おさむのブログ

日常考えていることや、感じた事を書いています!!

おばあちゃんの一人暮らし

2006年07月05日 04時48分41秒 | Weblog
あるおばあちゃんから電話が入りました。

『瓦が一枚おっこっちまっているようだから、見てくれ!!』 というものでした。

早速お邪魔してみました。

河内町の古い農家造りのお宅。宅地が1000坪はあろうかというほどの広さです。

現場を拝見してみると、確かに一枚、ずれ落ちてしまっています。

幸いにも、予備の瓦がたくさんあったのでそれを用い、難なく修理完了となりました。

『あぁ~よがったぁ~、たすがったぁ~。雨なんか降っちまったら漏っちまうもんなぁ。よがったぁ~。』

『お茶やってってくれよ、おちゃ。』

『いやいや、仕事があるもんで、行ってみます。』

『そんなごといわねぇで、お茶やってってくろよォ~、お茶。何にもねえけど、やってってくろよぉ~!!!』

一人暮らしのおばあちゃんの懇願にも似たことばに心打たれ、一服いただくことにしました。

ご主人を早くに亡くしたのだそうです。頼みのあと取り息子がいつでも結婚できるようにと大金をはたいて増築。しかしその息子も、看病むなしく不治の病で亡くなってしまったのだそうです。以来10数年一人暮らし。

夜一人でいると、怖いそうです。雷のとき、地震のとき、台風のとき、誰もそばにいなくて、怖いのだそうです。

確かに、これだけ広い住まいに一人では、私とて逃げ出したくなります。

『んだけどよぉ、きたざわさん。後ろ向いでいてもしゃーんめよ。楽しいごと考えて、前向いてやってぐしかあんめぇよ。』

複雑な心境で、おばあちゃんの家を後にしました。


先日の新聞に、高齢化の加速度を大幅修正する内容の記事が載っていました。

日本中に今回のような一人暮らしのおじいちゃん、おばあちゃんが激増しているんです。苦しくて倒れていても誰もわからないでしょう。

絶対におかしい。なんとかできないものか。何か自分にできることはないのか。

高齢化問題の深刻さ。口先だけでは済まされない深刻な問題に直面した一幕でした。


ではまた。

おさむ
コメント
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