本格的に高乾燥のイヤな気候がやってきた。乾燥は我がカサカサの手と顔にとって 大敵なのである。その代わりと云うのも変ながら‥ホットな珈琲が実に美味しい最適な環境ともなった。が‥何しろご老体?につき かかりつけ医には刺激の強いモノは避けてネ‥と やんわり釘を刺されて居り 後ろめたさと共に一日一杯ダケ 誘惑に負ける‥のである。
日毎に進む対加齢ストレスの度が嵩むにつれ たまの外出時のおひとりさま珈琲は避け気味。特に 昭和から頑張っている喫茶店前を素通りするのが辛い(‥諦めが悪い?)のである。窓の隙間から店の中を覗くと‥初老がひとりポツンとやや猫背で珈琲を飲んでいる‥の自分の後ろ姿を妄想すると‥逡巡の末 潔く今日はやめよう!と虚勢をはって帰路に就く‥のである。
後ろを向いて前に進もうとしている?のかもしれないが 一切のお酒もタバコもやめて(存在を忘れ?) あれこれの食べ物に黄色カードをだされ(糖類・カロリー・プリン体‥厳重管理)まったく退路のない事態となり‥気の抜けたサイダーすなわち水の如し。
最近になって不思議に思うのは 老後も底抜けに朗らかだった亡き母のエネルギー。どこから湧いてきたのだろう。明るい性格もあるだろうがベースは「食」だったのかもしれない。まずは 今日も一杯誘惑に負けよく考えよう。
「うそ寒の母の孤愁を感じをり:老川敏彦」