、原発を続けるという決断ができるのだ。けれども、日本は英国よりもはるかに危険な場所なのだ。それ故、もっと厳しい管理・運用ができる人間と環境が整っていない限り、原発はやるべきではないということである。残念ながら、日本にとって限界点となってしまった、ということだ。これを解決できる能力は、今の日本にはない。福島の事故がその限界を示したのだ。原発が、今の日本には不向きなお荷物となった、ということである。

多くの日本国民は、冷静にこうしたことを見極め、遂には再稼働の反対に回ることになった、ということである。極めて合理的思考によってもたらされた論理的帰結が、「さよなら原発」だったということだ。
一般大衆を欺き続けてきた罰が、これから下されようとしているに過ぎないのである。


重要情報の隠蔽を続ける経産省&エネ庁&関電

2012年05月22日 17時45分40秒 | 社会全般
極悪3兄弟、とでも名付けてあげたい。
彼らは、自分たちに都合のよいことばかりを言い続けるわけだ。そんなに文句を言うのなら、オメーらの電気を止めてやるぞ、くらいは思っていても不思議ではないだろね。

話が変わるけど、昨日だったか書いた記事に、03年ころから既に20%減ったじゃないか、って書いたんだが、間違ってた。すまん。01年だったわ。
2001年8月2日に3306万kWというのが正しかったみたい。なので、03年頃から、ではなく01年を基準とすると、09年とか11年の水準は約2割減少、ということです。

本題に入ろう。


①説明が二転三転

・3月12日時点の需給:-25%>http://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/cmsfiles/contents/0000159/159434/2.shiryou3-1.pdf

・4月23日時点の需給:-16.3%

・5月4日時点の需給:再稼働すれば-5%
>http://mainichi.jp/select/news/20120505k0000m020118000c.html

・5月7日時点の需給:-14.9%(政府需給検証委員会)
>http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M3MUQ16KLVR401.html

・5月10日時点の需給:再稼働すれば0%
>http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/120510/cpd1205101009006-n1.htm

一方、大飯原発3、4号機が再稼働すれば、供給力は合計236万キロワット上積みされる。また夜間にくみ上げた水で水力発電を行う揚水発電の効果も210万キロワット分増すため、電力需給は1万キロワットの余裕が生じ、予備率は0%まで改善する。』だそうで。


昨年10月とか11月とかからずっとやってきて、こんなに説明がコロコロ変わることの方がおかしいだろ。今年3月時点での説明でも、供給力は2353万kWだったじゃないの。で、需要見通しが3138万kWを基準に考えるのって、どう考えてもただの脅しだろう。
「検討中」って注記を入れておけば、後からの言い逃れなんて、どうとでもできるよ、というのは、根性の腐った卑怯者の言い訳に過ぎない。確定と言ったわけではない、とか、当時には数値が固まっていなかったからだ、とか、いくらでも言い訳できるもんなあ(笑)。

関電のやつらは、最初25%のマイナス水準から初めて、20%にして、そこから16.3%、と低下させた、と。でも政府の需給検証委員会だかってのが出した14.9%のマイナスってのは、関電の供給力が変わったわけではないんだろうよ。
ブルームバーグ記事からすると、恐らく、次のような変遷だったのでは。
 16.3%の時→需要3040万kW、供給力2545万kW、不足495万kW
 14.9%の時→需要2990万kW、供給力2545万kW、不足445万kW
ざっとの数字で、計算はこれで大体合ってる。
需要側の数字を50万削ったに過ぎない、ってことさ。経産省のゴミがそうしろって頑張った結果なんじゃないのかねえ。単に数字をいじっただけ、ということさ。秀才自認のバカが考えそうなこったな。何が何でも、当初出した数字を守ろう、ってことだろうね。いや、いいんですよ。確かに、関電管内の数字を拾っていけば、供給力には限りがあるから。他社からの融通とか、そういうのを入れないと到達は厳しい、というのはそうだから。


②「特定規模需要」はスマートメーター普及率が圧倒的に高い

クズどもは、重要な情報を隠しているんだよ。
一般家庭とか低圧とかの電力は、需要となるkW数が820万くらいだ、って書いた。残りは「特定規模需要」しかないんですよ。この契約口数が不明だって言ったでしょう?電力会社の出している資料では、わざと隠してあるんだろうね。
関電管内の数字をざっと推定すると、次のような感じらしいです。

・500kW超:13000件(口?)
・50~500kW:110000件

両者を合計しても、たったの12.3万件しかない、ってこと。一般家庭などの契約口数は約1300万件。つまり100倍以上。
けれど、使用電力でみると、全体で3000万kW使ってるなら、一般家庭は820万kW分だけ。他は工場や大型ビルやオフィスなど、ってことさ。2180万kW分は、「特定規模需要」が使ってるってことさ。
零細企業(工場)は一般家庭の方にしか入ってないんだよ。200Vとかの低圧電力が多いだろうから。家庭なんかだろ、契約アンペア数でそれ以上は使えないようにできてるから、上限がきっちり決まってるんだよ。けれど、大規模工場とかは、そうではないのさ。

最大電力量の削減効果は、どこからどう見ても、家庭なんかの影響は小さい。

それに、スマートメーター設置が進んでいるのは、特定規模需要の方なのさ。規模が大きいほどほぼ100%設置に近づくわけだよ。12.3万件中、10万件超は設置されている。そりゃそうだわな。一般家庭に設置するのは大変だが、こっちは数が少ないから。

ここで考えられることは、特定規模需要の連中にこそ、ピーク管理の料金体系を適用することと、売電業者からの供給を考えることができるはず、ということさ。
どういうことかって?
こっちの連中にはスマートメーターが付いてる、ってことは、関電全体の数字が分かれば、区分が計算できるはず、ということ。高圧の供給ができない発電業者であっても、供給電力が分かれば、割り振りを計算で出せばいいんじゃないの、ということ。

また、具体例で書いてみるよ(簡略化してます)。

◎従来
・関電全体 3000
・特定規模需要  2200
・一般家庭  800

◎節電後
・関電全体 2400
・売電業者 400(全量一般家庭へ)
・特定規模需要  2000
・一般家庭  800

ここで、売電業者の供給した電気が一般家庭でしか使えないとしても、関電と売電業者の合計は、特定規模需要と一般家庭に向かうわけだから、引き算すればいいだけだ。
午後2時ちょうどの特定規模需要の数値が確実に分かるので、売電業者の供給量が全部一般家庭にしか供給できなくても、特定規模需要の方に価格を転嫁しておくことで売電業者に払う額が算出できるはずだ。関電から供給される電気を使ってないことになるから、関電がその時間帯に供給しているのは特定規模需要の連中しかいないから、だ。
一般家庭の料金を上げるのは、あまり効果はないかもしれない。一般家庭のピークは17時~19時頃だから。1軒ごとに分かるわけでもないし(メーターが付いてるなら、それはそれでいいとは思う)。むしろ、複雑な料金体系にも対応可能なのは、スマートメーター設置済みの「特定規模需要」家である、ということだ。売電業者は、より参入しやすくなるはずである。新たなメーターを設置せずとも、殆ど済むわけだし、使用電力量でも断然多いからね。


3悪人は、できない、できない、って言い続ける。
でも、本当は対策なんていくつも考えようがあるのだろ。知っていて、わざとやらないんだよ。原発再稼働をしたくてしたくて仕方がないから、だ。



ロンドンオリンピックは家で見るな!

