愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

幸せをもらったのはどちらだろう?

2015-11-19 21:04:08 | わが家のわんこたち
 facebookに紹介された写真のわんこにまつわる記事を読んだあと、涙があふれた。
 
 15歳のLibraちゃんというボクサー犬である。飼い主と15年間ずっと一緒に過ごし、病を得て15歳で旅立った。写真は、最後のドライブのときのものだという。
 きっと、ドライブが大好きだったのだろう。いく先々で楽しい思いをしてきたに違いない。この幸せに満ちた表情からどんな生涯を送ってきたかよくわかる。

 わが家のシェラもまた17年間、いつも一緒だった。シェラや、その4年後に家族に加わったむぎを一緒によそへ預けたり、家に置き去りにして旅に出たことは一度もない。
 名古屋での法事のときでさえ、ふたりをクルマに乗せて東名道を往復している。犬連れでやってきたぼくたちに親戚は呆れていた。

 わが家の旅はいつもキャンプだった。
 犬も一緒に泊まれる旅館やホテル、ペンションがあるのは知っていたが、利用したことはもとより、気持ちが動いたことなど一度もない。そんなところへ泊まったときのシェラのストレスがわかるだけに試してみようとさえ思わなかった。
 むぎのほうは、自分を守ってくれる母犬がわりのシェラがいればどこでも平気だったろうが……。
 
 ぼくも家人もわんこたちと楽しめるキャンプ以外の旅など考えたこともなかった。いつも幸せな旅立った。
「15年間沢山愛を注がれ過ごしてきたLibraちゃんは幸せな生涯だったのではないか」と記事は結ばれているが、むしろ、いつも一緒に過ごし、わんこたちから無償の愛をもらっていた飼主こそ幸せだったと思う。
 ぼくと家人はいまも、幸せな17年を共有してくれたシェラと14年をともに楽しませてくれたむぎに心から感謝している。

 今週末から、ぼくたちはルイと一緒に清里高原へキャンプに出かける。シェラやむぎと何度も泊まり、遊んだキャンプ場である。むぎを喪ってすぐ、シェラがむぎのにおいがついたわんこ用のベッドをひっかいてけんめいにむぎを探していたのもこのキャンプ場だった。
 シェラもむぎもいないいま、ぼくたちの「幸福ノート」にはルイが新たな1ページを綴ってくれる。

ずっとお調子者のままでいい

2015-11-05 20:33:57 | ルイとの日々

■ おとなのわんこになって知らん顔
 もうルイはおとなのわんこになってしまったのだろうか。
 ついこのあいだまで、ぼくが夕飯をすませるのを待っていて、ぼくが食卓からソファーに移動するやいやな、「さあ、遊ぼう!」とばかりおもちゃをくわえてきたというのに、ずっと寝てばかりいる。
「おい、ルイ、遊ぼうぜ」と声をかけても、薄目を開けて一瞥するだけでまた寝てしまう。

 ルイがいちばん好きなフリスビーを投げても、あまり乗り気じゃないのが明らかである。それでも反応してくれたらしめたもの、以前のように追いかけ、持ってきて遊びはじめる。
「毛が落ちるからいいかげんにして!」と叫ぶかあちゃんの声などオレたちは無視だ。
 だが、最近はかなりの頻度で無視する日もふえた。足元にフリスビーが落ちても、「しょうがねえとうちゃんだ」といわんばかりの困惑した顔で無視している。
 
「もう、ルイはおとなになったんだから無理よ」とかあちゃんはおかしそうに笑っている。しゃくだから、そのままソファーに横になって寝てしまう。「ご飯を食べてすぐ寝たら身体によくないっていってるでしょ!」と、しつこく叫ぶかあちゃんの警告なんか無視だ。すべて、遊んでくれなくなったルイがわるいのである。


■ ケージはルイとのキャンプの必需品
 先の11/31(土)~12/1(日)、山梨・道志村でキャンプをやってきた。ぼくたちも7、8年ぶりだからルイははじめてのこぢんまりしたキャンプ場である。やはりこのキャンプ場がはじめてのせがれが同行した。
 キャンプの設営や撤収時、テントのアルミポールをのばしたりおりたたんだりするし、幕体も広げたりたたんだりする。このとき、ルイが大騒ぎする。きっと、怖いからだろうが、ガアガアとうるさいし、9月のキャンプでは幕体に噛みついて破いてしまった。

 いまもルイをクルマで移動するときはケージが必需品である。最初は前のわんこたちのようにリアシートに置いていたが、ルイはわれわれのだれかが降りるだけで怒り、前のシートやうしろのネットに噛みついて傷だらけにしてしまった。 
 キャンプのとき、ルイをおとなしくさせておくためにもこのケージは欠かせない。設営が終わるまでルイはケージから出してやらない。テントを張り終えてからようやく出してやる。
 
 その後、ケージはクルマから出してリビングスペースのどこかに置いておく。荷物台として活用できるからだ。もし、ルイが騒ぎはじめたらケージに入れてしまう。ただ入れただけでは外が見えるのでグランドシートですっぽり覆う。さすがに外が見えないと音だけでは反応が鈍くなり、騒ぎはおさまる。
 そのままこちらが忘れてしまい、長時間放置しておくと「出してくれ」とのアピールが断続的にはじまる。遠慮がちに唸り、小さく吠えるのである。悲しげに、そして威圧的に……。


■ みんなと一緒に寝るのがうれしくて
 寝るときはケージではなく、テントに一緒に入れる。汚れた足は水がいらないシャンプーできれいして、体も濡れタオルでさっとふく。最近までは脱走しないように、あるいは脱走しても捕獲しやすいように手製の短いリードをつけていたが、いまは必要ないとわかった。
 9月のキャンプで、夜、テントの入口が開いたままになっていたことがあった。ルイはそこにうずくまり、ずっと番犬をやっていた。

 今回のキャンプでは、ぼく以外のふたりがテントに入るとルイもしきりに入りたがった。きれいにしてから入れてやり、ぼくもあとから入ると、目をらんらんと輝かしたルイがいた。うれしくてしょうがないと全身で物語っている。
 なぜか、三人の腕の袖口を噛み、せまいテントの中を跳ねまわる。さすがのかあちゃんも「毛が落ちるからいいかげんにして!」と怒らず、笑顔でながめていた。