イヴォワールのレストラン(PART 1)
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デンマンさん。。。 どういうわけで“イヴォワールのレストラン”を取り上げるのですか?
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あのねぇ~、バンクーバー市立図書館で借りていた本を読んでいたら次の箇所に出くわしたのですよ。。。
イヴォワールのレストラン
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レマン湖畔沿いにジュネーヴから東に行くと、静かな森の中の別荘地のようなところを抜けてイヴォワールに着く。 (略)
ここのホテルのレストランのインテリアや食器、テーブルクロスなどは(ミシュランの)星付の店より簡素で華やかさはないけれど、地元の人がいつも食べているメニューが味わえるのがいい。 (略)
Le Pré de la Cure は夫婦でやっているレストランで、物静かでおっとりとしたマダムが注文を聞いてくれる。 (略)
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■『ホテル案内ページ』
鶏レバーは、ちょうど火が通って全体がピンクになり、温かい。
生焼けでもなく、焼き過ぎでもなく、一番おいしい頃合いだった。
ヴィネグレットは控えめでもちゃんときいていて、葉っぱと小玉ネギ、ベーコン、鶏レバーのバランスがとにかく絶妙。
盛り付けはラフとしか言えない。
でもこんなに心を動かされた鶏レバーのサラダは、今までになかった気がする。
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骨付き仔羊肉のタイムの枝焼きには、シャールの細切りのクリームソテー、人参のソテー、サヴォワ風のジャガイモのグラタンが付け合せてある。
サヴォワ風グラタンは、おろしたフロマージュがオレンジ色の焼き色で、この地方ならではの素直な強さが味にある。
デザートがまた絶品だった。
ヴァニラのおっとりしたアイスクリームと、フランボワーズの優しいコクのあるピンクのアイスクリームの間に、メレンゲをはさんで、ケーキ状に冷やし固めてあって、フランボワーズのソースと泡立てた生クリームが添えてある。
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ヴァシュランというデザートは、アイスクリームとメレンゲを組み合わせたもので、これを初めて食べたのも学生時代の旅行の時だった。
この二つはいっしょに食べると驚くほどおいしいことを、その時知った。
(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)
118-121ページ 『アァルトの椅子と小さな家』
著者: 堀井和子
2013年9月20日 第1刷発行
発行所: 株式会社 河出書房新社
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■『拡大する』
あらっ。。。 素敵なエッセーですわねぇ~。。。 私もスイスやフランスのパンやお菓子やデザートにはマジで興味があります。。。 機会があったら、ぜひスイスとフランスには行ってみたいと思っていたのです。。。 デンマンさんも今年の秋にヨーロッパ経由で日本へ帰省するつもりなのですか?
うん、うん、うん。。。 そうしたいのは山々なのだけれど、僕は上のエッセーを読んで、こうして記事を書いているだけで十分なのですよ。。。 フランスの南部とスイス側のレマン湖にも行ったことがありますからねぇ~。。。
あらっ。。。 そうだったのですかァ~? それで懐かしくなって、このホテルのレストランを取り上げたのですか?
いや。。。 残念ながら、このホテルに泊まったこともないし、このレストランで食事をしたこともないのですよ。。。 でも、レマン湖には思い出があります。。。
デンマンさんのことですから、レマン湖の畔できれいなスイス人の女性をナンパしたのですかァ~?
いや。。。 そういうロマンチックな思い出ではないのです。。。
じゃあ、どういう思い出なのですか?
上のエッセーの中にも出てくるけれど、メレンゲですよ。。。
メレンゲがデンマンさんにとって特別なのですか?