2012年05月22日 15時56分15秒 | 俺のそれ
今年は、うるう年と金環日食ばかりでなくオリンピックイヤーなので、始まるとテレビにかじりつく人たちが出てくるだろう。

で、問題は、開催時期である。
7/27~8/12ということで、お盆前くらいまでらしいのだ。


何より重要なのは、「節電の夏」の真っ盛りの時期に当たっていることなのである。
詳しく調べてないけど、確か過去10年くらいの最大電力量の発生日は、まさにこの期間だったはず(稀に7月のもうちょっと早い時期か、残暑の猛暑で9月とかにあったような気もするが、忘れた)。

で、家庭の消費電力は在宅時に大幅に増加する(当然といえば当然なのだが)ので、ピーク時間帯にはテレビを消しておいて欲しいのである。ここで提案なのだが、最大電力を記録する時間帯は13~16時くらいなので(12時前は気温の上昇がまだであることが多いし、会社や工場などでは昼休み時間に消費量がクキっと減るのでピークにはなり難い)、その時間には家になるべくいないようにしたい、と。

デパート、スーパー、電気店などの商業施設とか、大型モニターのある場所にできるだけ集まってもらい、オリンピック放送を観てもらって、「一緒に応援しよう計画」にしてはどうか、ということです。

お盆休み期間もやはり工場や会社の休みに入るところが多くなるので、電力ピークは外れるんですよ。そういう点で言うと、夏の甲子園の野球放送は必ずしも決定的な要因ではないかもしれない(勿論、テレビを消してる方が節電にはなることは確実です)。



そういうわけで、デパートなどの施設の方々は、店に来てもらう目的と節電を兼ねて、オリンピックを一緒に応援しよう計画をやっていただくとよいのではないかな、ということです。



ウソをつくから敗北する

2012年05月21日 15時27分44秒 | 俺のそれ
霞が関のゴミどもの無能ぶりには、笑うわ。

これまでにも言ったことがあるが、こっちはたったの「1人」なんだよ?
しかも、専門外の、全くの素人に過ぎないんだよ?

あんたらは、何人集まってやってんだよ。


専門ですって連中が揃っていても、この有様ってことなんじゃないですか?
無駄に頭数がいても、ダメなものはダメ、って、また実証してくれたってことですか?


本物の専門家に太刀打ちできると思う?
そんなの無理に決まってるだろうに。
専門家が正確に説明をしている限り、こちらには勝てる要素がないんだよ。
100%負けるのだよ。それは、相手が本物の専門家だから、だ。

しかし、唯一と言ってもいい弱点がある。
それは、ウソをつく、という場合だけだ。

特に、狙いを持って出鱈目の説明で誤魔化そうとする、意図的に「知っていることを避けて言わないようにする」などといった小細工をする場合、こちらにも勝機が出てくるということさ。

そうじゃなけりゃ、専門家に勝てるわけがないだろ。
知識も情報も、あらゆる部分において、素人が上回れる部分なぞ、本来存在してないんだよ。


だが、霞が関のゴミどもは、目的を持ってウソを言うんだよ。
そして、それを隠そうとしたり、誤魔化そうとしたり、正当化しようとしたり、小細工を弄したりしようとすると、自らが墓穴を掘る、ということになるんだよ。ウソがなけりゃ、素人につけ入る隙なぞあるわけがないから。正真正銘の専門家に対峙すると、素人は勝ち目がないに決まってるんだよ。


だが、ゴミどもは、そういうことさえ考えられないのさ。
ちんけな、自分たちの主張を守ろうと必死になって、ウソを重ねようとするからさ。それが新たなウソを生み、それが弱点となって成長してゆく、ということだな。はじめから正直に説明をしている方が傷が浅く済む、という訓話的昔話だとか童話の教訓なんかが活かされていないということなのさ。

本物の愚か者だから、そういうことが気付けないんだろうね。



原発支持者に見られる傾向

2012年05月21日 11時26分05秒 | 社会全般
江川氏と飯田氏の発言のまとめ記事で発言していた方々を見ていると、あることを感じたのですね。
>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/5a31b5e10d875580b5426b272d8d4ed6

それは、原発支持派が放射性物質や原発の被害を恐れる人々に対する視線は、彼ら自身と同じようなものなのではないか、ということです。


 例1:放射性物質(原発)による事故や被害
 例2:電力不足による事故や被害

原発稼動に賛成している人たちの発言を見てゆくと、原発を稼動させないとどうなるか、電力不足になったらどうするんだ、火力発電所等他の設備で突発事故が起こったらどうするんだ、といったような危険性や危惧の指摘が、殊更言われているような気がしたのですね。果たして両者の大きな違いというのはあるのでしょうか?


原発支持派たちが放射性物質の危険性を指摘している一般人たちに対して、大袈裟に騒ぎ過ぎだとか、根拠がないとか、客観的なデータがないとか、そういう批判をしていることは多々あろうかと思います。

その同じ発想を、何故電力需給問題に対しても同じように適用しないのか、それが非常に不思議なのですよ。さも正しいかのような批判を繰り出すものの、それは彼らが嘲笑していた危惧表明(主に反原発派の意見だ)と大差ないのではありませんかね。

もっと悪いことに、彼らはそのことに無自覚である、ということです。
健康被害を心配している人には、ニセ言説を流すな、データで示せ、煽るな、等々言っているのに、自分たちの「電力不足の被害」を矢鱈と煽るのは肯定する、ということですな(笑)。

そういう態度を取り続けられることを、本当に不思議に思うんですよ。
相手側に求めるなら、まず自らが実践してみせたらどうですか。

江川氏は自分が言った意見を肯定する根拠、どうしてそのように考えたのか、疑問に思う根拠は何か、自分の主張点を強化するデータなり資料、そういうことを立論してはいない、ということです。原発稼働肯定者たちの殆どが、こちらの反論に有効な回答をしてはいない、ということです。

原発支持派たちの中で、客観性のあるデータで反証しているものがあれば、是非とも教えてもらいたいですね。


話は飛びますが、北海道電力のことを「北電」と称して書いた部分がありますが、あれは北陸電力さんのことではありません。北海道では、普通に「北電」と呼ばれているようなので、そのように書いたまでです。

北陸電力さんの電源構成を見ると、地域特性が活かされた水力重視となっています。そして、揚水発電の必要性が小さいので、こ割合は関電などに比べるとかなり小さい。本来、電力会社の経営とは、こうあるべきではないかと思います。地域ごとで違いを生ずる、ということです。ほかの電力会社は見習うべき、と思います。




それから、昨日書いたIPP入札の話ですが、募集に対して上回る落札が出てはいますが、それでも応札した企業等の持っている(今後整備予定のものもあるのかもしれないが)約2000万kW分は、選外となった、ということなのですね。この供給力は、消えてなくなったのでしょうか?もっと小規模事業者の地産地消型の参入を認めれば、有効活用できる可能性があるのではないでしょうか?

そういうことを考慮しないということが、本当に不思議なわけです。
参入を認めてきたのは、電力会社側なのであれば、送電網参加を参入障壁とできてきたのかもしれませんし。

電力会社の説明が全て正しいのですかね?(笑)



またちょっと追加ですが、北海道電力の苫東厚真4号機の定期点検について、書いておくよ。

自動車でも圧縮機でも農機具でも何でもいいんですが、ファンベルトというものがあったりします。
専門家たるメーカーとかメンテナンス業者(自動車であれば車検を行う業者とかディーラー)とかが、「このファンベルトは切れそうなので、交換が必要です」と客に説明したりするとしますか。
この時、当方のような一般人にとっては、ファンベルトが切れる恐れがある、ということを具体的に確かめることが難しい(知識も技術もない)ので、相手の言うがままに信じるしかない、ということなのですね。だから、車検の時に、ファンベルトを交換した方がよい、というアドバイスを受けたら、ほぼそれを受け入れるということになるわけだ。

ところが、悪徳業者がいるとしますか。
この業者の場合だと、ファンベルトがあまり傷んでいなくても、「運転中に切れて走れなくなったら、困りますよ」とか脅すわけだ。これはウソではないのがミソだ。目の前のファンベルトが切れるかどうか、を評価するのではないのだよ。「~となったら、困りますよ」という説明を行うことで、目の前のファンベルトが切れるのではないかという恐怖を煽るのだ。

霞が関のクソどもや電力会社のゴミどもが言うのも、これと似ているのさ。
あくまで「ウソではない」ことを言うんだよ。
例えば、
・ファンベルトが切れることがある
・実際に切れたファンベルトは存在する
・運転中に切れると、困る

などといった”事実”に基づく説明を行うわけだよ。

けれども、目の前の自分の車についているファンベルトが切れそうかどうか、という評価ではないのだ。
業者に、「購入後3年以内のファンベルト交換比率は、どれくらいですか」「走行1万km以内でファンベルトが切れる率は、どの程度ですか」といった質問をすると、「教えない」、「答えない」、「判らない」などと誤魔化すのだよ。

要するに、通常使用の範囲で「現時点でのファンベルト交換の必然性は高くない」「あと2年後まで待ってみてもよい」といった結論を導き出せるものであっても、意図的にウソではないが「交換すべき」ということを正当化する為だけの説明を行って、客を騙す、ということなのだよ。

これがペテンでなくて、何なんだ、という話である。

正しく誠実に説明できる現場の人間とか技術者とかの専門家は大勢いるはずだろう。そして、彼らの多くは正直なはずだ。使命感を持った人々であろうことは想像に難くない。けれども、そうした誠実な説明をできる人間の、本当の意見や説明というものは、一般大衆には隠されたままなのではないか、ということを言っているわけだよ。

むしろ、政治の現場に登場してくるのは書類作りや役所との関係や財界との関係を「うまくやれる」調整能力のある奴らだけで、そういう連中は目的が「ファンベルト交換」を認めさせる為だけに説明をしてくるから、決定者や国民には正しい判断材料や情報が伏せられたままだ、ということなんですよ。


一般人がファンベルトを交換すべきだ、と専門家に言われたら、反論できることなんてほぼないよ、って言ってるんだよ。どうやって、その適否を分かれ、と?
それなのに、電力会社やエネ庁や経産省の連中は、正しい情報を隠したまま、ファンベルトは交換だ、という説明を繰り返しているんだぞ。


奴らは、説明の矛盾点を衝かれる度に、新たな言い訳や誤魔化しを重ねてくるんだろ。
そういう連中の、何を信じることができるのか。

奴らは専門家だから、彼らの言い分通りに「ファンベルトを交換せよ」に同意するのか?(笑)



「埋蔵電源」は頓珍漢な話なのか?

