人権やジェンダー問題を考えるのに格好の冊子『フェミとーく、やってみない?』が手に入りました。とても読みやすい46頁のパンフレットです。副題は、なんだかすっきりしない気持ち、話し合いたい! 「週刊新社会・5面女性のページ担当部」の編集です。
執筆者は東京都清瀬市の元男女共同参画室センター長の福田紀子さん。参加型ワークショップのファシリテーターとしても活躍されています。
◆いますぐガザ停戦を
鎌田 慧(ルポライター)
パレスチナ 自治区/最南部ラファ クエート病院/
たった五日間 生きた サブリーン/
いま医師は 静かに 差し出す/いたいけな あなたの写真を/
世界に向かって
サブリーンと名付けられた女の子は、爆死した母親と4歳の姉のあと
を追って世を去った。5日間だけの人生だった。
石川逸子さんの「ちいさなちいさないのち」の一節。91歳の詩人は夫
とともにイスラエル大使館の路上に立って、その死を悼む詩を朗読した。
イスラエルのネタニヤフ首相は、大量虐殺と兵糧攻めで「ハマス壊
滅」作戦を続けている。国連の主要な司法機関である国際司法裁判所(
ICJ)はイスラエルに対して攻撃の即時停止を命じる暫定措置(仮処
分)をだした。
南アフリカが「ジェノサイド条約」違反を訴えていたのを受けて
である。
国際刑事裁判所(ICC)の主任検察官はネタニヤフ首相の逮捕状を
請求。国際世論もイスラエル批判を強める。
報道ではネタニヤフ政権内の極右官僚たちが、停戦と人質解放を妨
害、「ハマス壊滅」を要求しているという。
日本では地中海沿岸の虐殺には、心を痛めてもなかなか行動に結びつ
かない。
しかし日本でもアイヌ虐殺、沖縄侵略、朝鮮侵略、南京虐殺など、負
の歴史があった。
その反省こそが、パレスチナ攻撃とガザ虐殺を批判、支援する根拠に
なる、と思う。 (6月4日「東京新聞」朝刊19面「本音のコラム」)