「ザリガニの鳴くところ」
キャサリン・クラーク カイア。被告人。通称「湿地の娘」
チェイス カイアの元恋人。犠牲者
テイト カイアの恋人
トム・ミルトン 弁護士(デビッド・ストラザーン)
ジャンピン 雑貨店の店主
メイベル ジャンピンの妻
ジョディ カイアの兄
ジャクソン カイアの父
起:チェイスの死体が見付かり、身寄りのないカイアに容疑がかかる。
承:カイアはテイトと親しくなるが、彼は大学へ行ってしまう。
転:カイアはチェイスと付き合うが体目当てと知り、彼を避けるようになる。
結:裁判でカイアは無罪となるが、死後、夫テイトは彼女が殺したのだと知る。
1969年。ノースカロライナの沼でチェイスの死体が見付かる。
付近に足跡はなく、見晴らし台から転落したのかも知れない。
ジャケットには赤い繊維が付着していた。
警察は湿地で暮らすカイアと言う女に注目。
カイアは逮捕され、拘置所へ入れられる。
カイアにはかつて家族がいた。
父ジャクソンは暴力をふるい、母親や兄弟は次々と出て行った
最後の兄ジョディも、「ザリガニの鳴くところへ行け」と言って出てしまい、
残されたのは父親とカイアだけに。
カイアは父親を避け、1人で過ごすようになった。
父親の指示で、カイアは学校に通っていなかった。
一度命じられて学校へ行ったが、皆にからかわれ、その日だけとなった。
カイアにとって自然が教師なのだ。
父親はしばらくは優しかったが、母親はもう戻らないと告げた。
母親のものはすべて焼かれ、しばらくして父親自身も家を出た。
カイアは貝を採り、食糧と交換する事にした。
裁判で、検察は有罪ならば死刑を求刑すると告げる。
弁護士ミルトンは司法取引を勧めるが、
カイアは死刑でも無罪でもどちらでも構わないと言う。
1962年。成長したカイアは、近所に住むテイトと再会する。
テイトは、カイアの生活に必要だろうと、種などを渡し、文字を教える。
カイアは図書館の本を読破するようになる。
カイアとテイトと愛し合うようになるが、
やがてテイトは大学へ進学し、町を離れる事に。
テイトは出版社のリストを渡す。
カイアが描いている、湿地の鳥等の本はない為だ。
独立記念日には戻ると約束したが、テイトは戻らなかった。
裁判では、見晴らし台に指紋は残っておらず、何者かが消した疑いがあるとされる。
だがミルトンは、付近に足跡がない事は犯罪の証拠にはならないと言い、
保安官もそれを認める。
見晴らし台は格子が壊れており、以前から危険だと指摘されていた。
1968年。開発業者がカイアの家に関心を示す。
カイアの所有権は認められるが、維持する為には800ドルの納税が必要だ。
そこでテイトにもらったリストの出版社に貝の絵を送って、金にしようと考える。
やがて、彼女の本が出版される。
その頃から、カイアはチェイスと過ごすようになっていた。
何回も会っており、カイアの帽子の繊維がチェイスに付着する事はあり得た。
カイアは、チェイスに首飾りを贈っていた。
裁判では、チェイスの遺体から首飾りが消えたと指摘される。
チェイスの母親は犯人が盗んだと断定。
捨てられたカイアが殺したに違いないと決めつける。
カイアの家は捜索を受けるが、首飾りは見付からなかった。
1969年。町に戻ってきたテイトは、
チェイスがカイアとは体目当てだと話すのを聞き、腹を立てる。
カイアは、戻ってきたテイトと再会する。
連絡もなく捨てられたと感じていたが、テイトは過ちだったと詫びる。
町でチェイスに会ったカイアは、彼に婚約者がいると知ってショックを受ける。
チェイスは弁解に来るが、カイアは避けるようになる。
本が出版され、カイアによる家の所有権が認められる。
手に入れた金で家具を揃え、今までなかった電気も通るように。
やがて、本を見たと言う兄ジョディが現れる。
他の兄弟の手掛かりはなく、母親は死んだと言う。
チェイスを避けるカイアは、今度近付いたら殺してやると告げる。
その様子を目撃していた者がいて、裁判ではカイアに不利な証言となる。
店員のジャンピンは、カイアのあざを見て、チェイスに殴られたのだと気付く。
だが訴えれば、根掘り葉掘り聞かれた挙げ句、金目当てだと非難されるだろう。
事件当日、カイアは編集者と話す為にバスで町を出ていた。
だが検察側は、当日の内に町へ戻る事は可能だと言う。
ミルトンは、検察がガイアの殺人を証明できていないと指摘。
カイアは町におらず、短時間で町に戻ってチェイスを殺害し、
何事もなかったかのように編集者と話す事が出来るだろうかと。
評決でカイアは無罪に。
訪ねてきたテイトに求婚される。
夫婦となったカイアとテイトは、そのまま幸せに歳を重ねた。
老いたカイアは、母親が戻ってくる幻覚を見て死ぬ。
カイアの死後、テイトは彼女のメモを大学へ送る為に整理する。
その中に「時には獲物が捕食者を殺さなければならない」と書かれたメモを見付ける。
そして、本に隠されていたチェイスの首飾りを見付けるのだった。。
と言う訳で、ミステリー小説の映画版。
謎解きものみたいな宣伝のされ方をしていた印象で、そういう作品と思っていたが
観始めると、ちょっと毛色が違う事に気付く。
主人公の女性カイアは、チェイスと言う男性を殺した容疑をかけられる。
その後、カイアの生い立ちを描くのと同時に、裁判の様子も時々描かれる。
沼地で住むカイアには、暴力的な父親がいて、学校へ行く事も許されていなかった。
父親に耐えかねて母親が出ていき、他の兄弟も出て行き
最後には父親自身も出て行って、カイアが1人でたくましく生きていく事になる。
学校にはなじめず、1日で断念。
近所に暮らすテイトと親しくなるが、大学に進学した彼は去ってしまう。
続いてチェイスが現れ、親密になるが
彼には婚約者がいて、カイアは遊びだったと知る。
それでもチェイスは付きまとい、カイアが怒鳴っている所が目撃されていた。
カイアの数奇な人生への関心が勝り、
犯人探しへの興味が盛り上がらないまま、評決は無罪となる。
良かった良かったと油断した後、事件の真相が明らかに。
真相としてはそんなに奇抜ではないが、
映画自体の描き方がそんな感じではなかったので、意表を突かれる。
真相を知った登場人物も、おったまげたでしょうね。
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