ラルくん 64

2022-02-23 09:20:18 | 日記
M子の暴走をラルくんがなんとなく止めた。

『どうして、私がいけないの?』

『どうして、ラルくんまで、私に意見するの?』

納得がいかないながらも、M子は本番に臨む。



ーー本番前、皆準備でバタバタする中、Y子があわてて先輩たちの楽屋に息を切らして飛び込んで来た。

「あ、あのぅ…💦💦」

「どうしたの?」

「コップ…、また、無いんです💦」

「え?!本番用の?!」

「はい💦💦もう、あいこち探したんですが…💦💦」

声が震えている。


予備のコップをゲネプロで使って、

もう、予備も無いから大切に保管するように…と、Y子に渡したはずだ。

「え?!コップが?!💦」

騒動を聞きつけて、先輩たちが集まった。

先輩たちの誰もが、Y子のうっかりミスだとは思っていない。

コップが消えたのは、何かしらの、Y子への嫌がらせなんじゃないか…と、思いはじめていた。

「最後にどこで見た?」

「楽屋の私の鏡の前です」