「コップ!あったよ!」
先輩グループ仲間のひとりが混乱している楽屋に駆け込んできた。
皆が一斉に振り返る。
「どこにあったの?」
「給湯室のポットの裏に」
「良かった…💦」
「…だけど!大変なの…」
「どうしたの?」
「これ。見て…」
見ると割れている。
え…っ!!
楽屋中の空気が固まった。
「わ、割れてる…?!💦」
いよいよ最悪だ。
真っ二つだ。
「どう…しよう…」
Y子の声が泣き声に変わった。
「こんな事ってある?Y子は、必要以上にコップを大切にしていたのに、突然消えた上に、給湯室のポットの裏とか…、しかも、割れてるなんて…。」
皆がM子を意識していた。
M子はというと、この騒動から少し距離を置いて、遠巻きに見ていた。
「もう、30分しかないよ。いよいよスタンバイしないと…💦💦」
申し訳無さそうに仲間がつぶやく。