2012年05月20日 18時52分30秒 | 社会全般
非常に興味深いコメントを頂いたので、記事でお答えしたいと思います。
原発堅持という信念が電力需給対策を怠らせた - いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」
以下に、TEMPEST氏のコメントを再掲します。

最後の一文には同意ですが、「原発無くても大丈夫」というのはいささか楽観しすぎかと。自家発電設備等の「埋蔵電源」があるからというのは、とんちんかんな話ですな。需要に対して「焼け石に水」な供給力の蓄電池をどれだけ増やすのか? 費用は?
火力フル稼働、水力は余力を持たせる為にフル稼働はできない。
自家発電設備はほとんどのが停電中の電灯点灯や消火設備稼働目的、それに「非常用電源」の為電力網に接続不可、そうでないものでも工場内供給といった節電目的で売電する余裕は無い。これらの設備は定期的にメンテナンスが必要。突然タービンブレードが破断すれば、代わりのものが出来上がって来るまで数ヵ月稼働停止。
これらの事を踏まえて「原発無くても大丈夫」ですか?


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一見すると、もっともらしいご意見かなと思えますが、若干の理解不足があるかと思いますので、順に説明したいと思います。

①自家発電の意味

まず理解し易いように、食糧で例示しましょう。
毎日米を食べます。米は生産農家が独占で供給しています。一日当たり100の供給であるとします。消費者は市場で米100を購入し、10人が食べているものとします。
 状態1: 《供給》 農家 米100 → 《需要》 消費者10人で消費
ところが、生産農家の供給力が低下するとします。
このままでは、10人全員が食べることができなくなってしまいますね。そこで、2人だけ、自分の家の土地で米を作り、自分で食べることにしました。自家消費ということで市場の需要側から抜けることとなります。すると、これまで通りに全員が食べることが可能になる、ということです。
 状態2: 《供給》 農家 米80 → 《需要》 消費者8人で消費

ここで、自作している2人は自分の生産した米は市場に供給できません。生産効率が専業の生産農家に比べて悪く、米の販売価格が上がったとすると、需給が安定している時に供給しても購入者は現れないから、生産する意味があまりないということになるわけです。けれど、自家消費というのは、需給逼迫時には市場の需要サイドから抜けてくれることによって、全体の需給バランスを改善する効果がある、ということなのです。従って、需給逼迫時には、自家消費の2名には、市場購入者の8名が払う金額が割当られるべき、ということになるはずです。

しかも、この自家消費米は膨大にあるわけではないから、1年間をずっと通して食べられるわけではない、という意見があっても不思議ではありません。それが事実であるとしても、年間の自家消費をして欲しい期間は、せいぜいが3日~10日程度、需給が厳しい期間だったと言われる年でも30日程度でしかないわけです。つまり、自家消費で需要サイドから抜けてほしい、というのは僅か3/365~10/365だけ、ということです。これが無理な水準であるとは考えにくい、ということです。

同様に、関西電力管内で2700万kWを超えていたのは、数十時間~数百時間という水準でした。仮に一日当たり3時間で30日間超過していたとしても、年間では90時間/8760時間、たったの1%に過ぎません。

従って、自家発電の主要な意味合いとしては、ブレーカーを切ってもらって自家発電を稼働してもらうと、需要量から「消える」効果が高い、ということです。他の需要者に売れ、ということを必ずしも求めているわけではないということです。電源網に接続できてなくても、十分有効でしょう。

参考までに、例えば六本木ヒルズでは6360kW×6基の自家発電機があるそうで、これを稼働してもらうだけで効果が大きいということです。大規模マンションやタワーマンションなどの非常用電源をエレベータ用の分だけ使用してもらえたとしても、ピークカット効果は得られます。稼働時間は2~4時間程度でも十分なのですから。

◎自家発電の具体例
>http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/it/column/20120319/562549/?P=2
>http://www.sinfo-t.jp/NewsRelease/new_79.htm

それに、消防法や建築基準法関係の非常用電源だけではなく、こうした商用電源ダウンに備えた一般電源として利用可能な自家発電設備は存在するわけで、これを数日間のうちの、しかも一日当たり4時間程度稼働してもらうだけでもいい、ということです。関電は稼働をお願いする御礼として、燃料費と運転の手間賃などを上乗せして払えばいいだけです。その費用はピーク時利用料から払えばいい、ということです。メンテナンスはピークカットの為に稼働してもらうか否かには無関係に必要なはずです。


②他に埋蔵電力は存在しないか

これは情報がない為に不明です。が、公開で募集をするとよく分かるかもしれません。

なぜ他の発電設備の存在が推測されるかというと、IPPの入札状況から、ということになるかと思います。
96~99年度に電力会社が募集した666万kWに対するIPPの応札が『2834.1万kW』あった(うち落札分は約738万kWに過ぎない)、ということだからです。データが古いので、現状でも同じ供給力が残存しているとも言えませんが、実際に募集してみないとどのくらいの応札があるか、分からないでしょう。
少なくとも、60kHz管内での事業者を募集し、電源を増やすことを試みるべきです。これまでのような規制をせず、自由化を促進した方がよいはずでしょう。

関電の電力需給を見ると分かりますが、圧倒的大多数を占める一般家庭などの電力計は09年で約820万kW(電灯+低圧電力など)ありますが、ここの自由化はされていません。電力消費量の約3分の2は、特定規模需要家です。何故か分かりませんが、契約件数は不明です。そして、この特定規模需要家の消費部分だけが「自由化」対象となってきた、ということです。関電の供給力が2800万kWとすると、小口や一般家庭で820万kWですから、残りの約2000万kW部分は「特定規模需要家」ということで、7割に達するわけです。この部分は本当に自由化されていますか?
50kW以上の需要家で使う電力が供給力の7割を占めるということなので、ここの節電効果が最も重要ということのはずです。短期でよいので、或いは一定以上の高圧でなくてもよいので、発電可能な売電者を募集してみるとよく分かるのではないか、ということです。


③蓄電池の効果

前項の売電自由化にも繋がりますが、高圧の送電網に接続するとなると売電者のハードルが高くなるかもしれません。風力発電の事業者なんかもそうかもしれません。そういう発電者にも参加を比較的容易にすると思われるのが、蓄電池の設備ではないかと思います。設置のコストにもよりますが、原発を何基も増やすとか、プルサーマルにするとか、再処理費用とか、そういう投資をせずとも可能です。

例えばこんなの>http://www.hitachihyoron.com/2007/03/pdf/03b03.pdf

平準化に役立つようですよ。大型ビル、工場、病院などに設置してもよいですし、地域ごとにいくつか設置するといったことでもよいかと思います。1箇所10億円として、100箇所で1000億円です。原発の設備投資、処理費用や地元対策費の合計よりも安く済むのでは。4万kW分にしかならないのは残念ですが。

家庭用蓄電池だと、商品によって異なりますが、1.5kWで3時間使用、という水準で40万円かかるとしますか(大雑把な価格で考えています)。これを30万セットで45万kW分のピークカットが可能です。費用は1200億円かかりますね。小口の820万kWの電力のうち45万kWがカットされるなら、約5.5%の節電効果を生みます。小型蓄電池との価格比較でみると、大型施設の方がやけに高いことになるので、10億円もかからないのかもしれません。

小規模であっても蓄電池があれば、風力や太陽光といった発電でも効果が得られやすい、ということがあるかと思います。長期コストでは、原発増設やプルサーマルよりも安く済むかもしれません。原発の廃炉関連費用の積立金など、原発関連費用は10兆円規模で取られている、というのを忘れるべきではありません。


④火力の突然の停止を危惧するなら、原発の突然の停止も危惧すべき

どういうわけか、火力が故障して停止したらどうするんだ、という脅しをしている方々が多いわけですが、原発も同じではないかと何故考えないのでしょう?
2000年以降、原発の計画外停止がどのくらいあったか、調べてみたらいかがでしょう。原発の設備稼働率はどの程度なのか、見たらよいのではありませんか?

