愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

ルイとぼくとの猛暑異変

2012-08-29 22:20:14 | ルイとの日々

☆夏バテ、夏太りの日々
 日々の暑さに、ルイよりもぼくのほうがバテ気味である。出勤時のウォーキングもほとんどやっておらず、このところ、ベルトがきつくなってしまった。夏痩せならぬ夏太りに悩む日々である。
 8月の第二週と第三週は、ミーティングなど仕事の予定がほとんどなかった。だが、その分、日ごろからの疲れがドッと出た。家に帰り、食事を終えるとまもなく寝てしまう毎日だった。何かをする意欲が湧かず、このブログの更新もままならないまま過ていった。

 例年をしのぐこの暑さに、ついついシェラやむぎのことを考えてしまう。むぎは暑さにやられて命を落とした。暑さに弱かったシェラは、幸いにして寒い季節に黄泉へと旅立つことができた。ここへきて、散歩から帰ったあと、暑さにあえぐルイの様子にぼくも家人もナーバスになってしまうのは、一年前のあの日、むぎがあっけなく絶命したときの姿が瞼に焼き付いているからだ。
 
 ルイはそんなむぎよりも確実に暑さに弱い。たぶん、シェラと同じくらいだろう。朝の散歩の途中でヘバりはしないが、帰ってくると玄関でへたり込み呼吸を荒げている。そんな姿のルイを見ると、つい、あの日のむぎを思い出して緊張する。いまはまだ若いから往年のシェラのように散歩中に座り込んだりしないが、散歩のときはできるだけ日向は避けて歩いているし、距離も短くしている。


☆ルイちゃん、痩せたんじゃない?
 頭痛のタネは、この夏場になってから食欲が落ちたことだ。一日二度の食事のいずれかをきれいに完食することもあるが、まったく食べないときもある。ひどい日は二度ともほとんど食べない。たいてい、全部食べきらないで残している。
 家人がルイの目の前にエサを出すと身を翻して逃げることさえあるくらいだ。家人がドライフードに、牛肉を混ぜたりとプラスアルファーで様々な工夫をしているけど、喜んで食べてくれるとはかぎらない。

 シェラやむぎは、散歩から戻るとキッチンの前に並んで座り、家人を見上げてご飯をもらうのを待っていた。だが、ルイはあまりにも違う。「お願いだから食べて!」と手で食べさせようとする家人に、「無理強いするなよ。腹が減れば食べるから」とぼくに対して、「そんなこといったって、食べなければ体力が落ちちゃうでしょう」と家人も引かない。

 仲のいいご近所さんから、「ルイちゃん、痩せたんじゃないの?」といわれて家人はますます気にしてしまった。「痩せたわけじゃない。成長して胴長になったのと、顔が長くなっただけだ」とぼくは楽観している。肋骨を触っても痩せた実感がないからだ。
 シェラだって、パピィのときは丸顔だったのに、半年過ぎあたりからスルスルと顔が長くなっていった。いまのルイもそれと同じだとぼくが説明しても彼女は信じようとしない。。

 何よりも、毎晩、ぼくが帰るまでは、どこか身体の具合がわるいんじゃないのかと心配になるほどルイはおとなしく寝ているそうだ。だが、ぼくの顔を見たとたんにたちまち悪ガキわんこに変身し、ぼくがおちおち夕飯も食べられないほど暴れまくるのだから体調不良であるはずがない。「きっと、あなたが帰ってくると暴れるから痩せたんだわ。あんまり、暴れさせないでよ」と、今度はぼくのほうへお鉢がまわってきた。


☆お医者さんからの衝撃の言葉
 食事が終わり、家人の制止もきかずにぼくがソファーで爆睡してしまっても、ルイはしばしおもちゃをくわえてきて「遊ぼう! 遊ぼう!」と攻撃してくる。暴れさせているのはぼくではない。ルイが勝手に暴れているだけである。そんな元気なルイはいまだけだとわかっているだけに、ぼくは怒らないことにした。
 堪忍袋の緒が切れた家人が、「いいかげんにしなさい!」と怒る声が遠い意識の果てで聞ききつつ、ぼくはしばしの眠りにつく。

