エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

縄文からの谺(こだま)に耳を研ぎ澄ませよ!

2010年10月28日 | ポエム
縄文のヴィーナスに出会ったからであろうか、いまぼくは縄文の声を聞きたいと切望しているのである。



今を遡ること32年、詩人・宗 左近は縄文というテーマで連詩をものにしている。
作曲家・三善 晃とのコラボである。

ぼくはこれから耳を清ませつつ、縄文からの谺を文字にしていきたいと思っているのである。



最初の縄文からの谺は、いまぼくの内部で響き渡っている。
その声を、縄文人の横たわる骨とともに刻印したいのである。

縄文人の周囲には、捨てられた貝殻が層を成している。





        縄文に還る

      ぼくじしんの原風景が広がる
      あの時代に還るのだ

      ぼくが生まれ
      あなたが生まれた時代へ

      その原風景の中で
      吐息が膨らみ
      空気は膨張し
      破裂を繰り返した

      縄文に還る日
      ぼくはあなたと
      炎に焼かれ
      素焼きのテラコッタとなった

      ぼくは虚空となって
      縄文からの谺を
      聞いた

      見上げた空に
      密集したシラカシの青い葉が
      乱れ飛んだ





ぼくはこの住まいに棲んでいたのであった。





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