しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <激しい戦い>

2025-01-29 | Ⅱサムエル記
「その日、戦いは激しさを極め、アブネルとイスラエルの兵士たちは、ダビデの家来たちに打ち負かされた。」(Ⅱサムエル2:17新改訳)

サウルの戦死後、イスラエルを統率したのは将軍にあたるアブネルで、彼はサウルの息子イシュ・ボシェテをイスラエル王とした。だが預言者サムエルにより油注がれ、王と定められていたのはダビデであり、それは周知の事実となっていた。となれば、国内はサウル派とダビデ派にわかれ、争いが始まるのは当然である。▼ここでもアブネルの信仰的資質が問題になっている。彼が主をおそれ、敬虔に歩んでいたなら、神のお心に従ってダビデを次の王にすることに尽力したにちがいない。たとえ、サウルにどれだけ恩義を感じていたにしても、それは別の問題だったからである。が、彼にはわからず、自己の野心も手伝ったのか、サウル家再興のため働こうとした。▼こうしてイスラエルには二年に及ぶ内戦が始まり、犠牲者が出ることなり、最後にはアブネルも悲劇的死を迎えることになった。人の不信仰は何の益も産まないことがわかる。私たちもこの世に属する義理、人情などに必要以上にしばられるべきではない。真の正義とは人ではなく、神のお心に従うこと、すなわち「神第一、信仰第一に生きること」だ。主が神の国とその義とを第一に求めなさい、と言われたように。