日本釣具新報のコラムを書くのに、幸田文の「鱸」を読んでみました。
鱸は、こちらのエッセイ集に含まれています。
こちら内容紹介。
露伴のこだわりを観察し、文章にしたためた娘の視点は、私のように露伴を読んだことのない者にも面白く読めました。
昭和初期の時代を生きた女性ならではの文章で、普段読んでいる作家とはひとあじ違ったエッセイです。ああ、そういう見方をするのだなあ、と思うこともしばしば。
初出の一覧。
婦人画報って子供の頃、うちにあった記憶がわずかに、、内容なんて覚えていないですが。
少年画報は覚えてるけど^^;
調べてみると、婦人画報って現在もデジタルで発刊してるんですね。
日本最古の女性誌だそうです、暮らしの手帖もびっくり。
書誌事項。
単行本は1956年に発刊、文庫化が1994年。
p.s. 家から出ない日はもっとカロリー減らさねば。
「鱸」も正に。(「気が向けば河に二タ晩も泊まる・・・七輪鍋釜味噌醤油。」船上で飯を出す船はモリさんの著書で知りましたが、小掻い巻きや蚊帳までとは!)
文の作品のイロイロに家族との葛藤や回想が出てくる訳ですが、通底するのは一抹の寂寥。「鱸」でも弟が大雑把なスズキの塩焼きを頬張って「うまいなあ」と笑うところなど文の言うところの「美しさのかなしさ」に溢れています。(他にも「木」※新潮文庫 に収められた「藤」なども思わず落涙の作品です)
翻って、父・露伴の作品は正直、現代の読者には読み難い部分もありますが、木島 佐一著「幸田露伴 江戸前釣りの世界」2002年つり人社 という露伴先生の釣り好きエッセンスを凝縮して現代語訳!という素敵な本もありますね。
一抹の寂寥が通底するとのこと、納得です。露伴が鱸釣りの話を息子の死語に頻繁にするようになったところにも、息子への愛情と共に寂寥感が感じられました。
「幸田露伴 江戸前釣りの世界」とは、面白そうな本を教えていただき、ありがとうございます。これは読まねばならぬと、さっそくamazonで探して、中古本をポチっとしました。
こんなところで、こんな釣り方してたの!?てのも多数です。
PS:猫実にある「浦安郷土博物館」にモノホンの脚立が展示されているのを先日見てきましたよ。↓↓↓
https://blog.goo.ne.jp/shinn-honntyoutei/e/6fc0ec473b06f08d27e9a8b401287037
浦安郷土美術館のエントリー、拝見しました。猫実という町も風情があっていいですねー。
モノホンの脚立はわたしも観音崎自然博物館で見たことがあります。想像していたものよりもでかいと感じました。
https://blog.goo.ne.jp/deep-runner/e/534ad342a7f7365736ccbfc7a585c54b
ゆっくりと読んでみます(^^)