恐るべし近江商人の才覚の巻
ジダンが海と勘違いするほど大きなびわ湖。
それもそのはず、対岸は
春霞に隠れてはっきり見えていません。
で、その中ほどに、
人が住む淡水に浮かぶ島で
日本最大の「沖ノ島」があります。
雨が降った時の予備練習日を
翌日曜日に充てていましたが、
前日にしっかりと予定通りの練習ができたので、
その日は観光にあてることにし、沖ノ島に渡航しました。
宿の手配で宿泊者を沖ノ島に連れて行く
クルージングツアーがありましたので参加しました。
公共の渡し船もあるのですが、
湖岸の見所も合わせて回ってくれるので、
お願いすることにしたのです。
さすがに近江商人。
心をくすぐる商売が上手です。
乗ったのがこの舟。
どわー、「普通丸」とは~と思ったのですが、
善通丸でした。
途中、伊崎不動尊の沖をめぐっていきます。
ここは、琵琶湖に13mも突き出た棹の先端から、
7m下の琵琶湖に飛び込むという行事で有名です。
毎年8月1日に比叡山の僧侶たちが飛び込むそうです。
近江商人は、値下げをするときに、
「伊崎の棹から飛び込んだつもりで・・・」
と言ったとか言わなかったとか。
(絶対言ってないと思います)
沖ノ島の住民とみられる船頭が
舵から手を放して解説をしてくれます。
比叡山の僧侶には千日回峰を満業した
「阿闍梨」と呼ばれる僧侶がいる
というくだりでは、
「長年トレイルをやってるわしも
数えたらある意味阿闍梨かも」と
ジダンはつぶやいておりました。
風貌はしっかり阿闍梨です。
渡った沖ノ島は近江八幡市に所属しています。
25年度は全校生徒が9人だった
小学校や山の中腹にあるお寺を、
自転車が通るのがやっとというような
路地を抜けて見て回ります。
そういえば、ここの島民は
やたら三輪自転車に乗っています。
高齢化しているんでしょうねえ。
おお~、消防は舟です。
おお~、トンビが乱舞しています。
おお~、3色のしだれ桜です。
おお~
猫はもうええ加減にしてちょうだいと言いたげでした。
25年度のこの島の人口は330人。
半漁半農の暮らしだそうです。
路地裏で見かけた魚の調理をされていた
お母さんと話をしました。
これは「イサザ」と言われる魚だそうです。
島の中心部をぞろぞろ歩いて、
港に戻った時に
お土産の屋台が出ていました。
そこでイサザの佃煮が売られてました。
ん?沖島よそものコロッケなる看板が・・・
これは買わなくてはと思ったのですが、
出航の時間が迫っていました。
注文してから20分かかるそうです。
う~ん、よそものにはなかなか食べられません。
近江商人の陰謀がこんな離島にまで・・・
残念!
帰りの船はわざわざ遠回りして、
沖ノ島が仏像の寝姿に見える
という位置まで回ってくれました。
なるほどねえ。
ジダン阿闍梨も頷いておりました。
陸に戻ってからは、
日曜夕方の渋滞を避けるべく、
早々に帰路につきました。
あ、そうそう途中で寄ったお土産屋さんでは、
こんなものがあったので、ジダンに勧めておきました。
doironが買ったのはこんな巾着袋。
「刑務作業所製品」のお店で売られてました。
何でも商品にしようという
近江商人の心意気を感じる商品です。
(それにしても、「獄」「PRISON」とは
ちょっとブラックですねえ)
さて、今回の旅の各所で
ヒコニャンで可愛い子ぶりながらも
陰謀の限りを尽くして
影のように付きまとっていた近江商人。
その近江商人の行動哲学で
有名なのが「三方よし」という考え方です。
商売というものは売り手の都合だけで
商いをするのではなく、
買い手が心の底から満足し、
さらに商いを通じて地域社会の発展や
福利の増進に貢献しなけりゃならん
というものです。
「売り手よし、買い手よし、世間よし」という考え方です。
今回の二日間、いろいろと
近江商人には翻弄されましたが、
終わってみれば
「ランよし、バイクよし、観光よし」
のまさに「三方よし」の合宿だったことを考えると、
近江商人の才覚たるや
ただ者ではなかったな
と感心しつつ、ドジ旅日記近江商人の陰謀編めでたくお開きです。
次のドジ旅は秋になると思いますが、
日々のブログの中で
ジダンブログとの気まぐれコラボ企画
「泉大津の自然ほっつき百選」
も始まりますので、そちらもよろしくお願いします。