愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

破壊獣ルイの勝手気ままな日々

2012-07-25 22:50:45 | ルイとの日々

☆ベッドへきても遊びたがる 
 このところ、ルイがぼくのベッドへ乗ってきて寝ることを憶えてしまった。最初は、ぼくが寝てからそっと上がってきて寄り添って寝ていたのだが、昨夜などは、ぼくが寝ようとするのを見ていたのだろう、いつのまにかさっさとベッドに上がって待っていた。

 ベッドで寝るのに慣れていないので、まだ、どうしていいのかわからないようだ。最初はぼくの腕に貼り付いていたがすぐに足元へ移動した。少しでも足を動かすと、「動くな!」とばかり軽く噛みついてくる。まだ、遊んでいるつもりなのだろうか。背中を向け、足もルイから離したらたちまち深い眠りについた。

 次に目が覚めたのは家人の声のせいだった。時計を見ると明け方である。ルイが唸っていて、家人はそれをやめろといっていた。窓も開けてあったし、きっと、外からきこえてくる異音にルイが反応しているだけなのであろう。
 ぼくにはルイの唸り声よりも、「ルイちゃん、やめて」という家人の声のほうがよほどやかましい。ルイの声も家人の声も知らないそぶりでぼくはまた眠りに戻った。


☆シェラやむぎも冬だけのベッド 
 シェラもむぎも気が向くと、上の写真のようにぼくや家人のベッドの上で寝ていた。だからといって一緒に寝るわけではない。冬だけは、寒がりのむぎが家人の布団に潜り込んでいったりしていたが、真冬以外、ぼくたちが寝ているベッドの上で一緒に寝ることはなく、どこか涼しい場所を探してそちらへいっていた。

 犬たちをベッドに乗せるのは不衛生だし、毛が抜けるので避けるべきだというのは承知しているが、シェラにもむぎにも容認してきた。彼らが近くで寝ているだけで幸せを実感していた。いま、ルイがいてくれるだけで満ち足りた気持ちになれる。

 シェラもむぎも、ぼくが手の伸ばして身体に触るのをあまり喜ばなかった。むしろ、嫌がっていた。触るとさっさとどこかへいってしまった。そりゃそうだ、ゆっくり眠れないからだ。
 いずれ、ルイもそうなるのだろうが、いまはぼくにぴったり密着して寝てくれるが、暑さが夜も続くようになったらたちまちどこかへ逃げていくだろう。


☆役に立つわんこだと思ったけど 
 家人によると、昼間のルイは実におとなしい子だという。たいてい寝ているし、起きてもいたずらや悪さをするでもなく、静かにしているそうだ。それが、ぼくが帰ってくるとたちまち一変する。おもちゃをくわえて走っているうちは実害はないのだが、次に何をくわえてくるかわからないから油断できない。昨夜など、キッチンへ入り込んでタマネギをくわえてきた。家人の油断である。ぼくの鞄から書類を引き出し、ベリベリに引きちぎっていたのも何度かある。むろん、ぼくの油断である。

 最近の手ひどい被害は、ぼくが気に入っていたボタンダウンの綿シャツの背中を見事に破いていたことだ。それと気づかずに家で着ていた。
 ルイが背もたれの布地をベリベリに破いてしまったのでソファーを捨てて以来、わが家にはソファーがなくなり、ぼくは眠くなると床で横になって寝ている。先の週末に家人とソファーを求めて町田から横浜界隈の家具店をのぞいてまわった。ルイがいたずらしないようにと、レザーのソファーを探しているが、レザー製のソファーを破かれたら……と思うといまひとつ決断できないでいる。

 いまや破壊獣と化したルイである。何を破壊してくるかわかったものじゃない。
 最近、ぼくがいつも鞄に入れている小さな薬箱がある。中には目薬、胃腸薬、軟膏などが入っている。それがある日、忽然と消えた。ルイがときどき鞄の中から引きずり出していたので犯人はルイじゃないかと疑ったが、それにしては破壊された残痕すらなかった。
 それが、一昨日の朝、突然、どこから咥えてきたのである。見つけたのは家人だった。彼女はてっきりルイがぼくのカバンから引きずり出したと思っていたようだ。どこか物陰から見つけてきたのだろう。

 ルイにおやつを見せて薬箱を交換しようとしている家人を見ながら、「へえ~、ルイでも役に立つことがあるんだ」とぼくが感心していると、ルイはたちまち箱の中身をばらまき、ぼくの顔をちらりと見て、箱だけ咥えて走り去った。やっぱり悪いヤツである。


