■ スマホの歩数計をたよりに
今朝は珍しく雨のなかでの目覚めだった。梅雨に入ってもあまり雨が降っていない。だから、6時ちょっと前からの今朝の散歩は、いつもより1,000歩あまり少ない、トータルで3,000歩ちょっとのコースだった。
歩数の計測はスマホのものだが、正確ではない。1割あまり、あるいは2割弱、実際より多めにカウントしているからだ。市販の歩数計は、そこそこの値段のものを3種類試してみたが、スマホ以上にアテにならなかった。だから、歩数計は捨てて、カウント数がいちばん少なかったスマホに頼っているわけだ。
このところ、いつも、朝は4,000歩あまりをメドに歩いている。コースは決まっている。夕方の散歩は、その日のルイとぼくの体調や空模様、気温などによって3,000歩のコースと、4,000歩を歩く、朝とは別のコースを使い分けている。
多ければトータルで1日8,000歩以上を歩く日もあるが、ルイにはちょっときついようだ。たいてい、スマホでの表示上7,000歩台を歩くように心がけている。天気がわるければ6,000歩となるが、これはめったにない。
■ ルイには生まれつきの
「歩数」にこだわるのは、ルイに関してとぼくに関するふたつの理由からである。
ルイは胸から前脚にかけての骨に障害がある。これは4歳くらいのころ、けっこう大がかりな精密検査でわかった。精密検査をしたのは、ときどきうしろ脚がふるえて歩けなくなるからだったが、わるいとわかったのは前脚のほうだった。
「齢をとったらうまく歩けなくなるかもしれませんが、ボルトで固定すれば問題ありませんよ」
検査結果の書類を見ながら、かかりつけの獣医師は淡々といった。しかし、なぜ、うしろ脚がふるえて歩けなくなるのかはわからないままだった。
昨年の秋、ぼくはルイのうしろ脚をかなりていねいにマッサージしてやった。ルイも気持ちよさそうにしていた。まさか、マッサージで悪くなるなんて考えもしなかった。しかし、結果はかえってうまく歩けなくなってしまったのである。
マッサージがわるかったのではなく、素人のぼくのやり方がわるかったのかもしれない。
12月になってからまたマッサージをしてやったら、結果は同じだった。どちらも回復に1週間はかかった。医者は、このマッサージがわるいとはいわなかった。「齢をとってふるえるようになった犬はときたまいますからね」というだけで、「ウォーキンをひかえないほうがいいですよ」ともアドバイスしてくれた。
■ かくして日々の散歩が真剣になった
老化は足からくる。だから、歩かないと、というのは、ぼくの都合のほうである。いまや、ルイといっしょに、まずは歩いている。会社勤めをしていたころよりもしっかり歩いているはずだ。
朝晩のルイ散歩以外にも、必要に迫られて歩くと1万歩を軽くこえてしまう日がある。どうやら、これは歩き過ぎで、筋力がどうのこうのよりも疲れを感じてしまう。
ルイの脚の震えが消えたわけではない。だが、去年のように歩けなくなったり、ふらついたりするのは今年になって一度もなくなった。ただ、ときどき疲れが出て歩きたがらなくなる。これを見きわめるために油断してはいられない。過ぎたるはなお及ばざるがごとしではあっても、足りなければこれもまた足が萎えていきかねないからだ。
今朝はいつもより短い距離の散歩しかしていないというのに、夕方の散歩では、まだ出だしだというのに、信号待ちでへたり込んでしまった。あきらかにバテ気味である。
だが、これは蒸し暑さゆえにヘバったのだろう。大嫌いなスケートボードが近づてくると、たちまち唸り出し、全力で向かっていく。闘争本能が衰えていないかぎりはだいじょうぶだ。