松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

櫨の花はちみつ

2014-08-29 10:49:51 | 販売奮闘日記
私はあまりはちみつは食べない方でした。

なんとなく、はちみつ特有のツンとした所が気になって、人からもらったものをたまに使うぐらいで、どんどんはちみつの瓶が溜まっていくばっかりでした。

ところが、櫨の花から採れるはちみつは、ツンとした所がなく、しかも甘くてコクがあります。初めて食べた時はびっくりしました。

私が知り合った蜂蜜の関係者に聞くと、ほとんど全員が「櫨のはちみつは美味しか。」と常識のごとく断言します。

櫨の花から採れるはちみつは美味しい。

それをみんなに伝えたいとは思ったものの、お店には海外産のハチミツばかり。
国産のものは値段も高いし、そもそも櫨の木が伐採され続けている今、櫨の花も少なくなってはちみつは市場に出回らないくらい希少なものとなっています。

櫨の花から採れるはちみつの美味しさを、どうやってみんなに伝えたらいいのか。

そんなことを思いながら、はや数年経ってしまいましたが、その間に櫨が残る山々を巡る機会もあり、最近、櫨の花からはちみつを採取する養蜂家と知り合うこともできました。

その養蜂家は「自分は櫨が一番、美味しかと思うし、好きやけど、お客さんは好かんとよ。」と言うので、「どうしてですか?」と聞くと「櫨はかぶれるって言ってイメージが悪いけん、買ってくれんとよ。」

櫨マケのイメージのせいで、櫨のはちみつまでも悪い評価になっているとは。

櫨はウルシ科なので、樹液にウルシオールというアレルギー成分がはいっています。
しかし、櫨の実にはほとんどはいっていないし、わずかな量でも抽出する時点で全て消えるため、櫨蝋はかぶれる心配はありません。

もちろん、櫨の花から採れる蜜に入っているわけがありません。

現在、櫨=かぶれるというイメージで、せっかく希少価値のあるはちみつが低い評価となっているのは、非常に残念です。

蜂蜜を販売していいものかどうか、迷いながらも数年経ちましたが、まだ少しは残っている櫨の蜂蜜を目の前にして、思い出されたのは和ろうそくを販売しはじめた時のことです。

当時も、売れなかったらどうしようとかいろいろ迷いましたが、結局、売れるかどうかを考えるよりも先に、櫨の良さを知ってもらいたいという気持ちの方が遙かに強くて、そして実際に共感して頂ける方に励まされ、今の自分の活動があります。

櫨のはちみつは、少量ながらも九州各地で採取されていますが、いずれも櫨と言っては売れないため、「百花蜜」ブレンドとして混ぜられる場合もあることを聞いた時、心は決まりました。

自分が少しでもできることをやっていこう。自分のペースで販売していこうと思います。

容器は使い安いパック型で130g。櫨キャンドル作りや櫨染体験教室をメインに販売しますが、9月からは「道の駅くるめ」でも定期的に販売することが決定しました。
価格は1,500円です。

どうぞ極上の美味しさを味わってください。





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