西崎さんの憲法審査会ウオッチングです。「持続する志」を見習いたいと思います。
◆衆院 憲法審 10.27 まとめ
傍聴者の西崎典子です。
遅くなりましたが前国会と同じく、知り合いのみなさまにBCCでお届けします。
【前書き】
*傍聴すると審議の最前線が見えます。みなさまも議事堂へ行きませんか?
*改憲派に対抗するのに「憲法9条を守れ」を叫ぶだけでは不十分です。
他のテーマ、特に緊急事態条項や国民投票法やネット規制についても是非フォローしましょう。
第210臨時国会に入り本格的な審議を伴う審査会が久しぶりに開かれました。
統一教会や国葬の問題の渦中で、周囲の人達ともども開催はまだあとかと思っていたので、
驚きでした。
■10.27は自由討議とされ各委員が選んだテーマを話しました。
旧統一教会の問題があっても改憲派は前通常国会と同じく攻勢に出ています。
◇旧統一教会と国葬の問題について
立憲は上記テーマに絞った審議を要望したが、自由討議にされて、
下記の2委員が関連発言をしました。また赤嶺委員(共産)も「統一教会」について述べます。
〇階猛委員(立民)議事速報p.12上ー下
「統一教会対策を審査会でも調査事項とするように会長に要請する。
また、与野党問わず旧統一教会との政策協定への署名の有無の調査を行うよう森会長に要請する」。
⇒これについて森会長は終了時点で「幹事会等において協議をいたします」と答えた。
〇米山隆一委員(立民)p.15中-16中
審査会に初登場で、国葬問題をとりあげ、憲法上の論点を審査会で議論し、立法で解決する方向になるものと考えると述べる。
(注、初発言のせいか、わりにおとなしく思える)。
〇赤嶺政賢委員 p.8中~9中
大筋は次のとおり。ポイントを押さえた発言です。ぜひ議事速報ですべての部分をお読みください。
「改憲のための議論ではなく、憲法の原則に反する政治を正す議論が大切。
統一教会と政治の癒着を問うべき」
「自民党候補者が教会側との間で国政選挙に際して推薦確認書を交わしていた事実は重大」
「改憲運動についても、国際勝共用連合は2017年に自民党の改憲項目に酷似した改憲項目を提起していて問題だ」
「ジェンダー問題でも自民党の政策に統一教会の影響があったのではないか」等々。
◇与野党の筆頭幹事の発言
〇新藤筆頭幹事 p.1~2上
「緊急事態における議員任期の延長は喫緊の課題で、速やかに取り組むべし」
(注、同主旨の発言を多くの改憲派の委員が述べた。ここから改憲への突破を狙う?)。
「公選法並びの3項目を反映させる国民投票法改正案は趣旨説明が終わっている。
速やかに審議を行うべし」。
(注、このあと北側一雄委員も「(同改正法案について)速やかに成立を図るべき」と述べた p.6中)。
「放送CMは政党側の自主的取り組みと国民投票協議会の広報活動について詰めて行きたい。
ネットCMその他のネット情報もネット事業者の意見を聞いて議論していきたい」
〇中川正春 新筆頭幹事(立憲) p.2下~4上
「新しい体制でのスタートなので、審査会の運営について所見を述べる。
具体的な憲法改正案を審査会に持ち込んで、その案に対する賛否を問うということであってはならない。
審査会は全会派の一致点を追求していく努力をする、合意形成の場でなければならない。
憲法についても新しい課題は(…)国民的な議論に広く展開していくことが重要だと考える。
…と、原則、あるべき姿を述べた。
◇他の主だった発言
〇馬場伸幸 幹事(維新)p.4上~5上
じっくり審議をすることを主張する中川幹事とは正反対の急がせて煽る発言でした。
「通常国会では16回の実質審議の場が持たれた。(…)この流れは断ち切ってはならない。
(…)悠長に意見の発表会をやっている場合ではない。
改憲項目を絞って、国民投票をいつ実施するのかゴールを定めるべき。
…各党の皆様には遅くも来年の通常国会には、憲法改正項目を当審査会で示すよう求めます。
立憲民主党の方々には、論じるだけでなく、前に踏み出していただきたい」。
「…共産党の志位委員長によると、我が党は9条改憲の突撃隊だそうです。
かつて毛沢東主席は…『日本共産党はマルクス・レーニン主義思想によって武装した突撃隊だ』と称賛した」
云々と志位委員長を揶揄する発言をした。
いつものことだが、審査会の委員にふさわしい素養もなさそうで、
異なる意見の相手は見下す粗放さだった。最後は
「(自民党が改憲をリードしないなら)日本維新の会が突撃隊となって改憲論議を引っ張っていく覚悟」と締めくくった。
〇玉木雄一郎幹事(国民民主)p.6下~7下
「憲法9条について、自民と維新の改憲案による改正後の自衛隊は戦力あるいは軍隊なのかどうか、聞きたい」。
⇒これについては両党とも目新しい回答はなかった‘(p.8上、中)。
「自衛隊が対外的には軍隊だが、国内的には実力組織であるといった、ガラパゴス的議論に終止符を打つ必要がある」
最後に
〇森会長「この討議の取り扱いについては、与野党の筆頭間で協議しているので、
今後については、これを踏まえ、幹事会等において対応をいたしたいと思います」と締めくくる。
議事速報 以上
◆衆院 憲法審 10.27 まとめ
傍聴者の西崎典子です。
遅くなりましたが前国会と同じく、知り合いのみなさまにBCCでお届けします。
【前書き】
*傍聴すると審議の最前線が見えます。みなさまも議事堂へ行きませんか?
