25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

30年の変化

2019年12月18日 | 社会・経済・政治
この30年ほどの間で大変化したことがいくつかある。
 どのあたりから書こうか。
 まず、資産。土地の値は都市の必要とされるところ以外はすべて価値が下がり、取引さえも成立しないような状況に加え、空き家が増えに増えている。尾鷲でも人が死ぬとそこが空き家になるため、中の荷物処理、掃除のアルバイトが忙しい。尾鷲市は毎月人口が20人から30人の間で減っている。他所へ働きに出るのと、老人の死だ。せっかく買った資産がゼロになっている状況が今の日本、特に地方である。つまり30年で多くの個人の経済力は衰退したのである。

 次に政治家。世襲議員の数が多すぎる。親の事務所のお金まで引き継いで、親の名の下で選挙をする。代表が安倍晋三であり、小泉進次郎である。全く公平性を欠いている。よくまあ、日本列島人はこれを許すものだ。だから改革ができない。

 次に先進国との差である。先進国に簡単には旅行でいけなくなってきた。物価が高すぎるのである。日本の100円ショップ維持はたいへんなものである。

 資格を必要とする職業の内、数字、データ、過去の資料、申請手続き、などを扱う資格、つまりは弁護士、公認会計士、税理士、司法書士や行政書士、その他あらゆる分野の事務作業は相当縮小されるだろうということがAIなどの発達によってリアル感を増してきた。ぼくの知りあいの弁護士の子供は弁護士にはならない、とはなから見限っている。弁護士業はテレビのようにカッコいいものでもない。半分は手続き業であり、半分は」判例を調べる作業だ。おおよそ80%はAIがやってくれるだろう。客側もいちいち弁護士に訊かなくても検索で上等だろう。昔の電話交換手や国鉄の切符切りのような職はなくなっていったようにかなりのホワイト系の仕事が縮小される。逆に清掃運搬の人などは貴重で、エステのような癒し系、体を使っての指導などは重宝されていく。

 銀行のM&A、銀行員のリストラ、銀行ITシステムの構築の遅れが「みずほ銀行」以外で目立つ。銀行のカウンターにいる女子スタッフはアルバイトばかりである。そして銀行の融資の有り方は30年前と変わっていない。相変わらず中学生でもできる「担保確認」「保証人確認」であり、一度失敗した人はブラックリスト入りで貸さないという臆病さである。改革できずリストラに走るだけである。この世界も安穏としておれなくなった。

 30年変わらないこともある。みんなで貧乏になるのなら怖くないというような日本人の右に倣え脳。変わらぬデフレマインド。増え続ける借金。JRの運賃の高さ。


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