え~っと、関係者の方より無料券をいただいたので、
大阪市立美術館で6月1日まで開催されている
特別展「山の神仏」を見に行きました。
「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録10周年記念事業で、
吉野・熊野・高野の山の神仏を
集めて展示してあるとのことなので、
これはたとえ無料券が無くても見に行かねばなりません。
JR天王寺駅から
こんな貼り紙が貼られている地下街を抜け、
天王寺公園の方に行くと、
何やら陽気な音楽が聞こえてきました。
昔はこの公園でむちゃくちゃなカラオケ大会や
着物を着た人がわけのわからん演舞をしたりしていましたが、
有料になってからは姿を消したか、
または場所を替えたのか知りませんが
もう今はいないはずです。
聞こえてきた賑やかな音楽の音源は
これもまた6月1日まで開催されている
こんなイベントからでした。
ふむふむ、ドイツビールの祭典
「オクトーバーフェスト」ですか・・・ん?
オクトーバー?季節外れてるやん!
と思ったら、上の方に
「今年は5月に開催」と書いてありました。
だったら「メイフェストにせーよ」と
この看板の前で何人の大阪人が突っ込んだでしょうか。
「ドイツもコイツも乾杯や」
とシャレで書かれてもありましたが、
もう全くこのイベントのネーミングの大胆さと言うか、
まあええやん的発想には
さすがに「ドイツもコイツも完敗」ですな。
美術館の券があると、
入場が有料の公園の中も
ただで通りぬけていくことができます。
この公園内には多分有料になってからは
初めて入場しました。
せっかくなのでちょっと観察しつつ行きましょう。
これはフェストの様子。
開店前でした。
入ったところで、奇抜なライオンさんや
シマウマさんがお出迎えです。
そうです、ここは市立動物園の
入園コースにもなっているのです。
芝生には若干脚の短いフラミンゴさんもいます。
おお~、カバさんが立っています。
どうせなら逆立ちしといて欲しかったなあ。
馬さんはメリーゴーランドでお仕事中です。
突き当たりを右折して
一般道を高架の歩道で越えた所に
大阪市立美術館があります。
開催中の特別展の看板前でパチリ。
この美術館は立派な建物です。
たぶんdoiron邸よりも立派でしょう。
それだけに今の市長なら
絶対建てることはありませんな。
機嫌よく撮影していますが、
写真を撮れるのはこの中央ホールまで。
当然のことながら、展示物は撮影禁止です。
それに展示のことも
あまり詳しく書いてはいけないんでしょうね。
加減しつつ書きます。
二階が熊野の展示です。
そこから回りました。
熊野古道沿いのこれまで歩いたお寺や
これから歩く道にある神社やお寺の所蔵品がずらり。
なので今、熊野古道を歩いても、
これらはそこにはおられない
ということになるんですね。
展示はやはり、
熊野古道の最終目的地である
熊野三社のものが多かったですね。
曼荼羅図は見ごたえありました。
勉強になったのは、
那智には経塚が多くあることと
「熊野権現影向図」でみた影向の様子。
「影向(ようごう)」とはどういうものだろう
と思っていたのですが、
絵には半身が雲に覆われて
姿を見せている熊野権現の様子が描かれていました。
昔の人の「影向」のイメージは
こんな感じだったのでしょうか。
1階の吉野の展示コーナーでは、
蔵王権現(2010年11月28日のブログ参照)と共に、
「勝手明神」の姿が多く描かれてました。
長尾街道で見た「勝手明神」の
道標の主の姿を初めて見ました
(2014年4月2日ブログ参照)。
記憶の点と点がまたここでもつながりました。
高野は先日、
護摩壇山に行くときに
通ったところ。
やはりなんといっても密教の聖地です。
神秘的な展示が多かったですね。
最近は熊野古道や昔の旧跡を訪ねて歩くことが多いだけに、
興味深い展示群でした。
平日にもかかわらず、
大勢の人が押し寄せており、
中には熱心にメモを取っている人もいたりして、
こういう世界に興味を持っている人の
多さにあらためて驚いた美術館めぐりでした。