ジュネーブの休日(PART 1)
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デンマンさん。。。 ジュネーブで休日を過ごしたのですか?
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そうですよ。。。
あらっ。。。 いいご身分ですわねぇ~。。。
別に人種や身分に関係ありません。。。
羨(うらや)ましいですわァ~。。。
やだなあああァ~。。。 惚(とぼ)けないでくださいよう。。。 ジュネーブで小百合さんと一緒に休日を過ごしたのですよ。。。
マジで。。。?
あのねぇ~、小百合さんは今年のバレンタインデーを僕と楽しむためにバンクーバーへやって来た。。。そうでしょう!?
件名:
楽しい思い出ありがとう!
♪┌(・。・)┘♪
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日付: 2018/2/24, Sat 10:54
差出人: "sayuri1234@yahoo.co.jp"
宛先: "denman9876@gmail.com"
はい、大変お世話になりました。
時差ボケのバンクーバーは 午後まで寝ていて
日本に戻って
バカみたいに 早起きの 24日朝
しばらくは 夕方から寝てしまうでしょう。
まだ、バンクーバーにいるような気持ちです。
10数年前にはなかったエアポートから
ダウンタウンへ行く地下鉄に乗ったのも
つい昨日のような気がします。
シティー・センター駅で降りたら
すぐそばに トランプ大統領の娘のイヴァンカさんの
ブランドを置かないことに決めた
Nordstrom があったのには意外でした。
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EBAR で 食べたバタークロワッサンと
Artisan Coffee は思い出の味になりました。
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デンマンさんは Cambie Hostel のバー&グリルには
さほど興味がなかったようですけれど、
私は楽しい時間を過ごしました。
久しぶりに食べ歩いた チャイナタウンと
ガスタウンも良かったです。
たくさんの思い出 ありがとう!
メールでは 言い切れないほど
楽しかったですよ。
今日は家事がたっぷり 残ってます。
また 返信しますね…
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『軽井沢タリアセン夫人@バンクーバー』より
(2018年3月3日)
覚えているでしょう!? 小百合さんと楽しい日々をバンクーバーで過ごしたのですよ。。。
もちろん、覚えてますわァ。。。
バレンタインデーの翌日、バンクーバー市立図書館のアトリウム(Atrium)で小百合さんとランチを食べながら、僕が借りた本を開いていたら次のページだ出てきたのですよ。。。
ジュネーヴのホテルのお昼
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ジュネーヴはレマン湖の西にある街で、6月はまだ静かで新緑が美しい。
軽くお昼をと思って、湖のまわりのカフェやレストランを探してみたが、なかなかここは、という所が見つからなかった。 (略)
Beau Rivage(ボー・リヴァ-ジュ)というホテルがあった。(略)
ホテルの中に小ぢんまりとした静かなバーがあって、ここでも軽いメニューが取れそうだったので、ゆったりとしたソファに腰かけた。
私達が注文したのはサラダ・ニソワーズとプチパンと果物のタルトとコーヒー。
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サラダ・ニソワーズはサラダ菜のような葉っぱとじゃがいも、いんげん、トマト、ゆで卵のくし切り、アンチョビー、黒オリーブ、ツナオイル漬けが深めの白い磁器の皿に盛り付けられていた。
一口味わって驚いたのが、さすが一流のホテルで作るサラダという味。
じゃがいもの何とも言えない下味のコク。
アンチョビーや黒オリーブもそれぞれ申し分のない風味で、東京のマーケットを何軒か探してもなかなか見つけられない種類のおいしさだった。
それにとびきりのヴィネグレットソースが、別に添えられている。
淡いマスタード色をしたソースで半透明のトロッとした状態に作ってある。(略)
プティパン・コンプレは自家製らしく、プチプチした粉が香ばしい。
食後のタルトも、パート・シュクレの生地に生クリームを加えたクリーム・パティシエールを敷いて、上にブルーベリー、小さなイチゴ、淡いオレンジのメロンを小さいボールにくり抜いたものが並べてあった。
シンプルで基本的でいながら、確かな味なのだ。
メロンも香りがよくておいしいので、小さいボールでも存在感がある。
コーヒーはさわやかで、しかもコクがある。
スイスはどこで飲んでもコーヒーがおいしかったが、ここでは豆が挽きたて、コーヒーも入れたてのような新鮮な香りでほっとするほど熱いうちにサーヴされた。
ひっそりとしたバーでは、スーツの紳士が英語でビールを注文していたくらいで、食事をとっていたのは私達だけだったと思う。
同じ軽いメニューでも一流ホテルのバーでとると、こんなふうにプライドを持った味にしたてられている。
ホテルのレストランやカフェはたまに利用するけれど、ここまで味のこだわりを私達の舌が受けとめられることは少ない。(略)
スイスにはホテル学校や製菓学校があるのは知っていたが、今回の旅行でも、ホテルとデザートについて格別な印象を持った。
特にひっそりと静かな季節のBeau Rivageのバーのお昼は忘れられない。
(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)
109-111ページ 『アァルトの椅子と小さな家』
著者: 堀井和子
2013年9月20日 第1刷発行
発行所: 株式会社 河出書房新社
このページを覚えているでしょう?