電源を多様化すべき、というのは、総論として同意できるでしょう。
ただ、原発を選ぶかどうかは、別な検討が必要です。再生可能エネルギーを優先することはできる、と思います。1次エネルギーに占める原子力の割合は15%に満たない水準である、ということを忘れるべきではないと思います。

ガスや燃料電池や太陽光パネルや風力や水力といった、代替手段が存在するのなら、そちらを考慮してもよいのではないか、ということです。

それから、電力が減ると社会が云々とか経済がどうなるとか言う方々もいると思いますが、関西電力管内では既に20%の最大電力量減少が起こったわけです。03年頃の3300万kWという需要量から、2011年の需要量であるところの2700万kW弱まで大幅に減少した、ということです。09年水準でも大差ないでしょうね。

関電管内では、既に減ったんですよ。20%削減は基準年を変えれば、達成されたということですわ。
それで、社会は壊れましたか?
血反吐を吐くが如き節電努力を、関電管内の人々がみんな積み重ねてきましたか?
そうではなかったのなら、まだまだ可能性はたくさんある、ということではないですか?


江川紹子氏やTEMPEST氏などは、まず自分で数字を見るべきですね。それくらい調べてから意見をぶつけてみては。飯田氏の意見だとか、「埋蔵電源」が頓珍漢なのかどうかの判断は、どうやってできるのかが不思議です。共通するのは、実際の数字を知っているor見ているようには見えない、ということです。データも見ず、数字を把握せずに、自分の感覚のみで利害を語っているようにしか見えない、ということです。議論の前提からして、崩れているということですね。


因みに、拙ブログで「原発無くても大丈夫」という意見を書いたことはないはずですが、どこら辺からそういう主張を読み取られたのかが気になるところです。
無くても大丈夫、という表現を選択することは、恐らくないと自分では思いますね。

共通するのは、検討するのに必要な資料やデータが電力会社から出されない、正確な数字を答えない、ということがあると考えようがない、ということです。原発維持・推進派でさえ、数字で説得出来ていない、反対派の反論をデータで否定できているようには見えないですね。データを出さないのは、双方にとって不幸であり、建設的な議論にもならない、ということです。


続・苫東厚真発電所4号機の定期点検について

2012年05月20日 08時06分05秒 | おかしいぞ
定期点検入りで停止が伝えられた苫東厚真4号機ですが、この定期事業者点検の記録が見つけられませんでした。

2年毎の点検だと言うのであれば、2010年に実施していてもよさそうなのですが、北海道電力HPのプレスリリースにはありませんでした。2010年に実施したかどうか、わかりません。


ただ、別な資料はありました。
>http://www.hepco.co.jp/corporate/ir/ir_lib/pdf/setumeikai091110.pdf

これは、09年10月28日現在における四半期報告によるものです。
ここに、4号機について、書かれていました(P34)。

運用高度化を開始予定、となっています。
設備対策は08年度中に実施、09年度から運用開始、ということのようです。つまり工事は08年度中、多少ずれ込んだとして遅くとも09年第一四半期には工事は終了しているであろう、ということです。運用開始は、10月末時点では行われていないと考えられますので、役所への申請などで許可を待っている段階だったのかもしれません。


ここで判ることは、比較的大きな改修工事を08年度にはやっていた、ということです。
配管類の交換など、必要なものは当時にも行えた可能性が高いものと思います。改修後の申請が必要ならば、書類に書き込むための数字をきちんと出したり、書類体裁を整えるための試験・点検・整備などは行うであろうことが推測されるから、です。

従って、08年度時点で大きな改修工事をやっていた、というのが重要な事実であると思います。それで、定期事業者点検を10年度にも実施したのですかね?延伸申請を出したりしてませんか?


もう一つ、重要なことがあります。
運用高度化、という点です。
これはどういうものかというと、説明にあった通り、泊原発3号機の運転に伴い、火力の出番が減るだろうから、調整能力を高めましょう、ということを目的とした改修工事であるということです。

図中では、「最低負荷レベル」が21万kWから半分の10.5万kWに下がる、というふうに説明されています。
これを当方の理解の範囲で書くと、次のようなことかと思います。
火力発電所を動かす、というだけで、最低発電量が21万kWは発生してしまう(発生させなければならない)、というのがこれまでだった、と。発電所全体を動かすには、最低でもこの出力を出すことが必要だから、ということだと思います。

喩えて言えば、車のエンジンで「前進するには最低でも3馬力必要なので走行を続ける為にはエンジンは常時3馬力以上の出力を保ち続ける」というようなことです。もっと速度を上げたい時は、アクセルを踏むと最高馬力の40馬力に近づくよ、というようなことです。
車の種類によっては、軽量のため前進させる最低出力が2馬力で済むものもあるでしょう。最低負荷というのは、システム全体を動かし維持するのに必要な出力で、車でいうと走り続ける為の最低馬力、ということかな、と。エンジンをスタートさせただけでも、出力が発生するので、エンジンの回転を維持する最低水準といっても同じようなことかと思います。


そして、苫東厚真4号機は『調整電源としての位置づけが増す』とされているわけです。
電力があまり必要でない時期には、最低負荷まで低下させて、需要増加に備える、ということですね。暖機運転状態を維持、みたいなことかな、と。で、需要が上がってきたら、火をどんどん燃やして発電量を増やす、というような。風呂釜と似てるね(笑)。

けれども、電力需給に余裕があることが割りと多い場合、この最低負荷さえも必要ないかもしれない、という期間がそこそこ存在してきたのではありませんか?

最大需要が少ない期間であれば、調整用火力をもっと出力の小さい20万kWとか30万kWといった発電所が担えばいいので、道内最大の火力出力を持つ苫東厚真4号機を動かす必然性というものがない、ということなのでは。

故障が多くて停止期間が長い、というのであれば、プラントとして評価はどうなのよ、運転管理の能力はどうなのよ、ということになりませんか?

そうではなく、調整電源としての役割が10.5万kWまで低下させた最低負荷さえ余剰ということになるのであれば、合点がゆくということなのですよ。

なので、09年度以降の運転パターンとしては、最高出力でガンガン焚くよ、というものではなく、むしろチョロチョロという弱火焚きを続けてきたことの方が多くて、今回のような泊原発3号機の停止期間などにおいて、ちょっと出力を上げるよ、という用いられ方だったんじゃないですか、ということです。


他の電力会社の火力発電所は、91年運転開始を「新鋭機」と呼んでいるみたいですが(笑)。

>http://mainichi.jp/select/news/20120506k0000e040124000c2.html

50年近い設備を動かして発電しているとか、緊急停止した91年稼動の新鋭機といった話が紹介されているわけだが、北海道電力では02年運転開始で08年度には高度化対策の大規模改修工事を行ったばかりの苫東厚真4号機では、老朽化だと言うのだそうだ。

で、「クリープ強度の使用限界による設備寿命」と言い張る、というわけですな。

関電ばかりでなく、北電も、はじめから正直に全てのデータを正確に説明するとか、こちらの疑問に誠実に答えてくれるなら、必要以上に疑ったりすることはないんですよ。

けれども、事実を正確に答えない、知っているデータをわざと出さない(隠す)、意図的に言い訳じみた説明を出す、そういうことを幾度となく繰り返すからこそ、しまいには「お前らの言うことなど信用できん」というところに行き着くわけで。

どうして、ウソを重ねる必要があったのか?
事実を正確に伝えないようにするのは、どうしてなのか?


