☆ふたりきりの土曜日
2週間苦しんだ風邪がようやく山を越えた。まだ抜けきってはいないがだいぶ症状が改善されたので、来週中には本復してくれそうである。
今週もルイとふたりで留守番の土曜日だった。朝から雨でどこかへ出かける気にもなれず、家人をクルマで送ったあとは家に戻り、ルイとふたりで過ごした。
こいつの悪ガキぶりにはつくづく辟易した。まさに、悪行のかぎりを尽くすルイである。毎日、会社から帰ってくると家人から聞かされる愚痴がなるほどと納得できた。
ぼくが怒ると、「やった~!」とばかり喜んで駆けまわるからうかつに怒ることもできない。かといって、無視し、放っておけばますますエスカレートする。
パソコンの修復で疲れ、シュラフを引っ張り出してもぐりこんだ。マミー型なのでちょうどミイラのようなかっこうになる。見慣れないぼくの寝姿にルイが足のほうをしきりに噛んでいたが、そのうちぼくが寝てしまったのでルイもちょっかいをかけなくなった。
病み上がりで疲れがでたからだろうか、束の間の仮眠のつもりが2時間あまり爆睡してしまったようだ。ルイの散歩と夕飯の時刻が過ぎて6時近くになっていた。家人を迎えに向かわなくなくてはなならない。急いで夕ご飯を作ってやったのに、ぼくの出かける支度を見て三分の二ほどで食べるのをやめて玄関にいってしまった。
☆圧倒的に不足している運動量
家人は、ルイを「しつけ教室」に入れるつもりですでに予約をすませている。そこまでしなくても思っていたが、一日一緒にいてぼくも「しつけ」の必要性を痛感した。本来なら、飼い主がしつけてやるのがいいのだろうが、シェラを連れてきたころと違って、もはや自分の根気に自信がもてない。手っ取り早く、教室に入れて教育してもらうほうがありがたい。
ひとつには、コーギーという犬種がもつ運動量を消化させてやれないことも一因だろうと思う。絶対的に運動量が足りていない。もっと、走りたいのだろう。そんなストレスやら、屋外で遭遇するさまざまな事象代わりに家の中でいたずらして刺激を呼び込んでいるのではないかとぼくは思えてならない。
やっぱりコーギーはフィールドにこそふさわしいわんこなのであろう。
昼間は牛を追い、夜は納屋でネズミの番をするような働きものなのである。このブログで何度も書いてきたが、ひたすらおとなしかったむぎでさえ、キャンプへいくとテントの周囲をパトロールしたり、テントの出入り口から半身を外へ出して番犬をやっていたくらいだ。
☆破壊獣のルイがどこまで変われるのか
ルイのしつけ教室は予約が詰まっているため、5月の半ばまで待たなくてはならない。どんなわんこになって戻ってくることだろう。
シェラのときは苦労せずにしつけができた。「つけ」など一回で憶えてくれた。むぎはぼくが何もしなくてもシェラを見て憶えてくれた。唯一、「つけ」だけがぼくの左ではなく、右についてしまったけど。
そんなことを思い出しながらルイを探すと、ぼくの足元で横になって寝ている。いたずらせずにこうやっていてくれると実にいい子なのだが……。
やがて、いたずら小僧時代を懐かしむ日がやってくることも承知している。悪ガキのルイの現在(いま)を、あとひと月かもしれないけど、ぼくはせいぜい楽しんでおこうと思う。
来年のいまごろは、「おい、ルイ、もっとなにかやれよ!」と、ぼくが逆にルイにいたずらをそそのかしているかもしれない。
いや、3歳を迎えるまでは、なんとか突貫小僧ぶりが健在だろうと思う。しつけ教室のおかげで「破壊獣」の皮を脱いでくれればそれでいいと思うのだが、そう都合よくいくかどうか、あまり当てにしないでおこうと思う。