廣島パイレーツ・チャンネル

広島の名も無き”田舎侍”が地元プロスポーツを中心に色々と書いて行く過激なスポーツコラムや、広島の市政や街づくりについても

時代の気分

2009-08-24 22:22:22 | Weblog
 先週末もいつものレンタル屋で映画のDVDを借りた。 今週の映画は『トウキョウソナタ』です。 この映画は海外で評判が良くて話題になり、広島の映画館にも掛かっていたけど観に行けなかったのでレンタルで安くなるのを待っていたところです。 この映画、主人公は”家族”なのかも知れませんね、夫・妻・息子二人の中でアメリカ軍に志願して海外に行った長男以外の存在感はみんな同じくらいでしたから。 私は最初、家族の崩壊する姿を描いた映画かと思っていましたけど、実際に見ると一家離散してしまう様な内容ではありませんでした。 物語は主人公家族の父親が”首切り”(リストラなどという言葉は解雇の言い換えに過ぎない)の標的にされて職場を追われるところから始まります。 クビになったけど家族にはその事を言い出せない、仕方が無いのでクビになる前と同じを装う為にスーツ姿で”出勤”し、公園で時間を潰していると学生時代の仲間に会って彼もまた失業中... 公園には失業者風の人たちが溢れていた。 ハローワーク(”職業安定所”と普通に呼べばいいと思うのだが)も長い行列が出来て順番待ちの状況だった。 しかし40歳過ぎた男に仕事は無い、いや全く無い訳ではないのだが、前の職場と同じ水準の待遇の仕事が無いのだ。 選り好みしている場合かと思われるだろうが、実際には前の職場にずっと居られると思ってそれを前提にした住宅ローンや教育費などの”人生設計”を立てているのだから簡単に”妥協”出来ないのも当然なのですが...

                           

 一方で妻の方は専業主婦。 普通に生活して今まで子供を育てて来たが、何か満たされない気分でいたところ、偶然に公園の前を通って夫が失業している事を知ってしまうのですが... 劇中で彼女がパートに出たりする場面はありませんが、長い残業や保育施設の不足など専業主婦に依存していた時代の仕組みはそのままで夫の終身雇用は脅かされ...と見通しの悪い世の中を表現している様なキャラクター設定。 そして上の息子は見通しの立たないアルバイト生活をしていたのですが、突然思い立ってアメリカ軍の外国人志願兵募集に応じてアメリカに旅立ってしまう。 確かに彼が言う通り日本の安全保障がアメリカに依存しているのは事実ですが... 両親、特に父親が反対するのだけどこんな時代にもっと他にやる事があるかと言われても言葉に困るだろう。

 下の息子は学校でちょっと”浮いている”状態だった。 強気なので虐めの標的にはなっていないのだけど... そんな中、いつも通り道で見掛ける素敵なピアノ教室の先生(もちろん女性)に憧れて学校の給食費を持ち出して勝手にピアノを習い始める。 先生からはこれで身を立てられる可能性がある、本格的に音楽学校に行って勉強してはどうかと勧められるのだが失業、更に上の息子が強引にアメリカ軍に入ったりして気持ちが荒れている父親は...



 当然ながらこう言う物語は最後、ちょっと救いのある展開になって終わるのだが、ピアノの才能があると言われる下の息子以外は本当に”未来が見えない”と言う、まさに今の時代(この映画は去年のだが、もしかしたら今年はそれ以上に未来が見えない...)を表現した様な映画でしたね。 物語の冒頭でアルバイト、もしくは日雇い派遣暮らしの長男が「いっそ大地震でも起こって上の方で偉そうにしている連中がぶっ潰れてくれればいいのに。」とこぼす場面がありましたが、あれが今の”時代の気分”なのではないかと見ていて私は思いました。 もちろん戦争はあってはいけません、先日も静岡で地震があって不安がある中、本当に大地震が起こって欲しいとは思っていないでしょう。 別に戦争や災害で無くてもいい、きっと何かが変わって欲しいと、何かを変えれば、何かが変われば今の不幸な状況から抜け出せるのではと思っている人が多いのでは...

                                

 劇中で母親役を演じているのが小泉今日子さんです。 キャラクター的に四十代の主婦らしい”生活に疲れた感”が無くて大きな子供の居る母親っぽく見えないのだけど演技は上手かったと思います。 自分の人生って何だったのだろう、このままでいいのかな、もう一度やり直す事って出来ないのかなと迷う気持ちを上手く演じていたと感じました。 海外でも評価されたし、女優としての地位を高めたと思いますけどアイドル・歌手としての小泉今日子さんをデビューの頃から知っている私としては”小泉今日子(女優)”と表記されているのを見ると寂しさを感じます。 前に『SONGS』(NHK総合)にも出演されていましたから歌手活動は辞めていないのでしょう。 出来ればマスコミには小泉今日子さんは”タレント”と表記してもらいたいですけどね、人の心に残るいい歌も多く歌ってられましたので...



