水辺でヒメアカネを写していたら、足元から緑色に輝くトンボが飛び出てきた。
すぐにはとまらず、周辺をゆったり飛び回っている。
「オオアオイト? でも、かなり粉がふいているぞ?」
「アオイト? ここにはいないし、飛び方も違う?」
「えっ? 何?」 と追いかけながら考えるが、
「まさか、カワ・・・?」 と思い始めたとたん、鼓動が高まるのを感じた。
やがて、トンボはとまり、寄ってじっくり見ると、やはりまさかのニホンカワトンボ(成熟オス)。
鼓動はMAXとなり、ただ遮二無二写す。
今起こっていることを考える余裕はない。
カワトンボは春を代表するトンボ。
3月下旬から現れ、5月にピークを迎え、7月には姿を消す。
例外的に湧水域では秋まで見れる場所もあるというが、ここは環境が違う。
(ここから200mほどのところに湧水が小さく短い流れをつくっている場所がある。 そこでは春にニホンカワトンボが発生しており、この個体もそこで発生した可能性があるのではと思い始めている。 2009年9月19日追記)
そんなトンボを晩秋に見ようとは思ってもいなかった。
やがて、楽しもうと思う気持ちが出てきた。
せっかくなので、秋を感じるものを背景にと写したのがこれ。
初めて秋っぽさを出せたと思う。(笑)
でも、極めつけはアキアカネのオスとのツーショット。
未熟なアキアカネとの組み合わせは有り得るが、成熟した個体とのそれはなかなかお目にかかれないと思う。
いい記念になった。
念のため、県立生命の星・地球博物館へ報告。
すると、ここでは昨年も発生例があったとのこと。
単に発生がずれたケースが2年続いたのか、それとも・・・。
興味が尽きませんね。
2008年11月18日 神奈川県