ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

アンモナイトとたわむれた 1

2015年04月11日 21時31分09秒 | ウォーキング

ドーナッツはおいしいけどなあ、
クリームだけじゃなあ。
やっぱり「餡もないと」

ということで、今日は
3億5千万年前の
「アンモナイト」に会う旅をしてみましょう。

アンモナイトは年代を示す示準化石として
重要な役割を担っています。



日本では北海道が世界的にも有名な産地になっていますが、
兵庫県淡路島南部や
萩往還レースでおなじみの
「美祢市」でも産出されます。

石灰岩の産地だからね。
そうです、化石は石灰岩の産地で
見られることが多いのです。

よく外壁や内壁に使われる
大理石や石灰岩ですが、その中には
化石が紛れ込んでいることがあります。

それがフズリナや単純な藻類だったりすると
ただの模様に見えたりするのですが、
アンモナイトは違います。

大きならせん状の渦巻を作り、
その中が小さな隔壁で区切られて
小部屋がたくさんあるような構造になっているから、
化石になって残っていたりすると
一目瞭然でそれとわかります。

で、その化石を淡路島まで見に行った
かというとそうではなくて、
都会のど真ん中の建物の壁に潜んでいるのを見に行ったのです。

行ったのは2箇所。

ひとつは大阪駅です。

大阪駅というと、
電車の発着本数が新宿駅に次いで
全国で2番目に多いという巨大駅です。

最近はルクアやグランフロントなどの商業施設とくっついて、
どこまでが駅なのか商業施設なのか
わからないような巨大迷路的施設になっています。

中央コンコースの床に施されてある
こんな迷路どころではありません。



さすがに混雑したコンコースで
これを歩くのははばかられます。
オツムの性能を疑われるでしょう。

そんな大阪駅の化石注目ポイントが、
中央コンコースの中央から北口寄りにある
茶色っぽい石で飾られた柱です。

わかりやすいと思います。

ところが、わかった、じゃあ見てみよう。
とそうは簡単にいきません。
そのあたりの柱には、
たいてい待ち合わせをしている人が
もたれかかっていたりするのです。
そのような人々を避けて発掘をしないといけません。
どうしても排除しないといけない場合も
ありますが、なかなかテクニックを要します。

例えばそこに立っている人が、
清楚な感じのあまり人擦れしていない
お嬢様風の女性だったりすると

「ごめんな、待たせたね

と言いながら近づいていきましょう。

さっと素早くどいてくれます。

化粧濃いめの派手派手系で
まつ毛ぱさぱさのおねいさんには、
すぐ横に壁ドンし、
「君の美しさに目が回りそうだよ、愛しのアンモナイトちゃん
と優しくいってやればいいのです。

きっと睨みつけて去っていくでしょう。

しかし、賢明なdoironはそんなことはしません。

人のいない壁につかつかと歩み寄って、
上から下までなめまわすように調べます。
そして発見したらおもむろにカメラを取出し、
脇を閉めてカメラマン風に撮影するのです。
この時コソコソするのは厳禁です。
堂々とやりましょう。
おれは「撮り鉄」ではなくて「撮り柱」なんだと
誇りを持って、今話題の「粛々と」取り組みましょう。

ただし「いいよ、いいよ、その巻き具合」
なんて言ったりはせず、あくまで無言です。

駅の場合、思わぬところを撮影している
鉄道ファン、いわゆる鉄男クンが散見されます。
鉄男クンといっても、
実は電車だけでなく、
非常に細部にこだわるマニアも
おられるようなので、駅構内で
壁に向かってシャッターを切ってても
意外に世間の目は寛容なように思います。

トライアスロンやウルトラマラソンをしていた昔は
よく「鉄人」といわれましたが、
ここでは「鉄男」ならぬ「鉄爺」と化すのでありました。

そうして撮った写真がこれ。



直径は10cm位でしょうか。

そしてこれは小さなもので直径3cm位。



あ、あんな高い所にも大きなやつが潜んで
駅を行き交う人々を見下ろしています。



そしてこれは化石化するときに
いろんな苦労をしたんでしょうねえ。



外形がギザギザです。

あっ、こんな子持ち?のアンモナイトも潜んでおりました。



リクルートファッションに身を包む人々が
多く行き交う4月初めの大阪駅の昼日なか、
ヒマなおっさんが柱から柱へと
キャピキャピ渡り歩いている姿を
客観的に想像してみると、
ある意味なかなか怖いものがあります。

精神が崩壊しないように気をつけましょう。

と、まあ自分の心が折れないように気をつけつつ、
次の場所にアンモナイトの発掘に向かうdoironなのでした。

続く