 今日は職場の健康診断を受けに広島の街に行った。 今回は採血もあったので憂鬱だったのだが注射が怖いなど男として恥ずかしいですから。 本当なら進んで献血するくらいでなくては。 私も自分ながら呆れた”チキン野郎”だと思いますよ。 注射が怖いので今まで一度も献血をやった事がありませんし。 私がタイガースのクローザー・藤川投手を”男の中の男”と呼んでいるのは彼が骨髄バンクに賛同してそのPRの為にドナー登録をされているからです。 いくらPRの為でも名前を出して登録した以上、野球の仕事に差し障りの無い範囲で本当にドナーをやるでしょうね、他人や弱者の為に痛みに耐えられる事は本当に凄い事、真の勇気と男気のある人だと思ったからそう呼んでいる訳です。 ちなみに今回の採血で使われたのは極細の無痛針らしく、あまり痛くは無かった。 献血でもこう言うのが使えればそれをPRして協力してくれる人が増えるのではとも思いますが...

                                  

花巻東が敗退…ドラフト最大11球団が菊池指名も(スポーツニッポン) - goo ニュース

 健康診断に行った市の施設でも空いていた事もあってロビーで利用者と職員さんが熱心に高校野球の決勝戦を見ていましたね。 菊池投手の花巻東高校は昨日の準決勝で負けてしまったそうで。 菊池投手は最後は背筋痛でほとんど投げられなかったそうで残念ですけどプロ野球ファンとしては最後は無理(痛み止め注射と言う”奥の手”があるが)して投げなくて将来の為にもこれで良かったのだとは思いますが。 どのチームも左腕投手は必要ですから本当に10球団近く一位指名して来るかも知れませんね。 カープも指名する可能性はあります。 もし縁あってカープに入団してくれたら私が菊池投手の登板予想日にマツダスタジアムに行って”先発完投型投手”としてビシビシ鍛えてやりますよ。 もちろん一年目は無理させず、100球程度で降板させると思いますけど...

                     

 健康診断の後、私は近くの旧広島市民球場へ久しぶりに行った。 取り壊しが始まるまでは自由に入って見学出来るらしい。 そして球場から北に向かって広島城へも行った。 現在、ここでは特別展示として『三本の矢物語』なる企画をやっているのでそれがお目当てです。 これに関しては明日また改めて書くとします。 何分、このブログのネタも毎日はありませんからね... その後は本通商店街を歩いてから新天地公園で休息し、今度は広島駅前の方へ向かう。 駅の近くのビックカメラに寄って中のソフマップで中古のゲームとか”ムフフ系”DVDなどを物色し、その後はテレビ売り場で32型や37型のテレビの相場をチェックし、更に酒売り場でビールが冷やして売られているか確かめる。 今度マツダスタジアムに来た時にもポイントが付くここでビールを買ってカープの応援に行くつもりです...

                        

 今日は最後にラーメンを食べに行った。 駅前にある『びっくりラーメン』に別れを告げるはずだった。 確か親会社の吉野家が今月限りで店を閉めると聞いていたので。 しかし行って見ると店の外観は似ているが店名が『元気21ラーメン』となっている。 どうやら経営が変わった、私は日経新聞を図書館で毎日読んでいるが、吉野家がラーメン部門を別の企業に丸ごと売ったとは書かれていない。 どうやら広島の企業が複数の店だけ買い取ったのか、それとも従業員が金を出し合って独立と言う形で店を残したのか? いずれにしても大企業の戦略は戦略として、店には当然従業員が居るのだから職場を残そうとするのでしょう。 ただ値段も味も変わり、客も前に比べると減っているが果たしてこれからどうなるのか... ”ご祝儀”としてラーメンと餃子に加えてチューハイも頼んでやった。 味はもっと向上しないと厳しいと思いますけど頑張ってもらいたい。 久しぶりに外で酒を飲んだが、やっぱりスタジアムで飲むビールが最高だ。 私は来月22日のスワローズ戦に行きます。 その日はカープの快勝で私にも最高に上手いビールを味わわせてもらいたいですね。 そうなったら私も「ほへ。」とでもつぶやかせてもらいますから...

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 ...以上です。
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