そこら辺をよく考えてみるとよいですよ。
そうやって、信用をなくしてゆくからこそ、原発なんてもっとダメだ、とんでもない、という気持ちになって当然ではないですか。自業自得なんですよ。

フル稼働でもない火力発電所を、フル稼働であるかのように誤魔化す、設備寿命の水準を誤魔化す、工事時期や点検時期を隠す、そういう電力会社の何を信じろと?(笑)

作られた数字、作られた説明、そういうのは、素人にはわかるわけがないんですよ。正直者は、専門知識を持たない、よく判らない相手に対してでさえ、きちんと説明するはずだ。電力会社やエネ庁や経産省のやり口は、ただの「投資詐欺師」まがいだ、と言ってるんだよ。正確な知識を持たない相手に対して、偽の数字を出して説明したり、事実とは異なることをさも現実であるかのように説明したり、そういう出鱈目を重ねているんだろ。

だから、信用できない、って言ってんだろ。
拙ブログで指摘したような点は、常識的に考えると不自然だって言ってるの。こちらには、何の材料も情報も持ってないんだよ。正確な情報を持ってるのは、あんたらだけだろうが。その人間が、根本的にウソを言ったら、誰にも真実は確かめようがないって言ってるわけだよ。

そちらがやってることというのは、そういう卑怯な悪事なんだ、ということだ。



江川紹子氏は飯田哲也氏に絡む以前にやるべきことがある(追加)

2012年05月19日 19時12分56秒 | 社会全般
江川氏が言ってることって、ただの理解不足では。
ご自身の理解水準をまず引き揚げてから、議論を挑んだ方がよいとしか思えなかった。


コレ>http://togetter.com/li/305921


コメントを書いている方々の意見の多くは、飯田氏への誹謗中傷のようなものですね。当方の率直な感想を言えば、無知蒙昧なものばかりのようにしか見えません。そうは言っても、真摯に危惧しておられるのであろうと思いますので、当方の見解について、書いてみることとします。


1)古賀氏の停電テロ発言について

これは、拙ブログでも同様な記事を書いています(http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/3e98932cae3b8fc8101bff78f0b65e65)ので、発言に関しては肯定しますし、これは当然です。どうして、そうなのかということを説明します。


①将棋での重要な任務は「王将」を守ること

原発問題だけに関わらず、これは政治的闘争です。これに勝利することが作戦として必要です。そして、その大将たる人間は、現状では橋下大阪市長ということになるわけで、将棋でいうところの最重要な駒―つまり王将―です。この政治ゲームというか、闘争に勝利するには、橋下を獲られることを絶対に阻止しなければなりません。ここを落とされたら、敗北確定ということです。
従って、有能な部下であればあるほど、当然に橋下市長をお守りする、という役目を重視します。同時に、詰め将棋の捨て駒と同じく、どんなに有力な駒である飛車角や金銀であろうとも、勝利する為には捨てる必要がある場面では捨てる覚悟が必要となるのです。王将たる橋下を守る為に自らが捨て駒となって敵将を討ち取り、将棋のゲーム全体として勝利することが達成できるなら、大局としてそれは正しいと考えるのが当然です。こうした全体像を念頭に勝利を目指し、滅私を貫ける人間こそが真の官僚たる人物と言ってもいいのではないかと、わたくしは考えています。大将を支える部下とは、そうしたものではないか、ということです。

なので、相手側に橋下という最重要の駒を獲らせないこと、これを目的とする限り、停電テロ発言など当然の下準備と言えるでしょう。


②「停電テロ」という表明は何故必要か

非常に考え難いとか、確率的に少ないということであるとしても、そうした可能性が残っている限りは用心するのが普通かと思います。また、予めそうした事態を表明しておくことで、その手段自体を回避させる効果を期待する為です。
よく相手の言い訳を封じる為に、「まさか~とは言わないよね」「よもや~ではあるまいね」などといくつかのありがちな候補を表明しておくことがありませんか?そうすると、相手側は別な理由を考えださねばならない、という場面に遭遇したりしませんか?
普通の人であると、「まさか○○ではないよね」と言われると、「○○」を回避しようとしてしまいがちではないか、ということです。前記togetterで無駄コメントだかつぶやきだかを垂れ流しているような方々にとっては、よく実感できる話ではないでしょうか(笑)。麻雀などといったゲームなどでも、たまにあるテクニックではないかと思います。

よって、予め表明しておくことで、そういう手段を封じるという期待をしているわけです。これは橋下市長を守ることになるのですから、手段封じをやるのは当然だということです。何も読めない連中にとっては、何の意味があるのか判断できないのだろうと思われます。飛車をかわいがって、王将を失ってはゲームに負ける、ということの意味が判らない連中ということですかな。


2)電力需給に関して

具体策を出せ、とか飯田氏あたりに凄む前に、議論の前提となる数字などを各自確認して下さい。理解が全くない状態ならば、議論にはなりません。具体策を言えと求めるだけなら、ただのクレクレ何とかと同じでは。
さて、「●%削減」という話は、元の水準をよく考えることをお勧めします。「節電努力が苦痛だろ」とか大袈裟に騒いでいる方々は、まず「09年夏」に同じように「どうしてくれるんだ、この野郎」とか「節電で経済がぶっ壊れるだろ」とか騒いでいたのですかね?
言ってなかったのなら、09年夏は苦痛とは感じてなかった、世の中の電力需給が過酷で犠牲を強いられた、などとは思ってなかった、ということでよろしいですね?
だったら、09年夏の電力量を基準としていいんじゃないですか?
どうして、そう考えないのか?
数字を知らないから、ではないでしょうか(笑)。当時大騒ぎしてなかったのなら、今も騒ぐな、と言いたいですな。最大で2818万kWでしたが。あなた方は必死で血の出るような節電努力でもやったのですかな?その成果で、2818万kWで済んだんだ、とでも言いますかね?大笑い。

とは言うものの、需給改善についての具体策を何も説明しないというのも批判を浴びそうですから、後述することにします。

参考までに、関西電力が供給力としていた数字は、例えば3月中旬ですと2353万kWでした。今はどうですか?もっと増えたんじゃありませんか?
じゃあ、どうして当時から今と同じ数字ではなかったと思いますかね?昨年から検討に検討を重ねてきているはずの数字が、どうしてこんな短期間でコロコロと変わると思いますか?ウソをついていたから、ですか?それとも、真剣に何カ月も検討してきたが当時には判らなかった「供給力」がこんな1カ月やそこらで降って湧いてきたとでも?(笑)

普通は、増えるわけないんですよ。あなた方も、そう言ってるではないですか。なのに、増えた。需給ギャップは、20%くらいから、確実に縮小してきたではないですか。その理由を考えてごらんなさいな。まあ、考える能力に欠けている場合には、どうせわかりっこないですがね。というか、判る人なら、こんな無駄コメントを大量に垂れ流したりはしないか。ま、いいや。


具体策を書く前に、例で説明したいと思います。
電力会社Aと電力会社Bがあるとします。需要量を昼と夜だけの区分とします。発電方法は拘らず、ただし揚水発電部分だけは数字を挙げるものとします。

           A     B
最大供給力     2000     1000
うち揚水電力    500      10
昼間需要量     1900     900
夜間需要量     1500     700


さて、揚水発電が最大供給力に含まれており、揚水発電は夜間の需給の余力がないと500とか10の電力量には届かない、ということになります。そうすると、最大供給力が低下する危険性がある、ということです。

さて、電力会社Aは需給が厳しいです。Bはそれよりも余力があります。ここで、電力会社Aが気温が高いと夜間もエアコンをいっぱい使うから夜間需要量が1700に増えてしまうから、揚水発電に回せる余剰電力がないから、500にはできない、と文句を言うわけです。
確かに、Aだけの需給を考えるとそうでしょう。けれど、Bの電力を買うことができるなら、条件は変わると思いませんか?
まず、Bの揚水発電は非常に少ない、ということがあるのです。つまり夜間の余剰電力分は、10の電力を賄う為に揚水発電に回す必然性が乏しい、ということがあります。また昼間の余力にも余裕があるので、必ずしも揚水発電は利用してなくてもよい、ということも分かるかと思います。困った時のバックアップとしてとっておけることが多い、ということです。
そうすると、Bの夜間供給力は
・揚水発電に回す分が殆どない
・夜間電力が増加したとしても昼間より少ないので、必ず昼間よりも大きい余剰供給力が残存している
ということになるのです。

