「ラルくん…、どう?」
稽古場にラルくんが来ると、
先輩たちは、とりあえず"それ"を聞く。
"それ"とは、くじ引きのくじに記しが付いているのかどうか…だ。
もちろん、ラルくんの家にあるくじ引きに記しを付けるとなると、侵入しなければならない。
「わからない…」
「これから…なのかな?」
「う~ん、やっぱり、私たちの誤解だったのかも💦」
「…そうかもね…💦」
…そして、いよいよ発表の日が来た。
発表出来るのは一組だけ…。
いつものように、ラルくんも稽古場にやってくる。
「どう?」
さすがに、昨日までにはくじ引きに記しを付けるなりの細工をしないとアウトだ…。
「…それが…、記しらしきものは、無いんだよね…。」
「やっぱり、私たちの誤解だったんだね…」
「そうだね…。すごくいい方法だと思って、こんなことまでして…。」
「完全にM子を犯人扱いしてしまって…」
「ごめん、M子…💦」
「それじゃ、いよいよヤバい犯人が他にいるってことだよね。警察行かなきゃ!」
先輩たちは、密かに心で謝った。