豊洲市場の建設費。東京オリンピックの各種競技場の建設費のニュースなどを聞いていると、ボート競技場は当初予算の15倍になり、再検討されても7倍になっている。巧妙なのはオリンピック予算から出さないで、環境課であるとか、産業局だとかが替わって予算をとり、ボート競技場や仮設施設のお金を出すという風である。コンパクトなオリンピックで1兆円も見込んでいなかったのに、今や2兆円とか3兆円と言われている。ひどいものだ。土木事業や建設業という公共投資をしたら景気がよくなると本気でまだ思っているのだとしたら、政治家も官僚もどうかしている。
これは税金から巧妙に盗み取る詐欺のようなものだ。巧妙にすり替えていくプロセスなどは情報公開されないため、舛添前知事がそのまま知事をやっていたら、全く藪の中であった。小池知事が「情報公開」を言い始めてから、マスコミも問題視するようになった。本当はマスコミも以前から取材し、情報を発信するべきだあった。
何か、建設費に関する闇があるのではないかと疑う。資材費の高騰、人件費の高騰というが2%、物価を上昇させるのに躍起になっているというのに、どうしてオリンピック施設が何倍にもなっていくのか。当初の企画案が相当杜撰だったのか、はなから国民、都民をだましたのか、あとでどんなにしてでも予算は追加できる、という慣習なのか、普通の企業では考えられないことだ。
こうなるとオリンピックを終えたギリシャが経済破綻したのと同じようなことが起こるのではないか、と現実味を帯びてくるという感想をもつことになる。もっと有効に税金を使えないものか。国の借金は増え続けているというのに。
あまりにも オリンピック誘致から派生する予算取りは「えげつない」。えげつなさに満ちている。