むぎの一周忌とルイの誕生日の夏

2012-07-19 22:27:44 | わが家のわんこたち

☆予定外のキャンプ 
 先の連休を利用して長野の八千穂高原へキャンプに出かけた。
 まったくの予定外のキャンプだった。梅雨の真っ最中だし、家人も土曜日に予定を入れていたので三連休をぼくは家でのんびりするつもりでいた。金曜日の午後になって17日にあるはずだった大事な社内会議がキャンセルになった。それなら17日に夏休みを取って二泊四日のキャンプができるじゃないか。すぐにインターネットで現地の天気を調べた。18日は雨の予報だったが15日から17日は理想的な夏のキャンプ日和である。つまり、快晴というよりは曇り混じりの晴れだからだ。

 早速、家人にメールを送った。
 同時に、以前、この三連休にキャンプを誘ってくれた家人の従姉夫婦にも声がけすることにした。従姉の旦那はことのほかむぎをかわいがってくれたし、むぎもとってもなついていた。はたして、従姉たちも17日をからめってもいかれるという返事がきた。

 ルイにとっては5月の連休に続き二度目のキャンプである。キャンプのために買った折りたたみのケージを装備リストから外した。今となってはよけいなものを買ってしまったものだ。
 たった一度のキャンプのためのケージとなった。いまのルイは、もう、そんなものは必要なくなったし、何よりもケージに入れないほど成長してしまった。


☆涙がとまらない 
 いつもは中央道の須玉経由でいく八千穂高原だが、今回は八王子ICで乗ってすぐ上野原までの渋滞に引っかかり、これを抜けるのに3時間かかるというので、八王子JCTから圏央道を使って関越道-上信越道経由でいくことに変更した。

 佐久ICからキャンプ場までの道はシェラやむぎの思い出にはあまり結びつかないというのに、いつしかぼくたちはシェラの最期の様子を思い出し、むぎの突然の死を思い出していた。

 今月8日はむぎの一周忌だった。1年経ったなど信じられないほどあの日のことは鮮明に記憶している。むぎの命日はむぎの思い出を語り合って過ごしたが、大きな悲しみに見舞われることはなかった。だが、キャンプ場へ向かうクルマの中でぼくたちはシェラとむぎの思い出に泣いた。あの子たちとの日々がどれほど幸せだったかをいまさらながらにしのんで悲しみを新たにしていた。

 いま向かっているキャンプ場も、家人は、もし、ぼくとふたりだけだったらいかれないはずだった。幸いにして家人の従姉夫婦がつきあってくれたので、「それなら気もまぎれるからいかれるかな」ということで決めたのである。

 5月、7月、そして、9月、10月のキャンプはいつもシェラとむぎが一緒に八千穂高原だった。ときには8月も何度かきている。ぼくたちがいちばんたくさん世話になっているキャンプ場であり、どこよりもシェラとむぎの思い出が詰まっていた。


☆むぎとシェラ、そして、ルイで明け暮れた 
 むぎが去年の7月に逝った直後、シェラを伴って訪れて以来である。あのときは、掲示板で知り合って9年の長いおつきあいになるわんこ連れキャンプ仲間のおふたりと従姉夫婦がむぎの追悼キャンプにつきあってくれた。
 正確なところ、あれは追悼キャンプではなかった。従姉夫婦もそうだが、ふたりの仲間は、ぼくたちを励ますために姫路と飯田から駆けつけてくれたのである。

 あのときのキャンプでぼくたちは、むぎを喪ったシェラの寂しさを知ることになる。キャンプのときにだけ使っていたわんこ用のベッドを、テントの中でシェラが引っかき、くわえて振り回していると家人に聞いた。
 家に戻ると、いつもむぎがいた場所のカーペットがシェラが引っかいたのだろう、激しくめくれているのを目にして息を呑んだ。どちらもむぎのにおいがついていたはずだった。あきらかに、シェラはむぎを探していたのである。

 7月の次は9月に清里のキャンプ場へ出かけた。例年なら11月と4月にしかいかないキャンプ場だった。ぼくたちとシェラだけの寂しいキャンプだった。ぼくたちはただただぼんやりとして長い一日を過ごした。
 翌月の10月にルイがやってきた。まもなく、シェラのガンが見つかり、キャンプどころではなくなった。そして、今年2月にシェラが死んでしまった。清里がシェラとの最後のキャンプになった。


☆いまはルイがいてくれる
 1歳を迎えたルイを連れてやってきたこの夏の八千穂高原を、ぼくはシェラやむぎの代わりにルイを連れて散歩した。渓流のほとり、巨木の下、駒出池の水辺……いく先々でぼくはルイにそこでかつてシェラやむぎがどうしていたかを話して聞かせた。
 最初は、ぼくの思い出のための散歩だった。もう、シェラもむぎもいないキャンプ場を、いまはルイが元気に走っている。やがて、そんな風景をぼくはなんの違和感もなく受け入れていた。