*改憲派に対抗するのに「憲法9条を守れ」を叫ぶだけでは不十分です。
他のテーマ、特に緊急事態条項や国民投票法やネット規制についても是非フォローしましょう。
第210臨時国会に入り本格的な審議を伴う審査会が久しぶりに開かれました。
統一教会や国葬の問題の渦中で、周囲の人達ともども開催はまだあとかと思っていたので、
驚きでした。
■10.27は自由討議とされ各委員が選んだテーマを話しました。
旧統一教会の問題があっても改憲派は前通常国会と同じく攻勢に出ています。
◇旧統一教会と国葬の問題について
立憲は上記テーマに絞った審議を要望したが、自由討議にされて、
下記の2委員が関連発言をしました。また赤嶺委員(共産)も「統一教会」について述べます。
〇階猛委員(立民)議事速報p.12上ー下
「統一教会対策を審査会でも調査事項とするように会長に要請する。
また、与野党問わず旧統一教会との政策協定への署名の有無の調査を行うよう森会長に要請する」。
⇒これについて森会長は終了時点で「幹事会等において協議をいたします」と答えた。
〇米山隆一委員(立民)p.15中-16中
審査会に初登場で、国葬問題をとりあげ、憲法上の論点を審査会で議論し、立法で解決する方向になるものと考えると述べる。
(注、初発言のせいか、わりにおとなしく思える)。
〇赤嶺政賢委員 p.8中~9中
大筋は次のとおり。ポイントを押さえた発言です。ぜひ議事速報ですべての部分をお読みください。
「改憲のための議論ではなく、憲法の原則に反する政治を正す議論が大切。
統一教会と政治の癒着を問うべき」
「自民党候補者が教会側との間で国政選挙に際して推薦確認書を交わしていた事実は重大」
「改憲運動についても、国際勝共用連合は2017年に自民党の改憲項目に酷似した改憲項目を提起していて問題だ」
「ジェンダー問題でも自民党の政策に統一教会の影響があったのではないか」等々。
◇与野党の筆頭幹事の発言
〇新藤筆頭幹事 p.1~2上
「緊急事態における議員任期の延長は喫緊の課題で、速やかに取り組むべし」
(注、同主旨の発言を多くの改憲派の委員が述べた。ここから改憲への突破を狙う?)。
「公選法並びの3項目を反映させる国民投票法改正案は趣旨説明が終わっている。
速やかに審議を行うべし」。
(注、このあと北側一雄委員も「(同改正法案について)速やかに成立を図るべき」と述べた p.6中)。
「放送CMは政党側の自主的取り組みと国民投票協議会の広報活動について詰めて行きたい。
ネットCMその他のネット情報もネット事業者の意見を聞いて議論していきたい」
〇中川正春 新筆頭幹事(立憲) p.2下~4上
「新しい体制でのスタートなので、審査会の運営について所見を述べる。
具体的な憲法改正案を審査会に持ち込んで、その案に対する賛否を問うということであってはならない。
審査会は全会派の一致点を追求していく努力をする、合意形成の場でなければならない。
憲法についても新しい課題は(…)国民的な議論に広く展開していくことが重要だと考える。
…と、原則、あるべき姿を述べた。
◇他の主だった発言
〇馬場伸幸 幹事(維新)p.4上~5上
じっくり審議をすることを主張する中川幹事とは正反対の急がせて煽る発言でした。
「通常国会では16回の実質審議の場が持たれた。(…)この流れは断ち切ってはならない。
(…)悠長に意見の発表会をやっている場合ではない。
改憲項目を絞って、国民投票をいつ実施するのかゴールを定めるべき。
…各党の皆様には遅くも来年の通常国会には、憲法改正項目を当審査会で示すよう求めます。
立憲民主党の方々には、論じるだけでなく、前に踏み出していただきたい」。
「…共産党の志位委員長によると、我が党は9条改憲の突撃隊だそうです。
かつて毛沢東主席は…『日本共産党はマルクス・レーニン主義思想によって武装した突撃隊だ』と称賛した」
云々と志位委員長を揶揄する発言をした。
いつものことだが、審査会の委員にふさわしい素養もなさそうで、
異なる意見の相手は見下す粗放さだった。最後は
「(自民党が改憲をリードしないなら)日本維新の会が突撃隊となって改憲論議を引っ張っていく覚悟」と締めくくった。
〇玉木雄一郎幹事(国民民主)p.6下~7下
「憲法9条について、自民と維新の改憲案による改正後の自衛隊は戦力あるいは軍隊なのかどうか、聞きたい」。
⇒これについては両党とも目新しい回答はなかった‘(p.8上、中)。
「自衛隊が対外的には軍隊だが、国内的には実力組織であるといった、ガラパゴス的議論に終止符を打つ必要がある」
最後に
〇森会長「この討議の取り扱いについては、与野党の筆頭間で協議しているので、
今後については、これを踏まえ、幹事会等において対応をいたしたいと思います」と締めくくる。
議事速報 以上