B管内において、仮に夜間需要が700から800に増加したとしても、余剰分として200がある、ということです。この余力は昼の余剰分(100)よりも必ずと言っていいほど大きいはずだ、ということです。これをAの夜間電力に回せるでしょう、と言う話をしているのです。
先のAの言い分は、夜間電力が逼迫すると余剰が減るから揚水発電に回せなくなる、だから500の供給力は保てない、という言い分でした。けれど、Bから買えば、かなり補えるのではありませんか、ということですね。例えば、Bから150買うと(Bでは800に需要が増加していてもまだ200あるから50の余力はある)、A管内需要量が1700に増えていても、残り300+Bからの150で、若干の減少はあるかもしれないが、かなりカバーされるはずだ、ということなのです。


関西電力の言い分は、まさに揚水発電約488万kWのうち、使えるのはもっと少ない200ちょいだ、と言っていたわけです。ところが、他の北陸電力や中部電力管内であると揚水発電の絶対量が少ないので、夜間電力の余力は昼間以上に大きいはずだ、ということが考えられるのです。関西電力に融通できる夜間電力量は昼間よりも多くできるのなら、揚水発電量が200万kW程度ではなく450万kWくらいに近づけることがそんなに不可能なことなんですか、という話なのです。これは、各家庭とか個人の死に物狂いの努力とは、直接的には関係ない話です。数字の出し方、各電力会社間の融通の仕方、そういうのが関西電力の説明では「敢えて説明しなかった点」としてある、ということです。

勿論、各個人が昼も夜も節電に努めてもらえると、より余力ができ易くなるのは当然なので、ご協力を是非お願いしたいところではあるのです。

ただ、節電レベルとして、あり得ないほどの苦行のようなものではなくとも、最大の時間帯を節約してもらうだけでも効果がありますし(節電行為を2時間、これを7~9月の間で10日間やってもらうだけでも効果があります、毎日でなくともいい)、
会社の課が10あれば、交替で毎日2課づつ冷房停止を3時間、5日ごとに停止をしてもらっても効果が得られるかと思います。
09年の夏くらいの感じで、既に約2800万kWまで下がるので、そこから5%低下でも2640万kWとなりますから、供給力は届きそうです。
電化製品など全部の使用量を3カ月間毎日弛まず下げるのが「5%」ではなく、最大需要となる日のピーク時間帯で5%下げればいい、ということです。


具体例として、若干の説明を試みましたが、理解が得られるかどうか。
江川さんとやらも、原発推進に転ずる(笑)前に、よくお考えになってみるべきでしょう。



追加です。

今見たら、更に無理解な方々が増加していたみたい。

>http://togetter.com/li/306093


簡単に言うと、結局「足りるんですか、足りないんですか」厨、というようなのが、猛烈にわいてますな。
2項対立は間違いだかダメだかを言ってる連中が、2択を迫る、という爆笑の図ですかな。

江川紹子さんとやらも、エネルギー消費量の多い所謂先進国型の社会がどうだのと言うのなら、電力量が足りるか否かに無関係に節電するなり、エネルギー消費をしない生活だのを選べばいいだけ。

石油利権で世界の不幸が生まれるので石油を使いたくない、というのなら、衣料品や生活費需品を含めて石油系製品を使うのを止めたたらいいだけ。冬の暖房も、寒いとか言わないで、震えていればいいだけ。食料品でもハウス栽培とか、一切食わないようにしてくれればいいだけ。

因みに、生活スタイルはある程度消費者が選択できる。これが経済的自由の恩恵。
けど、原発は選択権が消費者には与えられていないから、ヤダって言ってるんだよ。原発が好きで好きでしょうがない連中は、そういう生き方をしてくれりゃいいんだよ。こっちは、そういうのを選べないから、困ってるって言ってんの。
原発以外の電力業者がいれば、そっちから買えばいいだけなんだから。そういう自由さえダメだ、と言ってきたのが、電力会社とか原発行政、電力行政だったわけだから。


今日の朝刊になって、はじめて自由化を推進みたいなのが初めて出ただけに過ぎない。
それは原発を全部止めるくらいまで追い込んだからだ、ともいえるかもしれないよ。

原発を選びたい人たちは、原発の費用全部を払えばいい。処理も、賠償金も、全部。解syと利用者が選べ、ということ。
それ以外を選びたい人たちは、他を選べばいいだけ。

原発組がうらやましいなあ~。一番安い電力なんでしょう?(爆)



苫東厚真発電所4号機の定期点検について

2012年05月18日 17時29分43秒 | おかしいぞ
さて、調べてみたら、例によって例のごとく、ウソ八百を並べているように思われました。
クズどもの習性といいますか、霞が関のゴミどもの常、ということでしょうか。


定期検査の延期は不可、という理由は次のようなことのようです。

>http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120423/shiryo4.pdf

ボイラー主蒸気管他に使用している高クロム鋼のクリープ強度の使用限界による設備寿命に伴い、保安上の観点から繰延不可。


んー、専門外の素人にとっては、何を言ってるのかまるで不明です。
東電の奴らが「ICを止めたのは原子炉を傷つけないため」とかいう口から出まかせのような説明をして、言い逃れしていたのと同じようなものですな。どうせ素人連中のお前らになんか、判るまい、ということなんですよ。
いかにも奴らの考えそうなことですな。
煙に巻けばよい、と。
どうせ言い返せまい、と。
そういう魂胆がありありと分かりますわな。


まず、基本的な条件を書いておきますか。
苫東厚真4号機は、運転開始が02年6月だそうです。今年で10年目だからがっちり点検しましょうね、と、そういうことですか。まあ、気持ちは分からないではありません。
で、約6カ月間にも及ぶ、精密な点検をする、というつもりらしい、と。なるほど。


で、問題の配管類、特に主蒸気管とかになると、高温高圧で負荷が非常に大きいので損傷なども発生しやすいし、安全面でも大事だぞ、と、そういうことですね。
はい、それはおっしゃる通りかと思います。
ただ、疑問点もありますね。


まず、主蒸気管というのは、一般的な寿命というのがどの程度なのか、というのを知りたいと思いませんか?
4号機がとりわけ不良な作りだった、とか、ニセモノの配管類が混ざっており、耐久性に劣るといったことがあるなら別でしょうが、そういうことはあるのですか?

一般的に、高温高圧の配管などでは、10万時間クリープ強度で寿命を測る、ということのようですよ。
しかも、多くのプラントや火力発電所では、設計上の安全基準(余裕)が含まれているので、10万時間が寿命ということにはなっていない。具体的な安全係数のようなものは判りませんが、セイフティマージンが見込まれているはずですから、数十%程度の耐性は備えているであろうことは、予想されるわけです。
なので、全部の火力発電所で10万時間経過すると配管類が全交換になったりはしていないのでは。


決定的なのは、この発電設備の累積運転時間がまだ10万時間経過していない、ということがあります。
これまでの10年間動きっぱなしだったとしても、24×365日×10年=87600時間、です(本当はうるう年があるので計算は違うのですが、とりあえず)。

10万時間経過であると、11年と約51日です。
02年6月から運転しても、まだ到達していません。


いや、実はぶっ壊れていて、交換が必要なんだ、という意味なのかもしれません。そうすると、事故報告とかで主蒸気管の漏洩とかがあったはずです。それはいつ、どういう事故だったのでしょうか?
それとも、定期事業者検査で問題が発覚したのですか?それはいつ行いましたか?2年前ですか?(笑)4号機の点検履歴を全て出してもらうべきですね。

電気事業法施行規則でも、運転時間が10万時間を超えている火力発電所においては、設計温度が450℃の部位について「余寿命診断を行え」、その上で次回定期事業者検査までの健全性保持についての証明をすべし、ということになっているわけである(大雑把に言うと)。
因みに、定期事業者検査は延期申請で最大2年間の延伸が認められているのではありませんか?(改正後にはひょっとすると変更されたのかな?)

大きな問題点が存在しないのであれば、運転時間が10万時間未満であると、余寿命診断を求められてはいないはずです。
なので、他の火力発電所などでは、出力が100万kW級の発電設備であっても、10万時間未満の定期検査は2~3週間程度で終わっているし、10万時間を超えている発電所であっても約120日程度(4か月)で大規模検査が終了しているようです。90年代に運転開始の発電所でも、この程度なのですよ、ということです。

主蒸気管の耐性は、年代を経る毎に長寿命化しているはずですよね?
それは物性が向上し、耐久性も向上してきたから、ではありませんか?

