宮藤官九郎の脚本は面白い。昔のテレビドラマである「流星の絆」を連続して見た。本来は両親が殺されて残された兄、弟、妹三人が復讐を遂げようとするミステリードラマである。宮藤官九郎は一時間で終わってしまうようなあらすじに、ハチャメチャに滑稽にした妄想係長をいれたり、セリフに原作の東野圭吾では考えつかないものを入れたりして、ドラマを明るく引き延ばしている。
「ひよっこ」の岡田惠和の脚本も優れたものだと思うが、「あまちゃん」のときの宮藤官九郎もよかった。日本では才能ある二人の脚本家だと思う。
そう言えばテレビドラマというものをほとんど見ない時期があった。最近は気に入りそうなものを探しだして見るようにしている。「流星の絆」は二宮和也や戸田恵梨香がでていて、9年前おもである。彼らもこのドラマの時期から9歳年をとっているのか、と思う。そしてぼくの9年前はバリ島によく通っていて、ドラマでは大河ドラマ以外は見ていないなあ、と思い起こしてみる。
どれでTSUTAYAに行き、探してみようかと思う。それは、なんだか時代の流れをドラマを通して再確認したいような衝動である。またあのころ切迫していた状況の中で欠けたピースを探してうめるような、そんな衝動である。