夕子ちゃんの近道 長嶋 有 新潮社 このアイテムの詳細を見る |
長嶋有 著 : 夕子ちゃんの近道
を、読みました。
郊外にあるアンティークショップ“フラココ屋”の、
2階に住む30男、僕が主人公。
いい年をして、ゆるくゆるく暮らしている主人公は、
フラココ屋のオーナーと、店の大家とその家族、フラココ屋の常連たちと、
仲良しになってゆきます。
のんびりと、過ぎてゆく季節の中で、紡がれる人間関係の中には
淡々とした安らぎがあり、それそれの登場人物は、
それぞれの人生を、しっかり生きています。
依存のない人間関係が、どれほど安らかで、気持のよい
関係なのかが、わかった気がしました。
この作品、大江健三郎が絶賛した“第一回大江健三郎賞”受賞作品です。