サッカーコートほどの大きさのものが
この大空400kmのかなたを
まっすぐ横切って飛ぶ。
その速度は秒速約5km。
もし地表で見れば、ていうか
見ることさえ叶わぬ速さである。
なにせ、ライフルの弾よりも速いのである。
地表がすでに夜で、その物体が
はるか上空で太陽の光を受ける時間帯のみ
地表からその姿が目視される。
国際宇宙ステーション ISS
世界の15カ国で運営管理する
この巨大な宇宙船の一角に
日本が持っている実験棟が
「きぼう」
と名づけられている。
このステーションの動きは
ホームページでも逐一公開されており
それによると本日の18時41分頃から
約5分間、大阪から見える空を
大きく横切るということになっていた。
日が暮れて1時間あまり。
400km上空では、まだ太陽も
地球の影には隠れていまい。
方角は南南西からやってくるはずである。
まさしく家の前の道は
南南西から北北東に通っている道である。
40分頃から外に出て見ていると
きましたきました。
道の先の方の空に小さな光の点が
現れたかと思うと
音もなくぐんぐん近づいてくる。
実は、今年のお正月の
明け方近くにも見られる機会が
あったのだが、
そのときゃ、何せ寒くて、寒くて。
それに、どっちみち曇り空だったので
見れずじまいに終わっていた。
そして、今日あらためてその機会が
やってきたというわけである。
それにしても、こんなに鮮やかに
くっきりと光の塊が
空を横切っていくのが見えるとは
正直、感動ものでした。
思わず、友達に
「空を見ろ。鳥だ、星だ、いや宇宙ステーションだ」
と電話をしてしまったくらいです。
その友達もしっかり見えたそうです。
(よかったねえ)
そう、それを言葉に表すと
まさに「希望の光」が
見えたわけですね。
こういう風に人々が言うことを
想定してJAXAさんは名づけたのかねえ。
あの「嵐」の桜井君もCMで
「あ、希望が見えた!」なんて言ってるしね。
ま、そんな俗な話はさておき、
たかだか、空を宇宙船が
横切っていくのを見るだけで
何故にこうも感動するのか?
って、心理学的、哲学的、人間学的に
考えてみた。(たいそうじゃ!)
星が流れてきたわけじゃない。
ただ単に、少し遠い、いやかなり遠い空を
飛行機が飛んでいるのと
変わりがないじゃないか。と割り切ってしまえば
それまでなのだが、やはり400kmものかなたを
初速と慣性力、遠心力、重力をバランスさせて
宇宙を旅している巨大物体が
まったく時間通りに
自分の見える空にやってきて
また空のかなたに消えていくというんだから
人間てやるじゃん、みたいな
感動をおぼえるんですかねえ。
地表付近は、すかしてみる空気の層も厚いので
地平線から見えることはない。
かなり上ったくらいから徐々に
輝きを増し始め、また
地表近くになったら、
徐々にフェイドアウトして
消えていくから、
実質見えるのは2、3分くらいです。
それにしても、本当に音もなく
すごいスピードで跳んでいく姿は
まるで流れ星のスロー再生のようでした。
願い事もいっぱいできるってもんだ。
そして、どうも天候がやばそうだが
空が晴れていれば
あさって18時24分より、西南西から
北東まで、そうやなあ
doiron家から言えばちょうど海の方角を
仰角46度くらいで
再び天空を横切るはずである。
通勤の合間
トレーニングの合間
お買い物の間にちょこっと空を
見上げてみることを
おすすめいたしま~す。