そうです。。。
メレンゲ
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メレンゲ(英語: meringue [məˈræŋ], フランス語: meringue [məʁɛ̃g], ドイツ語: Meringe(l) [meˈrɪŋə(l)], スペイン語: merengue [meˈɾeŋge])とは、卵(鶏卵)の卵白を泡立てた食材、およびそれを用いた菓子のこと。
滑らかな食感をだすため、もしくは加熱時の膨張剤として料理(主に菓子)に使用される。
フランス語では「ムラング」という。
メレンゲはスイスのマイリンゲンで発明され、18世紀にイタリア人のガスパリーニという料理人によって改良されたとされるが、確たる証拠はない。
『メレンゲ』の名前が確認できる最も古い文献は1692年のフランスの料理本である。
メレンゲは泡立てすぎると、ぼそぼその部分とさらさらの部分、すなわちタンパク質と水分が分離してしまう(離水)。
泡だて器やボウルに油分が残っていると泡立たない。
泡立てる際に、アルミニウム等の金属製ボウルを使用すると色と臭いが付くことがあるので(やや青白くなる)、ホーロー引き、ガラス、プラスチックのものを使うとよい。
ただし、銅製のボウルを使うとメレンゲが非常に安定し、離水しにくい。
また、弱酸性で安定する性質を持つので、少量の酒石酸やレモン果汁などを加えると、離水しにくくなる。強酸性では、タンパク質が変性してしまうため、卵白が固まる。
菓子作りにおいては、味だけではなく緩衝材として砂糖を加えることにより、耐熱性、耐酸性を上げ、さらに離水を防止させている。
砂糖を加えるタイミングを変えることにより、メレンゲの質感を変えることが出来る。
泡立てる初期に砂糖を加えれば、砂糖が卵白の水分を十分に吸いシロップ状になるため、卵白の粘り気が増し、泡立てにくいが、艶のある、きめの細かい安定したしっかりしたメレンゲを作ることが出来る。
表現を変えれば、硬く重たいメレンゲが出来上がる。
また、泡立てる中盤から後半に加えれば、泡立てやすいが、きめが粗くもろい軽いメレンゲが出来上がる。
これらの違いを利用して、菓子の種類に応じて使い分けることにより、それぞれの菓子の特徴をより、細かく鮮明に表現することが出来る。
また、これを乾燥させ焼いたものの総称もメレンゲであるほか、アーモンドやヘーゼルナッツの粉末と小麦粉を加えたものはシュクセ(succés)、あるいはプログレ(progrés)と呼ばれ、菓子の素材として使用される。
なお、モロッコのメッラー(ユダヤ教徒地区)でメレンゲはよく見かけられるという。
種類
■ムラング・オルディネール(meringue ordinaire)
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卵白に砂糖を加え角が立つまで泡立てたもの。
レモン汁を加えると白さが増し泡立ちが良くなる。
フレンチメレンゲ。
ケーキなどの焼き菓子に使われる。
かつてはクレーム・シブーストなどに加えられていたが、サルモネラ菌の温床であることが問題視され、生のままで使用することは禁止された。
■ムラング・シュイス(meringue suisse)
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湯煎で加熱しながら卵白に砂糖を加えて泡立ててゆき、50℃くらいに達したところで火から外して仕上げたもの。
スイスメレンゲ。
搾り出しで形を作る場合や、ケーキ表面のデコレーションなどに使われる。
■ムラング・イタリエンヌ(meringue italienne)
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固く泡立てた卵白に殺菌のため120℃くらいまで煮詰めた砂糖水(シロップ)を加えて泡立てたもの。
イタリアメレンゲあるいはイタリアンメレンゲ。
マシュマロやアイスクリーム、ババロアなどの生食用。
出典: 「メレンゲ (菓子)」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
デンマンさんにとって、どういうわけでメレンゲが特別なのですかァ~?
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あのねぇ~、ジュネーブで たまたま知り合ったマリーさんとテラスのカフェでコーヒーを飲みながらが ダベッたことがあったのですよ。。。
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あらっ。。。、とってもきれいで社交的な感じの女性ではありませんか! この後でナンパしたのですか? うふふふふふふ。。。
真由美ちゃんは、ナンパに拘(こだわ)るのですねぇ~。。。 つうことわあああァ~、真由美ちゃんも、ずいぶんとナンパされたことがあるんだよねぇ~。。。
私はジューンさんと同じく合気道1段なので、ナンパ男には最初に合気道が初段であることをしゃべるので、たいていの男がそれ以上強引にしけこませようとしませんわァ~。。。 うふふふふふふ。。。
マジで。。。?
。。。で、このマリーさんとメレンゲの思い出があるのですか?
そうです。。。 彼女がコーヒーと一緒に注文した物が出てきたら、きれいなピンクのお菓子なのですよ。。。
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あらっ。。。 こういうメレンゲのお菓子もあるのですわねぇ~。。。
それで僕は、「これ何と言うのォ~?」と訊いたら、メレンゲだと言うわけですよ。。。 だから、それ以来、僕にとってメレンゲというのは、この形と色になったわけです。。。
つまり、ラズベリー・メレンゲの上にチョコレートとクリークとイチゴを載せたお菓子がメレンゲだと思い込んでしまったのですかァ~?
そういうことですよ。。。 だから、後でメレンゲとは、こういうものだと、あとでバンクーバーに戻ってから次の写真を見せられたときには、自分の目を疑いましたよ!
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「ウソだろう!? これは僕が知っているメレンゲじゃないよ!」、と言うわけです。。。
つまり、卵(鶏卵)の卵白を泡立てた食材、およびそれを用いた菓子だという一般的な意味を、自分勝手にお菓子だけをメレンゲだと思い込んでしまったのですかァ~?
そうなのです。。。 全く思い込みというのは、なかなか訂正しにくいものですよ。。。
。。。で、この事を言うために、わざわざイヴォワールのレストランを持ち出してきたのですか?
いや、まだオチがあるのですよ。。。 実は、あの有名な平成の与謝野晶子の“めれんげさん”がハンドル名としてメレンゲを使っているのだけれど、そのスペルを思い込みで間違って書いてしまった。
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■『拡大する』
■『実際のページ』
■『愛の構造』
。。。で、デンマンさんは、めれんげさんにスペルが間違っていると伝えたのですか?
伝えました。。。
でも、今だに meringue ではなく 間違ったままの merange を使い続けているのですか?
そういうことです。。。 今では、merangeこそ、めれんげさんの代名詞になってしまったので、使い続けているのですよ。。。
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(すぐ下のページへ続く)