地球と生きるYOGA  「Union Yoga japan」

京都を中心に活動を続けている Toshiの活動記録
生きたヨーガを伝える ちょっと真面目なあるヨギのブログ

ないことにしてしまおう その1

2010年08月01日 | つぶやき
 「暑いっ! 」 という言葉を聞かない日がない 今日この頃。
京都では連日の35度超え。
とにかく、異常的な 地球の発熱が続いていますね。


 庭師の仕事は一日中 炎天下のもとで作業をしているので、 エアコンの効いた室内で
ヒンヤリという状況とはかけ離れた、 逃れようのない真夏を体験しています。

 ヨーガの教えにはタパスという考え方があるんですが、
タパスとは苦行とか訳されていますが、原語は「熱」を意味します。
つまり太陽や火の熱に耐えることが苦行だったわけですね。 
その形態は日本では、火渡りや、ごまだきという形で伝わって 今もなお
行われていますよね。

 で、 僕がお庭の手入れをしながら じりじりと太陽に焼かれていると、 
あぁ これはタパスだなぁと 修行だなぁと合点するわけです(笑) 

 そして そこでひそかに力を発揮するのがヨーガの伝統テクニック!
ヨーガではプラッティヤハーラという精神制御の段階があります。
これは、五感から入ってくる諸感覚を「感じてはいるんだけど ないことにする」
と言ったような 「感覚遮断」をしている状態です。

なんだか とても難しそうなんですが、実は僕らはその感覚を日常的に
経験しています。

 例えば 本をとても集中して読んでいる時、真横で誰かに話しかけられても、
耳に入ってこなかった、なんて経験ありませんか? 
 「今、なんか私に言った?」 っていう状況。
集中度が高い時は 自分の名前を何度か呼ばれるまで 気付かなかったなんてことも
ありますよね。
いわゆる「うわのそら」という状態。

 ヨーガでは、この状態をうまく利用するわけです。

自分からあえて「うわのそら」に入っていき、感覚を遮断して、外からの刺激に
乱されない状態を作り出して、瞑想に浸る ということをします。

 瞑想をするために 珍客に邪魔されないように 家の扉も窓もインターホンもぜんぶ
閉じてしまうっていう作業の 内面バージョンですね。

 
 で、地道に瞑想を続けていると、この「うわのそら」状態、言いかえれば、
「あるけれども、ないことにする」状態が自分の心理操作一つで なんとなく
できるようになってきます。
それをプラッティヤハーラと言うんですが、 僕もなにか自分がきついなと感じる時、
この操作を利用します。
そう、ないことにしちゃうんです(笑)

 「暑い、暑くてたまらない!!」 けれどもそれは 今はないことにしてしまおう!
みたいな。
もちろん100%そうできるわけではないですが、ある程度
ないことにしてしまうんです。
心頭滅却すれば火もまた涼し に似た感覚ですかね。


 数年前のインドでのこと、ヒマラヤの雪がちらほら舞う山で瞑想をしようと
思い、岩の上に足を組んで座っていました。
ちょっとの間は、肌をさすような寒さがひしひしと体に
まとわりついていたんですが、しばらく経つと 寒さの感覚が少しずつ遠のいていき、
代わって心地よい感覚が全身を包み始めました・・・
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次回に続く・・・



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