 先の日曜日、フィラリアの薬やノミ、ダニ用のフロントラインをもらいにクリニックへ出かけた。思いあまって家人が院長先生に相談した。
 「食べてくれないんです。痩せたし……」という家人の話をルイの身体を撫でながらニコニコして聞いてくれた先生の「大丈夫ですよ。むしろ、ポッチャリしてますから。体重も13.58キロありますしね。ここでとめましょうね。14キロを越えないようにしてください」という判断に、家人はひと言もなかった。

 あんがい、ルイはこれ以上太らないように自分で管理し、ダイエットに励んでいるのかもしれない。餌を出されて逃げるのは、まさかとは思うが、これ以上、身体が重くならないための自己管理ではないだろうか? そうだとしたら見上げたものだ。
 夏バテしながらも夏太りのスパイラルまっしぐらのぼくは、つつしんでルイを見習わないと……。



洗ってもきれいになった実感のないルイの不思議

2012-08-06 21:19:54 | ルイとの日々

まだ少し湿っている洗った直後のルイ

☆暑くて外出できないから……
 昨日の日曜日、あまりの暑さに外へ出る気が起きず、久しぶりにルイの身体を洗ってやった。この一年間で本格的に洗ったのはこれで二度目である。身体を蒸しタオルで拭いてやってはきたが、こまめに洗ってはこなかった。

 ルイを連れて出ると、逢う人に、「きれいな毛並みですね」とか「いい毛並みですね」と頻繁にいわれる。飼主のぼくたちはルイが特別きれいな毛並みをしているという認識はないが、いわれてみると、たしかに汚れを感じない毛並みである。ついつい、洗うのがおろそかになっていた。
  
 むぎとちがってルイの毛並みはカールのまったくない毛質で、しかも、皮膚に近いほうが白っぽいので全体にふんわりした色合いに見える。しかも、毛先がきらきら光るのでなおさらきれいに見えるらしい。

 昨日、風呂場で洗ったときも、シャンプーの泡は純白で、汚れをまったく感じなかった。洗い終わり、乾燥したあとも、「きれいになった」という実感がない。まったくもって「洗い甲斐のないわんこ」である。


洗う前も洗ったあとも目に見えては変わりない(洗う前日)

☆顔が濡れたってへっちゃらさ
 シェラは洗われるのが嫌いだった。晩年は、それこそ悲痛な声を上げて、まるでぼくが虐待しているかのようだった。動揺し、心配したむぎが、自分が引きずり込まれるリスクを承知しながら風呂場の前にきていたくらいだ。

 シェラの次にむぎを洗ってやるのだが、むぎは身体をカチカチにしてぼくのなすがままだった。二匹に共通していたのは、首から上、つまり、顔が濡れるのを嫌った。少しでも濡れると、「殺される~~~~っ!」といわんばかりに悲鳴を上げた。だから、顔は濡れタオルで拭いてやるだけだった。

 ルイは、顔が濡れても平気とはいわないまでも、ほとんど動じない。「いやだなぁ」といわんばかりに顔をそむける程度である。身体が濡れるときの「いやだなぁ」と同じレベルだった。
 濡れた身体を念入りに拭き、ドライヤーなどかけずに湿ったままで部屋へ戻すと、たちまちダッシュ&ダッシュがはじまった。こうして部屋の中をやみくもに全力疾走するのは、シェラも同じだった。


外へ出ればやっぱり汚れるはずだから……(洗う前日)

☆やっぱりこまめに洗ってやろう
 エアコンのきいた部屋の中で、ルイの濡れた身体は早々と乾いた。「え、どこを洗ったの?」という毛並みである。これがむぎだったら、胸の毛が綿毛のように真っ白になって、しかもふんわりしてそれは可愛かった。ルイも胸の毛は長いけど、直毛なのと、骨格の形状がむぎとは違うのできれいにふんわりとしない。

 むぎもシェラも胸の形状は丸かったのに、ルイの胸は尖っている。これはメスとオスでは骨格の形が違うのかもしれないが、不思議なので今度クリニックへいったときに訊いてみようと思っている。
 