なのに、今世紀に入ってからの稼働であるところの苫東厚真4号機に限っては、10万時間にも満たないのに、主蒸気管他の配管類が大規模交換が必要な程に、「ダメな発電設備」ということですかな?

これを作った会社はどこよ?
一体全体、どこのプラントメーカーが手抜き工事みたいなことをやったと?

まさか、そういうことを言うつもりですかね?


分かりました。
電力会社が使用限界で設備寿命だ、と言い張るなら、きっとそうなんでしょうな。
どこの出鱈目鋼材なんだよ(笑)というのと同義である、と理解することと致します。本当ですか?そういう配管を使った製造メーカーには、一体どのような指導が行われるのですかな?放置ですか?
10万時間クリープ強度の基準は未達の不良品ということですかな?


これをきちんと説明できない、ということになると、前記「クリープ強度の使用限界による設備寿命」という説明自体が、ウソ八百の出まかせだった、ということですかな?
悪いのは、どっちだ?
電力会社&エネ庁&経産省か?
それとも、寿命の短い配管類を作った会社とそれをプラントに入れた会社か?


原因はどちらにあるか、言ってみろ。答えてみよ。


それとも、説明が元からウソだったのか?(笑)



”7%節電”を強要するのは、原発を再稼働させたいから

2012年05月18日 13時03分55秒 | 社会全般
そんなに原発が好きなんだったら、どこかの孤島に原発の国でも作って暮らせ。
さぞかしオール電化生活で便利だろうし、地域経済(笑)も大車輪で回るだろうて。

原発が必要不可欠だ、というのなら、やりたい奴だけがそういう暮らしをすりゃあいいんだって。


さて、北海道電力管内では、供給力が最大でも480万kWくらいにしかならないので、10年度並みの需要500万kWちょいくらいだと、足りないぞ、という脅しをしているわけだ。

どうして足りないかというと、最大の火力発電力を誇る苫東厚真4号機が、需給の最も厳しい期間であるところの、5月~10月という、超長期間の定期点検で停止になるから、だ。

本当に逼迫している、というのなら、何故余裕のある3月以降にやらないわけ?
水力発電の最大発電量が期待できる期間に、火力を止めて点検整備すれば、予備率の余裕があるはずでしょう?
それに、最大需要量が発生してない上に、他社受電分にも余裕があるはずだから、突発的事態でも対処可能なはずでしょう。

ところが、点検時期をわざと最大(←これ、言い間違いだな、最大は冬だから最大ではなく、夏季需要最盛期とでも言うべきかな)需要期間に当ててきてるんだろうが。3号機停止は確定的だったのだから、泊原発が止まる前に点検時期を前倒しでやっておけばよかっただけだろう。


何故、そうしたきちんとした対策を立てないかといえば、需給逼迫を正当化したいだけだろう?
卑怯者の奸吏が考えそうなことだな。

念の為書いておきますが、各発電所毎の発電計画みたいなものは過去に提出されているはずですので、2012年度に点検計画であったかどうかは、10年度とか11年度の計画を見ると記載されているかもしれません。経産省かエネ庁に書類が提出されているはずですので、情報公開法に基づく公開請求をしてもらうといいかもしれません。市民団体の方々とかで、やる気のある人たちは、定期点検の実施計画が過去の規定路線であったかどうか、確認をしてみることをお勧め致します。もし、そういう計画がなかったのに、急に点検期間に入ることが浮上していたり、他の火力発電所の点検期間とか工事期間と比較して、異様に長い日数であると、その理由はどうしてなのかなと気になるところです。

誰でもいいので、点検計画の徹底糾弾をしていただけると幸いです。


これは、とりあえずおいといて。

500万kWの需要見通しを立てておいて、これの7%削減を求める、ということを言うものと思います。
そうすると、465万kWに抑制されるので、供給量を下回ることが可能である、ということかな、と。

>http://www.hepco.co.jp/info/2012/__icsFiles/afieldfile/2012/04/23/120423a_3.pdf


これを読んでも、480万kWというのが供給量であり、20万kWくらい不足する、とされていますね。


で、普通の人たちに7%削減しろ、と求めると、かなり厳しい節約をしないと達成できないのではないかな、と感じるでしょう?
でもね、そんなことは全然ないんです。
いや、みんなが心して、節電に努めた方がいいんですよ。油断してもいい、と言っているわけではありません。


実感として、どの程度なのか、ということを言ってみるだけです。

参考として、昨年2011年夏の最大電力量は約480万kWでした。つまり、昨年と同じくらいならいい、ということなんです。異様に頑張らないとできないとか、特別な高額な対策を施すとか、そういうことはしなくても、昨年くらいの節電でも到達可能、ということを言っているのです。
(勿論、温暖化対策という面からしても、節電努力は緩めるべきではありません)


しかも、昨年の場合、東電管内よ東北電力管内が需給が厳しい、ということだったので、北海道からの融通が結構あったわけです。
で、480万kWには、その他に送った融通分が入っている数字のはずだ、ということです。


受電設備の関係上最大で60万kWというのが上限だったそうですが、北海道電力が送電した分は夏場で大体30万~50万kW強、という水準だったはずです。つまり、先に挙げた480万kWの需要電力分のうち、他の地域で使っていたのが30~50万kWは入っているはずだ、という意味です。

なので、域内の純粋な需要量だけで考えると、昨年夏であれば430万~450万kWであったはず、ということです。

そうすると、昨年と同じくらいの水準であれば、北海道電力さんの言う480万kWの供給力が存在するはずですから、

  450万/480万=0.9375

となって、需給は余裕があるはずだろう、ということです。予備率は6.225%くらい、ということですね。
今年は、東電と東北管内は余裕が存在するので、昨年みたいに送る必要がないわけですから、それが浮くということです。

なので、節約のレベルは、そんなに言うほど苦痛、ということにはならないはずです。

昨年と同じ、と思えば、酷いイメージはないでしょう?
いや、節電はどんな場合でも、行うべきなので、どんどん行いましょう。北海道電力の原発が全く不要であるということを、実証する機会を得たのですから、やればいいんですよ。

これが、電力会社とエネ庁と経産省の正体、ということですかな。



卑怯者のやり口って、マジ汚いよね。
オメーらの考えそうなことって、所詮はこんなレベル、ということなんじゃないですかねえ。
まともな事業者のやることか。誰の為に存在してるんだよ。


参考:http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/314da8fb266f65e8ef541fd0208a8d8b

拙ブログで考えたのと、大差ないじゃないですか。

まさか、480万kWからは、大きく減らせないよなあ?>>北海道電力どの



ちょっと追記:


おい、エネ庁だの経産省の連中だの、それから北電の連中は、きちんと説明してみよ。
できないはずないよなあ?


苫東厚真4号機の定期点検について、安全面などから考えて延期は不可である、と言ってるそうじゃないか。
誰が延期、って言った?(笑)

オレが言ってるのは、前倒しでやるのが当然ではないか、と言ったよな?

4月17日>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/b6388c2b6fe7b07c454d67f43d74ae95

そちらの資料作成は23日になってたぞ。
当方が記事を書いた時点では、存在してなかった、ということだ。

再掲しておくぞ。

例えば、各発電施設の定期点検時期は、全部把握してますかね?
前倒しで実施できるものは、5月中に全部終わらせておいて、6~9月に予定される点検は回避するとかしなくていいんですか?



本当に重要な設備交換とかなら、延期はできない、というのはその通りだろうね。
だったら、「すぐさまやる」のが当然なのではないか?
70万kWを供給力から「落とさない」為に、何が何でも7月までには終わらせておく、というのが当たり前の発想なんじゃないのか?

だが、お前らは、判っていて、敢えてやらなかった、そういうことだろう?

「延期は決してできない」

だったら、何故前倒しで済ませておかないんだよ。
その理由を説明してみろ。

定期点検を済ませてしまえば、夏の電力需給は「足りてしまうから」だろ?


前述の5月5日の記事でも、前倒しでやれ、としか書いてなかったろう?

というか、そんな5カ月間もかかる工事って、他でも普通なのかね?
たとえそうだとしても、2月に始めておけば、7月には終わってただろうが。
需給に余裕があるのは判り切っていただろ。

どうして、そうしなかったのだ?
原発が止まることが判っていたのに、だ。


それは、原発を動かす口実とせんが為、だろ?


