結局M子が当たりくじを引いて、勝利者となった…。
皆が不信に思ったけど、特に細工をしている様子も無いので、彼女は本来、くじ運がいいんだ。…という結論が出た。
「どう?あれから、部屋のモノが移動してたりする?」
「う~ん…。最近は、そんなこと無いんだよね。」
「警察には行った?」
「一応、相談してみたけど…、分かりやすい被害があったワケではないから、『近隣をパトロールしておきます』って言われただけで、それっきり。」
「リモコンの移動とか、勘違いだったんじゃないの?」
「勘違いは無いよ。すごくこだわってるんだから。」
「…そうか…。まぁ、また何かあったら、教えて!」
「うん。ありがとう。」
それからしばらく、ラルくんの家に侵入者も無いようだし…。この件は、少しずつ解決しているような感じになった。
M子に対しても、余計な疑いを掛けて申し訳無かった…と、先輩たちも、優しくなった。