ジムに行くと、トレーナーの娘が
doironの頭をしげしげと見て
「髪の毛、切りました?」と言います。
いくら元々少ないとはいえ
散髪に行ったらわかるやろ~
と思いながらも
「そうやあ。ロン毛はもう飽きたねん」
と言ってやると、失礼なほど笑いよる。
いわゆるオヤジの鉄板ネタってやつですね。
近頃は、質素倹約を旨とし、
慎ましく生きていますので
髪の毛も頻繁に自分でカットをしています。
それがまあやはり度が過ぎますと
どうみても、しろうとカットの
みすぼらしいヘアースタイルになってきます。
少し風が吹くと部分的になびいたりしてね。
なので久しぶりにプロにお任せして
散髪をしてもらうことにしました。
doironが行ってる床屋は
このブログにも何度か登場をしています。
オヤジの頭頂はツルテンピーカで
裾に白髪がお鉢めぐりのように
残っています。
店内に掲げている
「白髪ぼかし」や「増髪マッサージ」などの
貼り紙がむなしくクーラーの風にかさかさいってます。
でもその床屋のオヤジは臆することなく
「いやあ、私みたいになったらあきませんよ、
という見本なんです。」と、
自分の頭を撫でながらいうでしょうな。
え、プライドがない?
いえいえ、商売のためなら
自分の頭のことなどどうでもいいという
理髪職人のプライドのかたまりのような人なんです。
また、村の人が盆踊りや祭りに
寄付をいただきに上がりますと
「またdoironさんに渡しとくわ」と
言ってくれる義理堅いところも併せ持っています。
そんな床屋に今朝、町内清掃が終わってから
行ってきました。
行くと、まず目についたのが
「冷やしシャンプー始めました」と
書かれた旗。
ふ~ん。またオヤジ変なことを始めたのか?
それにしては、毎年やってるよみたいな
雰囲気を出して、旗もやたら恒例風を吹かしているようです。
それが室外機からの熱風でなびいていました。
一見涼しそうですが
実は近寄ると熱気むんむんなんです。
そして軒下からは、白いロールカーテンのような
遮光布とすだれが何枚か吊るされ
入り口のガラス扉全面に
内側からアルミのシートが張られてあり
中が見えないために大きく「営業中」の
貼り紙もされてありました。
そんな店の外観からもわかるように、
床屋の親父はその辺はとてもマメなのです。
店内には、ずっと昔から
大きな水槽が二つあり
ひとつには淡水魚が泳いでおり
もうひとつは、アジやタイなどの
海水魚が泳いでいます。
あれだけ大きな水槽で
魚を飼うというのはさぞや大変なのに違いありません。
ましてや海水魚となると、海水を作るだけでも
かなりの手間で、マメでないとできないはずです。
そんな自慢の水槽の中に、まさか魚と一緒に入って
お客様をお出迎えなんてことはありませんかね。
椅子に座り、身体にマントのようなシーツを
被せられて散髪が始まります。
このとき気になりましたのが
自分でカットした痕跡
オヤジに「あれ~?」なんて言われないかなあ
と、ドキドキしながらも、様子をうかがっていたのですが
そんなことはなく
「夏で暑いから、いつもより短めの方がいいですねえ」
気付いてないのか、それともわかってて
知らん顔をしているのか知りませんが
普通に話しかけられながら散髪はどんどん進んで行きました。
言っておきますが「そうやねえ、ロン毛も飽きたしな」
などという鉄板ネタはここでは通じませんからね。
黙って頷いておきます。
ひととおりカットも住み
髭剃りも終わったら
さあて、いよいよお楽しみの
「冷やしシャンプー」です。
まず椅子に座ったまま
頭にシャンプーが降り注がれます。
これがまず「冷たい」。
シャンプーの液体温度が低いのではなく
「冷感」なんです。
まるで頭にエアーサロンパスを噴射したような
爽快感はさすがでありました。
その後次々繰り出される
コンディショナーとトニックは
冷蔵庫から出されてきます。
もちろんシャワーも冷水、
といきたいところですが
こちらは薬剤を洗い流すために
ぬるま湯でした。
でも最後に冷水をかけられ
う~んと冷やされた後は爽快でしたね。
あなどれんぞ、「冷やしシャンプー」
今度は一度自分でやってみようかね。