性と愛と楽園
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不安と期待に満ちたその日
青い空はわたしの誇り
どんなに高い木よりも
果てしなく高く青い空
驚きとあこがれのまなざしが
わたしの翼を輝かせる
赤く熱い太陽を
わたしは誰よりも知っている
地響きとともに地面をふみしめ
決して舞い上がることのない彼らには
太陽は、月は、星は、
どんなにか遠いんだろう
そしてわたしは夢をみた
薄い色の空に数え切れないほどの
どこかをめざすかのように
列をなして飛ぶものたちのすがたを
わたしにはかなわないほどの
力強く舞い上がる険しい瞳を
不思議な気持ちが
明日の明日のもっと先へと
わたしを連れて行ってくれる
不安と期待に満ちたその日を予感する
by レンゲ
『奇跡の翼、未来へ』より
デンマンさん...、楽園ってあるのでしょうか?
ありますよ。
簡単におっしゃるのですねぇ。。。
レンゲさんだって上の詩の中で楽園があることを期待しているじゃないですか!不安と期待に満ちたその日を予感すると。。。
ええ。。。、でも、いつでも夢のように覚めてしまいます。
それはレンゲさんが覚めるような夢を見るからですよ。
いいえ、あたしは夢の話をしているのではありません。
現実でも同じ事ですよ。
どういうことですの?
レンゲさんは叶(かな)わぬ夢を見ようとしているんですよ。不安と期待に満ちたその日を予感する。。。という気持ちは分かるけれども、レンゲさんの場合は、その“期待”が叶わぬ夢なんですよ。
どういうことですか?まだ良く分かりませんわ。
6月9日にバンクーバーへ突然やって来た事も、レンゲさんが叶わぬ夢を見たとしか言いようがないでしょう?
どうしてですか?
平均的な、ごく普通の女性なら、訪ねようとする人に3日前に連絡して、2泊3日の予定で成田を飛び立ちバンクーバーへやって来るという人は居ませんよ。少なくとも、レンゲさんのような無理をする人は、これまで僕の知っている限り居ませんでしたよ。
あたしは、それ程無理な事をしてしまったのですか?
まず第一に、経済性ということを全く考えていないでしょう?安い航空券を買っても6万円はかかるでしょう?バンクーバーでのホテル代を考えれば、10万円が飛んでしまう。しかも2泊3日で太平洋を挟んで成田とバンクーバーを往復する。時差がある。体調を崩すのが当たり前。それで休みをつぶして仕事をつづける。わざわざ疲れるためにバンクーバーにやって来たようなものですよ。実際、レンゲさんは疲れ果ててしまった。だから、直美がさらに2日間休ませたんですよ。違いますか?
疲れ果てたわけではありませんわ。精神的に参ってしまったんです。
そういうことは普通の女性なら、やらないんですよ。かなり無理をする事になるだろうという事はバンクーバーに実際に行こうと思う前に考え付く事なんですよ。だから、実際にバンクーバーへ2泊3日で旅行する人なんて居ませんよ。
あたしは、それ程変わっていますか?
だから、そのことを衝動性と言う訳ですよ。普通の女性なら、考えては見るものの現実的ではないからやめるわけですよ。でも、レンゲさんの場合は、そのような現実を無視してまでバンクーバーへやって来てしまった。衝動性とは、そういう事なんですよ。
あたしは、ああするより他になかったんです。
だから、そういう事すべてをひっくるめて衝動性と言うんですよ。何もかも、レンゲさんの衝動性がさせた事なんですよ。
デンマンさんは、あたしの事を馬鹿な女だと思っているのでしょう?
馬鹿な女だとは思っていませんが、改めてレンゲさんが衝動的な女だと言うことが良く分かりましたよ。
どうしてでしょうか?
だから、叶わぬ夢を追い求めているんですよ。
その叶わぬ夢とは。。。?
レンゲさんは次のような手記を書いていましたよね。くどいけれど、仕方がありませんよ。説明するために僕はまたこの手記を繰り返してここに書かねばなりません。
冗談ぬきで、舞い上がるような
いい気持ちです。
2004-8-16 19:46
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ご苦労様、ありがとうございます。
バンクーバーでのわたしは、
デンマンさんにエスコートされて、
のびのびした表情をしていますね。
ここ大阪では考えられません。
あたしの精神年齢は32歳ですか?