性根が心底腐っとる。
正真正銘のゴミだ。

世間を困らせ、己の利益を図らんというのは、クズのやることだ。


他人の弱みに付け込む、卑怯者だ。
これだから、寄生虫を排除すべく原発をぶっ潰すしかないって言ってんだよ。



東電の体質を露わにした福島原発事故

2012年05月17日 21時51分38秒 | 社会全般
割と初期の頃に抱いた印象と同じ、ということだな。

>http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120517/t10015194581000.html

(一部引用)

この中で委員が、政府が緊急事態宣言を出すのが遅かったのではないかとただしたのに対し、海江田氏は「ご指摘のとおりだ。『まずは対策本部をつくることが必要だ』と言ったら、どこに根拠となる法令があるのかとなり、探していて時間が経過した。菅前総理大臣の理解を得るのに時間がかかった」と述べました。
そして、海江田氏は「総理大臣官邸と、東京電力、現場の3つが、伝言ゲームをやっているような状況で、このままではいけないと思った。現場の情報共有が徹底的に不足していた」と述べ、総理大臣官邸と東京電力などとの情報共有に問題があったという認識を示しました。
さらに海江田氏は、格納容器の圧力を下げるベントが遅れたことについて「東京電力は、事故を小さく見せるために、ためらっているのかなと思った」と述べたほか、原子炉を冷やすための海水注入についても「東京電力が、廃炉をためらっているからだと感じた」と述べました。
また、海江田氏は「アメリカのスリーマイル島の原発事故では、水素爆発の危険をずっと議論していた。それなのに、水素爆発が起きてしまうまで水素爆発の危険性を感じておらず、結果的に大量に放射性物質を出してしまった。たいへん大きな反省材料だ」と述べました。


=======


四の五の言ってないで、さっさとやれ、というのが、まさにこういう危機的状況だろうに。

根拠法なんぞ、事務方のやる仕事だろう。
アメリカ大統領が、緊急事態に報復攻撃プランの手引書をひっくり返して読むかね?

まあ、これは仕方のないことなのだろう。

もっと酷いのは、東電の対応だ。


官僚主義的な組織だな。
雁字搦めに縛られていて、平たく言うと「行政に提出する文書の書き方は…」みたいな、そういう役所みたいな仕事しかできない、ということだ。緊急事態なのに、対応の仕方とか気にしている場合でもなかろうに。
事態を「小さく見せよう」という姿勢にしても、典型的な官僚の事勿れみたいなものではないのか。


これまでにも、幾度も取り上げたが、再掲しておく。

11年3月16日>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/b6025aa0001f8ac99d2a4b08a396ea56

この中で書いたように、ほぼ想像通りだった、ということだろう。

『予想されるのは、東電の内部的な評価として、初期には「あまりおおごとにはするな、無闇に騒ぎ立てるな、穏便に処理せよ」みたいな発想があったのではないか、ということだ。重大な結果を招くかもしれない、ということを真剣に考えていたのか。放射線が今ほど漏れていたわけではなかったから、作業の容易さなどは比べものにならないのではないか。

原子炉を後から使えるように、といった色気を出してはいなかったのか。安全を最優先にして判断したのか。そういった疑問はあるわけである。最初から全力で取り掛かっていたなら、ここまでの悪化となっていなかったかもしれないのである。もっと取り得る手段はいくつか残されていたかもしれない、ということだ。事態が進展してしまい、悪化してゆけば残された選択肢は狭まる、ということは、日常でもよくあることだ。

根底にあったのは、保身、責任逃れ、悪い状況をひた隠しにして何とか穏便に済ませようといった態度ではなかったのか。』


人災だ。
福島原発事故の最も主要な事故要因というのは、人災ということなんだよ。

当初の抱いた印象を裏付けるような事実はいくつも出てくるが、否定的な新事実とか人為的ミス以外の要因の方が重大だったというような情報は、何ら出てきてはいないではないか。

東電がひた隠しにしているのは、一体何なのか。
例えば副長が逮捕されたりしてしまったが、現地の人たちの情報というものさえ遮断されたままではないか。
死亡したとされた2名の死因は、明らかに疑わしいものだ。

未だに、闇に包まれたままなのだ。




ドラマ最低視聴率の新記録だそうで

2012年05月15日 17時45分45秒 | 俺のそれ
フジのドラマ「家族のうた」が打ち切りになった、というニュースが報じられていた。

ネットの記事で読んだのだが、これまでのタイトルホルダー(不名誉な記録なので、タイトルではないか…)というのが、コレだというのをはじめて知った。

メッセージ~言葉が裏切っていく~ - Wikipedia


主演の人の名前は、ニュース記事で読んだのに、何故か家に帰ると全く思い出せなくなっていた。
妻に、「ええっとー、ほら、昔ニュースステーションに出てた、何て名前だったかな、…うーん、…」と意味不明のことを言ってしまって、人の顔が思い出せるのに名前が思い出せないというのは、極めて危険な兆候かもしれない。痴呆、と今は言わないんだったか、認知症の症状が出てきているよ~、と、本気で恐怖したわ。

今日調べたら、ああ、そうだった、真中瞳だったわ、と解決した。

ここで提案なのですが、ブービーとなったのをきっかけにして、このドラマをまたやってみてはどうかな、と思うんですよ。
人が変われば、案外といいドラマになるかもしれませんし。

報道モノなので、イマイチ人気が出なさそうというのはあるかもしれませんが、マスコミ不信が高まった昨今ですので、タイムリーなドラマではあるかもしれない、と思ったり。


本当に、そこまでつまらないドラマだったのかどうかが判らないので、作り直してみるとよいのでは、と。
あまりに酷い評価であると、逆に、どんなドラマなのか興味が湧くんですよね。いっぺん、見てみたいな、と。



人工知能はどの程度進歩しているのか

2012年05月15日 16時18分41秒 | 俺のそれ
きっと、凄く進歩したんだろうと思うけど、現実の場面ではどの程度のものなのかは、知らない。

将棋ソフトだって、急速に強くなったしね。


多分、会話だって、短いものならいくらでも生み出せるようになっているんじゃないかと思う。


人間のように振舞う、キカイ。
だけど、ぱっと見だけでは、判らなくなってきているのかも。


存在しない、架空の人間になりすませるようになる、ということだな。



色々と、裏がありそう。


F35でぼったくり 1機 6500万ドル→2億3800万ドル

2012年05月14日 12時56分41秒 | 防衛問題
こんなクソみたいな契約をしようという愚か者は誰なのか、出てきて一列に並べ。昔の軍隊方式で、歯をくいしばれって言ってやりたい気分だわ。
どこのどいつが、こういうペテンを仕組むわけだ?

タカリの本領発揮じゃないの。4倍近くも上がってるだろ。

>http://www.sankeibiz.jp/macro/news/120514/mca1205141024010-n2.htm

共同開発国の豪も英も二の足を踏んでいるというのに、何故開発参加国でもない日本がこれほど金をぼったくられなければならんのよ?

愚かの極みだ。

ロッキード・マーチン社が説明してたのは、当初6500万ドル以下に抑える、ということだったよな?
>http://www.jiji.com/jc/v4?id=20111113jasdf_fx_f-35_lightning0007


世の中では、一般的にこういうのを詐欺とかペテンと呼ぶのではないのか?
しかも、価格変更はアメリカ側の自由という契約が、そもそもの間違いだろうに。出鱈目を許すのは、防衛省も国会も政府も、揃ってわざわざ従米派の走狗どもの言い分を全部飲むから、だろうが。

こうなることは、普通の脳みそを持つ人間ならば、みんな予想できていたわけだろう?
時事の記事でだって、指摘されてるじゃないの。

というか、前評判通り、じゃないか。
納期も間に合わない、価格ばかりは高騰する、運用見通しも定かではない、と誰もが言ってた通りだろうに。

11年12月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/3f695125f468a7de7d40526b9fde2a19

アメリカは、明確な意思を持って、日本に金をせびりに来てるんじゃないの。
それがFMSという契約なんでしょう?


一体、いつまでカツアゲされれば気が済むんだよ。
特定軍事企業にいつまで利益供与をするつもりなんだ。
バカな従米派たちが必死でご主人様のご機嫌とりをするから、言い値でいいですよ、という出鱈目を通用させてるんだろ。他のどこの国が日本みたいなことをやってるんだよ。アホかっての。


いい加減に目を覚ませ。



追加だが、タイトルが何故か「ぼったくり」とすべきところ「ぼったり」となっており、抱腹絶倒で死ぬかと思った。

すまん。
年をとると、間違いが多いね。