 夕方、出かけた先でまたしても別々にふたりの方から、「きれいな毛並ですね」「いい毛並ですこと」と褒められた。今回は洗った直後だったので、素直に「ありがとうございます」と答えることができた。これまでだったら、「ぜんぜん洗ってなんかいないのですよ」とよけいなことをいっていたのだが……。
 これからは、こまめに洗ってやろうと思う。なんせ、ぜんぜん手がかからないのだから。



むぎのおデブな身体がなつかしい

2012-08-04 11:58:38 | ルイとの日々

ますますわが物顔のルイ

☆ルイが痩せてしまった? 
 ルイが痩せたと家人が心配してひと月ほどになる。食欲に波があり、一日二回の食事を、ときには、まったく食べないことも珍しくない。朝の分を食べなければ夜は食べているので、ぼくはさほど心配していないが、それでも、その日の夜でさえ完食せずに少々残していることもある。近所の親しい方から、「ルイちゃん、ちょっと痩せたんじゃないの?」といわれてから、家人の不安は一気に高まった。

 ぼくもルイの体形の変化は感じていた。胴がズルリと長くなった実感がある。痩せたのではなく成長しただけだと思っている。たしかにほっそりしているが、病的な痩せ方ではないし、何よりも毎晩、元気そのもので疲れて帰ったぼくに遊ぼう攻勢を容赦なくかけている。いったん遊びはじめたらとどまるところを知らないスタミナである。
 
 息切れしても5分か10分の休憩で復活して挑んでくる。こちらがヘバってしまうと、猛ダッシュがはじまって、もう止まらない。午前1時過ぎているというのに、コードを引っかけて電気スタンドは倒す、床に置いた花瓶は転がすで始末におえない。


なんかいたずらしてやりたいんだけど……

☆暴れ過ぎて太れないのかな 
 先だって、家人が気づいた。「ルイが痩せたのは、毎晩暴れすぎているからだわ」と。
 そうかもしれない。痩せたというより、太らないでいてくれるのは夜ごと暴れているからだろう。運動量がハンパじゃない。ただ、ときおりの食欲不振の説明にはならないが、あれだけ暴れたら消耗も激しいと思う。

 シェラやむぎの食欲が旺盛だっただけに、ルイが食べることに貪欲じゃないのが悩みのタネになる。なんとか食べさせようと、ときにはドライフードを変え、毎回、ペーストのフードをからめ、肉汁で味つけしたり、ご飯を混ぜてやったりと変化をつけているが、それでもまったく口をつけないこともある。

 自分のエサを放置しているのに、ぼくたちの食事にやってきて、テーブルに前足をかけて「ちょうだい!」とねだったりするので家人はますます混乱してしまう。「腹が減りゃ自分のエサを食べるから気にするな」とぼくは静観している。


やっぱりむぎはやさしい子だった

☆あの体形はむぎと同じだ 
 客観的に見れば、ルイの現在の体形は正常だとぼくは思う。シェラもむぎも太っていたし、家人は犬も猫も過保護のあまり太らせてしまった前科がある。それに、コーギーは太りやすい犬種で、たしかに近所のコーギーの多くが太り気味でルイのような正しい体格の犬はあまり見ない。そんなコーギーを見慣れてしまうとルイが痩せて見えてくる。

 昨日の夕方、家に向かう途中、バスの中から散歩途中のコーギーを見かけた。首のうしろの大きな白い毛が目についた。「妖精のサドル」と呼ばれているそうだが、むぎはルイにはほとんどないこの襟毛が大きく、あざやかだった。
「あ、むぎと同じだ」
 大きさもむぎのように小ぶりである。そして、何よりもむぎを彷彿とさせてくれたのは、そのおデブぶりだった。上の写真のむぎの持ち重りする身体の感触がぼくの腕によみがえる。

 その太り気味のコーギーが見えなくなったあともぼくは背後へと流れていく窓外の風景に目を向けたままだった。懐かしさと寂しさが入り混じって目がかすみはじめていたが、嬉しさに口元もゆるんでいた。