大人ですね。
昔から思索にふけることが
多かったのですが、
そういった時に、
わたしは大人に
なれるのかもしれません。
でも、妄想にふける
中学生のわたしもいますが。
もうひとつ言えば、
不安にさまよう
4歳のわたしもいます。
わたしの詩・・・
(自分では自慰行為と呼んでいますが)
人に見せるのも、
まして批評していただけるなんて、
全く初めてだったんです。
デンマンさんが感想を書いて下さって、
冗談ぬきで、舞い上がるようないい気持ちです。
ネットで公開してよかった・・・
デンマンさんは少々わたしのことを、
買いかぶっておられるんじゃないかと、
少し不安です。
わたしがデンマンさんの“心の恋人”足り得るか・・・
いつか、ガッカリさせてしまうのではないかと、
自分自身の内面を省みて、心配になっています。
それにしても、わたしは幸せ者ですね。
この、“夢のバンクーバー”で、
わたしはデンマンさんを独占してしまったのですから
本当にありがとうございます。
質問の方もできるだけ早く、残りをお答えしますね。
by RENGE
『次元の違いとは端的に言うと』より
こうしてレンゲさんは叶わぬ夢を見たわけですよ。そして、その夢を実現させようとしてバンクーバーへやって来た。でも、レンゲさんの夢にはなぜか絶対に叶わないような要素が含まれている。
その要素とは。。。?
だから、ある人を衝動的に独占しようとする強い願望ですよ。
できないことでしょうか?
それも普通の女性ならば行動を起こす前にじっくりと考えるから、衝動的に事を始めないんですよ。つまり、レンゲさんが考えるようなことは詩の世界で実現するものですよ。詩とはそういうものでしょう?そして、心の恋人とはそういうものでしょう?僕とレンゲさんは詩の世界で比翼連理の恋人なんですよ。違いますか?それを現実の世界で叶えようとするから無理がある。
でも、デンマンさんだって衝動的に事を始めた事がありますわ。
そんな事はありませんよ。
ありますわ。あたし恵美子さんのことをデンマンさんの記事の中で読ませてもらいましたわ。
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中学校に入学して間もなくだった頃だと思いますが、
全校生徒が体育館に集まった時に
同学年の恵美子さんが“乙女の祈り”をピアノで独奏したのです。
僕はその時初めてこの曲を聴いたのですが、すばらしいと思いました。
感動しました。
曲も良かったけれど、あの恵美子さんが弾いたのだという事も感動的でした。
この恵美子さんは小学校のとき6年間隣のクラスに居た可愛い女の子だったのです。
よく目にした事はあっても口をきいたことが一度もなかったのです。
初恋の人ではなかったのですが、僕の気に入った女の子でした。
遠くから見ていて、可愛い女の子だなぁ~と思っていたのです。
小学校ではクラス替えがなくて6年間同じメンバーだったのですが、
中学校では学年毎にクラス替えがあったので、この恵美子さんと同じクラスになる事を期待していたのです。
しかし、とうとう同じクラスになる事はありませんでした。
(こういう思い通りにならない事って、人生にはずいぶんとあるものですよね?)
とにかく、僕が気に入っていた“乙女”が弾いた“乙女の祈り”が忘れられなくて、僕はどうしてもこの曲が弾きたくなった。
大学に入学して下宿から通うようになった頃、下宿にピアノがあったので楽譜を買ってきて、独習で弾き始めたのです。
とにかく、一生懸命に独習したので、何とか全曲を弾けるようになったのです。
自分では結構マシに弾けると思ったので、ぜひ恵美子さんに聞いてもらいたいなぁ~と思い始めたんですよ。
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そう思ったら、何が何でも恵美子さんに聞いてもらいたいと思うようになった。
それで、夏休みに帰省した時に思いきって恵美子さんに電話したのです。
当時、恵美子さんは音楽大学に通っていました。
恵美子さんはビックリするだろうと思ったのですが、極めて落ち着いて冷静に受け答えしていたので僕のほうがその落ち着き方に内心ビックリしたほどでした。
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これまでに一度も言葉を交わしたことのない女性に初めて電話して僕のピアノの演奏を聞いて欲しいと言ったのですからね。
もちろん、どうしてそういう気持ちになったのか、かいつまんで説明しましたが、
今から思うと“すっご~い心臓”を持っていたものだと、自分ながら呆れる思いです。
その後、恵美子さんがコンサートピアニストになったのかどうか、僕は、もうぷっつり連絡していないから全く分からないのです。
僕は社会人になると間もなく海外へ出てゆきましたから。。。
当時、彼女の家にはグランドピアノがあって、その頃でもピアノ教室が別棟にあって、そこで子供たちに教えていました。
とにかく、恵美子さんに会ったのは前にも後にもそれっきりなんですよね。
電話した事もなければ、手紙を書いたこともない。
本当にその時会ったのが初めで最後!
『クラシックと片思い』より
デンマンさんだって、このように恵美子さんに衝動的に電話して会ったではありませんか!
確かに僕が恵美子さんに電話した事を衝動的にそうしたのだ、と決め付ける事もできるかも知れません。でもね、僕が初めて恵美子さんのような可愛い女の子が隣のクラスに居るという事を知ったのは小学校3年生の頃だと思いましたよ。それから彼女の事をアニメのヒロインを見るように遠くから見ていた。そのヒロインが中学校1年の時に“乙女の祈り”を独奏した。それに感動を受けた僕は、それ以来恵美子さんが“乙女の祈り”の曲と共に僕の心に刷り込まれた。つまり、心理学で言うところの“刷り込み”--“imprinting”だったんですよ。