もちろん、覚えてますわァ。。。
その時に小百合さんが言ったのですよ。。。 「6月の日本は梅雨でウザい天気が続くのでジュネ-ブなら すっきりした青空の下で快適に過ごせそうですわ。。。 デンマンさん、ご一緒しませんか?」と。。。
私がそう言ったのですかァ~?
そうですよ。。。 ジュネーブから帰って、小百合さんは、またヘリで天狗原ヘリポートから白馬乗鞍岳山頂まで行ってスノボをしたのでしょう!?
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デンマンさんとバンクーバーでお会いしてからはスノボはしてないと思いますけれど。。。
ホラ、ホラ、ホラァ~。。。 また、山頂付近で張り切りすぎて、スノボで大ジャンプして、着地に失敗して頭を強く打ったのですよ。。。
そういうことがあったかしら?
あったのですよ。。。 その前にスノボをした時には、小百合さんの骨盤にヒビが入ってしまったのですよ。。。
あらっ。。。 そんな事まで私はデンマンさんに話してしまったのですかァ~?
そうですよ。。。 今回、頭を強く打ったので一時的に記憶がなくなったのです。。。 覚えていないのならば、次の記事を読んでみてください。。。
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■『焼きそば@バレンタイン』
。。。で、私はジュネーブでデンマンさんと落ち会って休日を一緒に過ごしたのですか?
そうですよ。。。 小百合さんが、ぜひジュネーブのレマン湖畔のホテル ボー・リヴァ-ジュに泊まりたいと言うので僕は予約しておいたのです。。。
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この素晴らしいホテルに泊まったのですか?
そうですよ。。。 次の写真を見れば思い出すでしょう?
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どうですか? 上の写真を見て思い出しましたか?
思い出したような。。。 思い出せないような。。。
あのねぇ~。。。 小百合さんは、ヘリで天狗原ヘリポートから白馬乗鞍岳山頂まで行ってスノボをした時に、大ジャンプをして相当強く頭を打ったのですよ。。。
つまり白馬乗鞍岳山頂で 2度目にスノボをした時ですか?
そうです。。。 とにかく、もうしばらく上の写真を見つめていれば、思い出すと思うのですよ。。。
それで、このホテルで、何をいただいたのですかァ~?
やだなあああァ~。。。 小百合さんは上の本の中のフレーズを覚えていて、「私はサラダ・ニソワーズとプチパンと果物のタルトとコーヒーをいただきますわ」と言ったのですよ。。。
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サラダ・ニソワーズ
(salade Niçoise、ニース風サラダ)
プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地方のサラダ。
ニンニクで香りづけした皿の上に冷やしたトマト、アンチョビフィレ、ピーマン、タマネギなどを並べ、オリーブオイルと塩、コショウ、バジルで作ったドレッシングをかけ、固茹で卵とオリーブをあしらう。
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果物のタルト
その後で、「ぜひスイスの学校で修行を積んだパティシエのデザートをいただきたいわ」と言ってウェイターを呼んでデザートのラックを持ってこさせたのです。。。
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あらっ。。。 この写真のデザートをすべてをいただいたのですかァ~?
いや。。。 全部じゃないけれど、半分ほど選んで小百合さんは残さず全部食べましたよ。。。
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それで満ち足りたように、日本に戻ってから ニッコリしながら「ジュネーブの ひっそりと静かな季節のBeau Rivageのバーのお昼は忘れられませんわァ~」と言ったのですよう。
マジで。。。?
やだなあああァ~。。。 まだ思い出せないのですかァ~?
そんなことがあったかしらァ~?
小百合さん!。。。 まさかァ、思い出していながら、惚けているのではないでしょうねぇ~!? 何も後ろめたさを感じたり、「ネット市民の皆様に知られてしまうなんてぇ、恥ずかしわァ~」、なんて思わなくてもいいのだから。。。
でも。。。、でも。。。。、なんだか信じられませんわァ~。。。
あのねぇ~、昔の人は“信じる者は救われる!”と言ったのですよ。。。 だから、小百合さんも僕の言うことを信じて、救われてハッピーになってねぇ~。。。
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(すぐ下のページへ続く)