 何から何まで予定外のキャンプではあったが、幸い天気にも恵まれ、シェラやむぎの思い出にも浸ることができた。これからは、ルイとの楽しい思い出づくりに楽しみを見つけていきたいと思う。


夏という悩ましき季節

2012-07-02 22:37:34 | ルイとの日々

☆たっぷり遊んでやれなくて 
 このところ、仕事に追われてルイをたっぷり遊んでやれないでいる。忙して時間が割けないというわけではない。やたら神経を使う案件が重なって思いのほか消耗してしまい、家に帰ってからルイの相手をしてもそのパワーにつきあいきれないのである。
 
 週末もクルマにルイを乗せて出かけ、公園へいって遊びの時間を作ってはいるが、休みの日にも何かと用事があってゆっくり相手をしてやれない。昨日も家人の買い物につきあって朝から出かけたものの、午後から雨になってしまい、行く先々の駐車場でクルマから出してトイレのために短時間歩く程度で終わってしまった。

 ふだんは、会社から帰って玄関のドアを開けるとそのドアの向こうにルイが立っている。むぎのように吠えたりせず、無言で跳びついて「とうちゃん、おかえり。うれしいよ」といって(?)くれる。相変わらず、ぼくがいなければ、家人とふたりきりの家ではおとなしいままだという。そして、午後8時近くなるとさっさと玄関へ出て、ぼくの帰りを待っているそうだ。

 ぼくが着替えている間もまとわりつき、尻尾のないお尻を振って、ときおり、跳びつくので怒ってやるのだがまるで頓着しない。ぼくが食事をはじめるとテーブルに前足をかけてのぞきこみ、箸や茶碗を持つ腕をひっかいて、「ちょうだい」と催促してまたぼくに怒られる。


☆おとなしくぼくを待つ姿が不憫で 
 とうちゃんの食べ物はやっぱり何ももらえないとわかると、今度は自分のオモチャを咥えて食事中のぼくのところにやってきて、「父ちゃん、遊んでくれよ」と催促する。このときも「ダメ!」といえば、それほどしつこく要求せずに引き下がる。そういう意味ではまだ聞き分けがいい。
 引き下がったあとは、たいていテーブルの下でうずくまっている。ぼくの食事が終わっても催促にはこない。ただ、ぼくの様子を見ているだけだ。

 食後は少しゆっくりしたいけど、ぼくの顔をじっと見ているルイが不憫になって、ぼくは床に座り込み、「ルイ、おいで」と呼んでやる。ルイがおもちゃを咥えて走り寄ってくる。遊びモードにスイッチの入ったルイの動きは力強い。用心しないと圧倒されてどこかを痛めてしまいかねない。このところ完全燃焼の機会がないだけにルイのほうはすぐに沸騰点に達してしまう。

 ただでさえめざましくパワーアップしたルイの遊び相手は楽じゃない。ルイもフルパワーでくるから15分もするとお互いに息が上がってしまい、まずは休憩となる。ルイは水をがぶ飲みして突っ伏し、ぼくは床に転がって休憩する。

 ルイは5分もすれば復活して再び挑んでくるのだが、ぼくのほうが5分としないうちに気絶して爆睡モードに陥ってしまう。ルイもしかたなく寄り添うようにぼくの爆睡モードにつきあっているそうだ。
 先週は月曜日から金曜日までそんな繰り返しだった。途中で目が覚めると午前1時過ぎから2時くらい。風呂へも入らず、歯も磨かず、服だけ脱いで急いでベッドへもぐりこむ。


☆深夜の猛ダッシュにハラハラ 
 朝は、まず、ルイを連れて散歩に出かけるが、朝食の前にシャワーを浴びなくてはならないから20分ほどの通常コースで終えざるをえない。余裕があれば30分コース、40分コースを散歩することがあるのだが、変則の夜のおかげでそれもできない、これから本格的な夏を迎え、ルイは家人との夕方の散歩をたっぷりできないので朝をなるべく歩いてやりたいのだが、このままだとそれもかなわない。
 
 ぼく自身、梅雨で雨が降ったり、夏の暑い時期は駅までバスを利用することになるからわんことの朝の散歩は貴重なウォーキングである。できるだけ涼しい時間帯にまとめて歩いておきたい。それには、日々の仕事はなんともならないから、まずは「夕飯→気絶→爆睡」の悪循環を是正する必要がある。

 深夜、ぼくが気絶から復活してモタモタしていたりすると、部屋の中でのルイの猛ダッシュがはじまることがある。電気スタンドをひっくり返して壊すくらいならいいが、どこかへぶつかってケガでもしないかとハラハラしてしまう。

 しかも、午前2時とか3時近くである。次の週末は、なんとか用事をやりくりしてどこかへ連れて行ってやりたいと思っているのだが、晴れたら晴れたで暑い季節になってしまったのがなんとも悩ましい。